パンのこぼれ話(自分のためのパンを作り続けることの意味・・・)
私は、長い間パンを作るという仕事に従事してきました。
最初の十数年間は、大手製パン会社で、毎日何十万個のパンを作り続けてきました。独立しようという気持ちが高まり、その後会社を退職、パン屋開業のため、パン作りの修行に入りました。そして、念願のパン屋開業となりました。
独立してからは妻と共に、365日24時間、頭からパンが離れることがないくらい全力で走り続けてきました。地域のお客さんや全国のお客さんのため、自分たちの生活のため、23年間パンを作り続けてきました。
しかし、体調や体力の限界を強く感じ、パン屋を卒業することにしました。今は、家族や自分のためにゆっくりとパンを焼いています。
パンを作る目的が変わったことで、大きく作ることへの意味が変わったような気がします。
自分のためにパンを作ることで、今いる自分を見つめ直すことが出来るようになったような気がします。つまり、「自分の生命の糧を自分が作ること」への充実感を感じられるようになったのかもしれません。
パンを日々作ることは、仕事などで忙しくてなかなか大変かと思いますが(★忙しい人でも簡単にパンを作る方法があります)、これが、日常化してしまうと、心が休まるという充実感を得るきっかけになるのではないかという気がします。
日々のパンを自分の手で作ることは単純なことかもしれませんが、自分にとっては、生きていることへの充実感につながるのかも知れません。
ちょっと実行と、ちょっと充実!