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リコリスリコイル 感想 2つの側面から主題を描いた令和の傑作神アニメ!

久々にテンションぶちあがる神アニメに出会ってしまいました……。
アニメが大衆化して、レベル低下が危ぶまれていますが、まだ大丈夫だったようですね。
お前ら、出版社の資金力がバズらせた「スパイファミリー」や「チェンソーマン」なんか見てる場合じゃねぇぞ……。

「リコリスリコイル」こそが、日本が世界に誇るべき神アニメといえるんだよ。わかるか?
平成に取り残された古き良きアニメ時代を語る老害647に、令和アニメも捨てたもんじゃねぇなと思わせてくれた。ありがとうA-1 pictures。

正直リコリコを理解できないアニオタとは話す価値もないと思います。

まだ、アニメーターにプライドはあったのね……と思わせてくれてありがとう!!
平成のオリジナルアニメはね「東野エデン」「コードギアス」「まどかまぎか」などなど主砲級ラインナップなのですが、そこと比較しても引けを取らないと思いますよ。

あっそういえば、私が続編を待望しさまようこと数年……「はたらく魔王さま!」の続編アニメが2023年夏~始まるようですね。絶対に見ます。アニオリではないですが、原作も面白いので絶対面白いです。1期は神アニメでした。おすすめですので是非。

呪術廻戦も夏だよね。今年の夏って俺得すぎねぇか。過去編だぜ?パパ黒に殺されてぇ。

このまま俺得の流れでバッカーノ!の2期もまだまだ待ちますよ。私が生きている内はね。

話が逸れたがリコリコのすばらしさ、存分に語らせていただこうかしら。

あらすじ

犯罪はリコリス(孤児で戦闘育成された女子高生の警察機関のようなもの、殺人可)によって隠蔽された平和な日本。その本部のたきなは作戦中に本部との通信が途絶えた間、仲間を救うため待機命令を無視して発砲、支部に左遷させられる。そこにいた動体視力が異常に良く”銃弾が当たらない”最強のリコリス千束と出会う。
作戦に縛られず、殺人をしない主義の千束を理解できず、たきなは本部に帰ることを強く願うが、仲が深まるにつれ考えを改めていく。
実は千束の心臓は人工心臓でありアラン機関によってその殺人の才能が認められ救われた過去があった。しかし千束は自分の命を救ってくれたアラン機関の救世主のように自分も人殺しではなく他人を救う生き方をしたいと思って、殺人をしない。アラン機関はそれを不服に思い、千束の殺人能力を活かさせるため様々な事件に巻き込まれる。
一方同様に超聴力によってその才能を認められアラン機関に助けられた真島は、政府が作った日本のまやかしの平和を打破するためリコリス狩りをはじめ、リコリスの存在を世間にさらそうとテロを起こす。

感想

この物語の素晴らしいところを一言でいえばこうです。

千束とたきなという正反対の二人の成長物語でメッセージ性を訴えるのは、これ王道なんですね。しかしながら、アラン機関というもう一つの側面からも、同様のメッセージをきちんと伝えていること。

つまり、2つの側面からこの物語の主題である「自分の人生は誰かに与えられて決められるものではなく自分の頭で考え選択して歩んでいくものだ」と訴えていること。

これには一本取られましたね!!!
だって別にアラン機関出さなくても、自分で自分の生き方を決めている千束と、ただリコリスの上層部の言いなりこそが成功への道だと信じているたきな、この二人の衝突だけでも十分この主題は伝えられるからですよ!
なのにあえて、真島とアラン機関を出してくることによって、2視点から一本筋が通った主張をしている。しかも、日本全体が”リコリスによって気づかぬうちに与えられた偽物の平和”のなかにあるという、世界設定自体にも捨て設定がないんです。=第一話で語られるこの物語の世界自体が伏線

これはなかなか今までにない物語構成じゃない??
メッセージ性を主張するために、世界が作られ、そして物語が編み込まれていて、どこにも好きがない。

女子高生+拳銃の見た目が萌えだろうが、そんなことは関係ないのです。私の好きなアニメの一つ「涼宮ハルヒの憂鬱」なんて名作中の名作、よく萌えアニメなんて言われますが、原作読んでから言えの一蹴ですよ。あんなもん。

キャラデザや制服デザイン(喫茶も含め!)もいいので、萌えアニメ需要も獲得、広いファン層を取り込みながらこのしっかりとした脚本、正直脱帽です。

このレベルのオリアニ、まさに5年に1本レベルだろうな。
確かに攻殻機動隊SACや涼宮ハルヒの憂鬱こそ超えては来ないですが、まどまぎよりは好きだね。私は。私はまどまぎ好みじゃないからさ!(ありゃ今でいうバズっただけの3話ピークの尻すぼみアニメだよ)
このアニメは1~13話できちんと完結させていて、一本筋の通った脚本があることが素晴らしいですね。やはり物語、完結させねば意味がない。

あと作画はすごくいいので銃撃戦も映えます!!
千束のキャラもいい。主人公は明るくないとね!これ、たきなのほうを主軸に置かなかったのは正解ですね。(W主人公なんだろうけど)
Wikiに書かれていたんだが、主人公のキャラクターが明るいので、後半のシリアス展開もうまく描けていると評価されていました。その通りだと思います。シリアスにしすぎると、物語のメッセージ性がぶれますよね。
この物語はシリアスかもしれないけれど、メッセージは千束のように、非常に明るい前向きな訴えですもんね。

なんたって、人生をつかみ取れ!だからね。

アラン機関も才能を評価し、助けるのだけど、その才能を活かした生き方しか認めないという、他人に自分の正義を押し付けている。
リコリスだって、犯罪を隠蔽し、平和な社会の定義を、勝手に一般人におきつけている。

そしてそれに反発するのが、アラン機関に助けられたテロリスト真島であり、言っていることが一番まともなのもこの物語の皮肉なところ。
千束と真島は同じ志向なのです。

与えられた人生や、誰かに決められた人生ではなく、自分で考えて切り開いていくべきだ。

その訴え方が、千束は”人を殺さない”ことであり、真島は”テロ行為”だっただけの話
その主張を、千束は自分の人生に向けたけれど、真島は(男だからだろうね)日本全体に向けたんですよ。

本当によくできたシナリオで今この感想を書いている自分自身鳥肌もんです!

正直もっと話題になってていい神アニメなのになんで誰も話してないの!?!?!?!謎すぎるんだけど!!!!

まぁ、最後なんで花火なん?とか細かい突っ込みどころはあるものの、そういう揚げ足取りは、木を見て森を見ずってやつですよ。
全体がまとまっていて、軸がぶれない。
これができていない作品が多い中、最低限を余裕で超えてきていると思います。

令和アニメの中では、個人的に今のところ1番かな。
こういうのみちゃうと、駄作が見れなくなるよね。
久々にアニオタ魂が揺さぶられました!ありがとう!!

そうそう、リコイルってどういう意味なのかなーと思って調べたので参考に。

リコイル(recoil)』は、直訳すると『はね返り』や『銃砲の反動』を意味する単語です。

続編あるらしいけど、頼むから「間違えないで」ね(笑)

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