ピュアソウル
それは遥かな時を超えたお伽噺の真実
私達がまだひとつの命でひとつの母体に
二つの魂で存在していた頃の兄と妹の物語
御神子(みかんこ)としてこの国に
私達の魂が誕生したのは紀元前392年
そこには誰一人何ひとつとして
私達が私達であることを妨げるものはなく
ありのままの姿で自由に
生命を光へと誘うことが出来ていた
誰か人に神を置いたのか
誰が摂理を狂わせたのか
私達は男性原理と女性原理に引き裂かれ
幾世代もの時を超え輪廻を繰り返すこととなった
国家は世界の一部
世界は地球の一部
そして地球は
この壮大なる宇宙の中に青く輝く
美しい生命ある星
月の巫女と呼ばれ
多くの人を救っても
自らの愛が満たされることはなく
幼い頃に心を寄せていた人の病を知った時
自らの想いの真実が甦る
どれほど心を尽くしても
巫女の胎内に新しい命が宿ったと知られた時
貞操を疑った宮中の人々はその命が
あらゆる災いを巻き起こすものとして
まだ寒い雪の降り積もる山へと
臨月の巫女を追い払った
冷たい雪山の中で産声を上げた新しい命
ピュアソウルは純真なる母の祈り
天と繋がり大地と繋がる二つの魂
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