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攻殻機動隊SAC2045の感想を書こうと思ったら熱が入りすぎてSACのプロモーション記事になりました。
前置き 私の全盛オタク時代
こんにちわ。オタクな青春時代をすごしたアラサー647です。
私が最もオタクだった時、毎クール5アニメくらい見てました。とりあえず全部見て、1話切りなんてのもやってましたね。なつかしい。
涼宮ハルヒの憂鬱を筆頭に当時から圧勝であった京アニ、コードギアスをはじめとしたサンライズ、化物語のシャフト。制作会社=アニメのクオリティとまで豪語していた当時。当時のFate/zeroの作画(ufotable)は忘れられませんね。今は鬼滅の刃と言われていますが、Fate/zeroのバーサーカー戦闘は時代がたっても色あせないよね。
今はどこでもそれなりのクオリティだろうから、アニメも進化していると思いたい(ごめん最近アニメそんなに見ていないのでわからない。)
さて。前置きはこれくらいにして。
攻殻機動隊SACは私が好きなアニメのNo.1です。
「笑い男」アオイの本編ストーリーはもちろんのこと、登場人物にスポットライトを当てた短編の秀逸さも日本のアニメの群を抜いていますよね。
正直攻殻機動隊SACが嫌いな人と、アニメの話はできません。絶対に!
あれが理解できなくて、日本のアニメが語れるわけがない。
でも確かにアニメというエンタメの枠組みで果たしてSACが一番優れているかと言われればそうではなく、ただただ脚本が素晴らしいということなので、そういう意味でNo.1ではないよね、という意見は甘んじて受け入れよう。
攻殻機動隊SAC初心者の方へ(見る順)
ちなみに攻殻機動隊初心者のために解説しよう!
攻殻機動隊シリーズはゴーストインザシェルや劇場版など様々なバージョンがありわかりづらいのが難点だが、モーマンタイ。私がお勧めしているSACは次の①②③を見れば問題ないし、理解できる。
①攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX <全26話>←特におすすめ
②攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG <全26話>
③攻殻機動隊SAC_2045 <12話~>←本記事で感想を書こうとしている。未完
①(たしか②も)は、コナンのように、本編とは別に短編が時折差し込まれる構造になっているが放送順にすべて見ることをお勧めする。なぜならば、短編の完成度が非常に高い。また、登場人物の過去や深堀が本編でほとんどない(まるで洋画)ためキャラクターを理解するのが少しむつかしい。これを補うためキャラ1人にスポットを当てた短編も見た方が、キャラの行動心理やキャラ同士の関係性の理解が深まる。
全世界の人が見るべきだから、Wikiも貼っておくね。
脱線 日本の映像作品は主演俳優のPVだ
日本の映像作品では、アニメが一番。
映画とドラマがくそだからね。
どうしてアニメでSACや東のエデン、コードギアスの脚本が書けるのに、映画やドラマになるとあんなに糞脚本しか書けないのか、不思議でならない。
つまり、昔は陰キャとされていたオタク(今はそんなことないけど)の人たち向けに作られた映像作品であったアニメのメッセージ性やエンタメ性が卓越していて、陽キャ向け映像作品であったドラマ・邦画が何のメッセージ性もない、なんなら主演俳優・女優のファン向けのPVみたいになってしまっている(現在進行形)なのは、思考停止した老害制作陣のせいだろうな。
とりあえず売りたい女優主演にしてちょっと胸キュンシーン入れて、明らかに涙を誘う過去やら死を盛り込めばいいと思っている。
視聴者を馬鹿にしているね。
私が洋画・海外ドラマ贔屓な思考を理解いただけたでしょうか。
言っちゃ悪いけどキャストなんてどうでもいいんだよ。見たいのはその内容なんだよ。ってのが日本では少数派なのかな~。生きづらいな~。
日本のエンタメでそんなに悪くないんじゃね?と思うのは音楽・漫才(落語)・小説くらいですかね。
やべえ脱線したわ。
本編 攻殻機動隊SACを見ていないやつは人生損している
攻殻機動隊SACがいかに素晴らしい脚本かって話だけどこれは語りつくせない。
特に1期の「笑い男」編は唯一無二の超傑作です。
メッセージ性は非常にコードギアスと似ているね。
世界にとって、敵が一人いれば、その敵以外平和になる。
じゃあヒーローはその敵を倒した政治家かな?
ちがうよね。その敵自体が世界のヒーローなんだよ。
この世は馬鹿が多すぎて、ヒーローが犠牲にならなければならない社会構造なんだ。
ここまでコードギアス=SAC
で、ギアスはルルーシュが敵になった。ルルーシュは初めからその覚悟があった。
SACもアオイがそうなんだけれども、もう一工夫ある。アオイにはその覚悟への葛藤があった。
「僕は耳と目を閉じ口を噤んだ人間になろうと考えたんだ」
社会が気に入らなければ自分が犠牲になるか、何もせず我慢するか、その二つに一つしかないとね。
「ライ麦畑で捕まえて」というJ・D・サリンジャーの有名な小説から引用さえたフレーズです。作中にこの小説は実際に登場します。
当時感動した私はライ麦畑も読みましたが理解できませんでした。私英語読めるようになりたいよ~。訳された小説って苦手でね。「アルジャーノンに花束を」ぐらいしか面白いと思ったことないのよ……。(ちなみにアルジャーノンは素晴らしすぎて吐いた。吐くくらい素晴らしい)
まぁ簡単に言えば多分だけど、社会でうまくやれないやつが全部他人のせいにして逃げているような話だと、当時私は思った。
でも実はWikiとかを読んでいると、この小説は「社会の方が間違っていて薄暗くて、純粋無垢な精神が淘汰されていく構造になっていることへの葛藤と反抗心」だと理解した。
もう小説なんか読まないで先にWiki読んだ方がよっぽど理解できた。
あのワカワカメな日本訳は本当に理解できないもん……。
んで、このWiki解説を踏まえるとまさに、ライ麦畑の主人公≒アオイであるということが理解でき、モチーフとなった作品であるということは一目瞭然だよね。
弱者が淘汰されることが正しいかのような社会構造への反抗。
うん。それは確かに清く正しいけれど、さてさて、現実問題、現在の社会構造とはかなり最適化されているわけで、アオイのような思想が果たして実現した場合に本当に世の中うまくいくのかな?きれいごとだけで、みんなに十分な食や生活が行き届くかな?っつー疑問も、我々視聴者が投げかけられていると私は感じたね。
アオイは純粋無垢で素晴らしい道徳心の持ち主だけど、社会に染まってしまったアラサー647はそんなきれいごとだけじゃ生きていけない気がするよと、もう思想が染まっちゃっているんだよね。社会に汚染されてるわーけー。
だからこの作品の投げかけは素晴らしく胸を打つわけだ。
でも私は目と耳を閉じ口をつぐんで生きていくわけだけどね。自分がアオイになりたくないからね。
あーやばい。SAC2045の方を語りたいのにSAC1期の話しかしてない。笑
ほかにもセリフが洋画みたいで皮肉でかっこいい・テンポが鬼ほどいい(≒ブラックラグーン的な)・短編の演出が神などなど誉めだしたらいろいろあるから泣く泣く割愛するけれども!!!
待って。長くなりすぎて疲れた。
2045については、次の記事で書いていい?
ちなみに本記事の元タイトルは
ライ麦畑で捕まった後は1984年に行けってか
でした。
では、次の記事で会いましょう!