人の寿命と生ある奇跡
『ねぇどうして私達には寿命があるの?』
小鳥が少女に尋ねました
『限られた時間を精一杯生きるためよ』
お姫様は答えました
『僕達のママとパパも
僕達が自分で生きれるようになったら
誰かの血肉になって大地に還っていくんだね』
鹿の男の子が少し寂しそうに言うので
お姫様は微笑んで言いました
『人も動物も草も木も水も空も山も
みんなひとつの生命(いのち)なの
いつかは私達もパパやママになって
子ども達を育て終わったら
みんな神様のもとでひとつになるの
だからパパやママや空や大地から
もらった大切な時間を
精一杯生きるのよ』
受け継がれていく生命
巡りめく時の中で
循環されていくかけがえのないもの
大切にして生きていきたい
人の寿命は百年
僕達はその三分の一も生きれない
木々の寿命は千年
花は咲いて散ってまた花開く
星の寿命は何億光年
大地は僕達の生命を育んでは消し去る
生命あるもの全てが等しく
受け継がれていく奇跡
そこに存在するかけがえのない温もりは
『愛』と呼ばれるものであってほしい
私達は今生きている
それだけで奇跡