見出し画像

兄夫婦と行くイタリア旅行 ローマ編(2)

サン・ピエトロ大聖堂 クーポラ

朝早めに朝食を済ませ、バスでサン・ピエトロ大聖堂へと向かう。大聖堂は早くから開いているので、できれば朝一番にでも行きたいのだが、ホテルの朝食は7時からで、結果的には出発は8時頃になる。バスは過去に何度も利用した64番のバス。ホテル前からサン・ピエトロ寺院まで運んでくれる。

サン・ピエトロ寺院に入るには予約も料金もかからないのだが、セキュリティチェックに並ばないといけない。着いた頃にはその列が広場の列柱沿いの楕円の3/4くらいに伸びていた。セキュリティチェックを済ませると、聖堂内に入るか、クーポラ(ドーム)に登るためのチケットに並ぶかに分かれる。クーポラは予約できないので、当日並んでチケットを買うしかない。

サン・ピエトロ大聖堂
入口に近づくとスイス衛兵がいる

かなりの時間を行列で費やし、1人10ユーロの途中までエレベーターのチケットを買った。エレベーターを降りた後は階段を登る。フィレンツェの大聖堂と同様、途中で聖堂内に入り、ドームの下の周囲を半周して、さらに登る。ようやく階段が途切れると、ローマの街がぐるりと見渡せる絶景だ。サンタンジェロ城、パンテオンなどが視認できる。バチカンの鉄道の引き込み線、大ホール、庭園、教皇の住居らしき区画、バチカン博物館などみ見下ろせる。

サン・ピエトロ広場
バチカン内の建物
バチカン博物館方面
正面の聖人たちを後ろから見る

サン・ピエトロ大聖堂 内陣

クーポラから階段を降りると途中にお土産、飲み物等が売っている売店がある。その後はエレベーターに乗せてもらい聖堂内に降り立つ。何度も見た大聖堂内陣だが、今回は聖年に向けての改修工事中で、ピエタもレプリカが置かれ、本物は見ることができない。主祭壇も工事のため見えなくなっている。後陣のの方も、かろうじて使徒座(椅子)が見える程度だ。

若き日のミケランジェロ作 ピエタ像のレプリカ
聖ペテロ像 足先がすり減っている
ラファエロの作主の変容 レプリカ
主祭壇は修復中
聖霊の象徴ハトの真下に使徒座(教皇の椅子)が見える

翌日に主祭壇前でミサがあるようで、椅子が並べられ、中央の通路も塞がれていて、いつも撫でている聖ペテロ像の足先も触ることができなかった。残念。スケールの大きさを感じ、天井のモザイク壁画、側廊のチャペルや巨大な絵画などは見ることができた。

サン・ピエトロ大聖堂 歴代教皇の墓地

聖堂内でミサが始まり、兄夫婦が参加するというので、その間に教皇の墓を見ることにする。以前は教皇の墓地は聖堂内からアクセスできたのだが、今回は違っていた。一旦聖堂を出て、クーポラの横の列に沿って進むと入り口があった。クーポラの列を管理している係員に「教皇の墓」といって、通してもらった。

昔の教皇は写真が残っていないため、どのような方かわからないが、最近の教皇は写真が飾ってあり、その雰囲気がわかる。35年ほど前、新婚旅行でローマに来たとき、教皇の謁見に参加して、幸運なことに教皇に握手をしてもらった。そのヨハネ・パウロ2世のお墓もあり、似顔絵が飾ってあって、時の流れを感じ感慨深かった。 

ヨハネ・パウロ2世の墓所
地下に眠る教皇
多くの墓が
出口の方にも衛兵
東南東?

ナボーナ広場

映画「インフェルノ」でもロケ地になったナボーナ広場に向かう。着いてみると、噴水から水が出ておらす、噴水は工事の柵で覆われてきちんと見えない。ここも改修中ということだった。噴水が見えないナボーナ広場にはあまり意味がない。しかし柵で覆われた見えない噴水にも多くの観光客が足を向ける。そして周囲のレストランは営業していて、結構賑わっている。我々同様、改修中だということを知らなかったのだろうと思う。仕方なく、次の予定のパンテオンに向かう。

改修中 水はない

パンテオン

万神殿という名前なのに一神教の教会という、ちょっと矛盾したネーミングと雰囲気が興味深い建物(古い建物を教会に転用するパターン)だ。また、何度訪れても飽きがこない教会の一つだ。古代ローマの建物の中でも、形が綺麗に残っていることに感動すら覚える。

以前は無料で入れたが、今は5ユーロを払う。チケットは現金なら有人の窓口で、クレジットの場合は2台の自動発券機で買える。名前を入力したり、入場希望の日時を選んだりと、少しややこしいが、大概は自分の前の人が購入する様子をしっかりと見ておけば、問題なく買える。ただ、高いディスプレーを操作するので、個人情報がダダ漏れで、後ろの外国人に自分の名前を声に出して読まれてしまった。

発券機からプリントされた切符を手に中に入る。視線を上に向け、天井のドームに穴が空いているのを確認する。訪れる度に、雨が降ったらどんな様子になるのだろう?」と想像するのだが、雨の日にあたった事はない。是非ともどなたか雨の日の様子を教えて欲しい。ただ、その穴から差し込む光がとても綺麗で大好きだ。堂内をゆっくりと周遊してパンテオンを後にする。

左側に自動券売機が2台
祭壇
陽が差し込む
受胎告知

サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会

パンテオンの次にはジェス教会に行くつもりだったが、改修中のナボーナ広場をすぐに切り上げたために時間がpに余裕ができたので、パンテオンのお隣のサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会を訪れる。ゾウのオベリスクが目印だ。

教会前のオベリスク

教会のファサードからは想像できないが、堂内に足を踏み入れると、その豪華絢爛さに圧倒される。中に入るミケランジェロの彫刻などが飾られていたり、フラ・アンジェリコのお墓があったり、見るべきものも多い。無料で入ることが出来るので、パンテオンを訪れるときには一緒に訪問すると良いと思う。

ファサード
荘厳なただずまい
フラ・アンジェリコの墓
ミケランジェロ作
シエナのカタリナ

ジェズ教会


ジェズ教会

日中に一旦閉まってしまうので、今日の観光の最後に持ってきたジェズ教会。5分ほど早く到着して待っていると、午後4時きっかりに門が開く。早速中へと入り、主祭壇の前のベンチに座って体と気持ちを落ち着ける。

ジェズはイエス(イエズス)のことで、この教会はイエズス会の教会だ。イエズス会と言えば、創設メンバーのイグナチウス・ロヨラとフランシスコ・ザビエルを思い浮かべる人も多いだろう。左の一番前の側廊にはロヨラ、右の一番前の側廊にはザビエルのチャペルがある。

ザビエルと言えば日本の守護聖人で、チャペルには彼の聖腕が掲げられている。それを見て兄嫁が「あれは私たちのところにも来たわね。」と言う。何を言っているのかと一瞬思ったが、そう言えば、あの聖腕はザビエル渡来400年にあたる1949年に日本中を巡回したのだった。兄嫁は生後僅かな時期なので覚えているはずはないが、幼い頃によく聞かされていたのだろう。

ザビエルの聖腕 楕円のケースの中

実は日本にもザビエルの聖遺骨がある。ザビエルを保護の聖人とする山口県ザビエル記念堂、鹿児島県ザビエル教会、東京都神田教会だ。どこから分骨されたのかは知らないが、日本とザビエルとの繋がりが感じられる話だ。

今日の予定は、これで終了し、ホテルへ帰還。兄夫婦は夕食は入らないと言う疲れようで、家内と2人でホテルのレストランで済ませた。明日はバチカン博物館となる。

生ハムメロン
ロッシーニ 牛フィレの上にフォアグラが

前回の投稿はこちら。


いいなと思ったら応援しよう!