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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(1) 自分の足で歩き通すために 【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。

サンチャゴ巡礼路は1日に20〜30キロを毎日歩くことになる。ピレネーを始め、何ヶ所か登り下りのきつい場所もある。脚を痛めて途中で離脱する人もいると聞く。自分がこれに耐えられるかどうか、というのが一番の不安だった。当初は、身体のコンディションが悪ければ、バスでのスキップもやむを得ないと考えていた。実際は足にマメができたり、少し膝が痛くなったりしたものの、歩く支障にはならず、無事歩き終えることができた。時には40キロを超えて歩くこともあり、自分自身そのことに驚いている。

昨年トレーニングを始めた当初、山を登る度に膝が痛くなり、普通に歩けなくなったことを思い出す。これではカミーノは無理ではないかと悲観的になったりもした。膝の痛みが出ないようにするためには
 ①体重を減らし膝の負担を減らす
 ②トレッキングポールを使う
 ③膝を支える周りの脚の筋肉をつける
ということを知った。①体重を減らすのは短期間では難しいので、荷物を減らす事で膝の負担を減らすことにする。②については早速ポールを購入をして使い始めた。トレッキングポールを使うことで膝の負担を3割減らせるそうだ。③筋肉をつけるにはやはり山歩きしかない。無理のないように登山のトレーニングを続けた。また、膝を守るサポーティングタイツも買って万全を期した。

トレッキングポールを購入

歩き続けるにつれ、脚の筋肉がついてきたのがわかる。膝を痛めることも少なくなった。カミーノ初日のピレネー越えと同程度の負荷(登り下り標高と距離)である六甲全縦走路の西半分(須磨浦公園〜新神戸の半縦走)を踏破することを目標にトレーニングを重ねること半年、ついにその半走を果たした。達成感もひとしおで、これが大きな自信となった。その後も出発まで街歩きと山歩きを続けた。今年の3月には2日をかけて熊野古道の中辺路をバックパックを背負って歩いた。アルベルゲタイプの宿にも泊まり、ぷちカミーノを体験したようだった。

山登りで得た経験は役に立った。カミーノではトレッキングポールを持っていても、きちんと使いこなせていない人を結構多く見かけた。結局邪魔に感じるのか、持っていても使わない人もいた。振り返って、登山系のyoutubeを参考に歩き方や、ポールの使い方を見て実際に練習をしたのが、良かったと思う。また、実際にハンガーノックを経験して、行動食の重要さを知ったり、休憩の取り方を工夫したりもできた。

若い人や40代までの人なら、特に何の準備もトレーニングもなしでもカミーノを歩けると思うが、自分のように普段運動の習慣がない60代が歩き通すには準備がいると思う。というわけで、年配の方には自分の状況に応じてトレーニングをすることをお勧めする。


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