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『マルス -ゼロの革命-』 第1話「19歳、謎の転校生現る」 感想


概要

放送局:テレビ朝日系列
放送日時:2024年1月23日(火曜日) 21時00分~22時00分

脚本:武藤 将吾
音楽:未知瑠
主題歌:SUPER BEAVER「幸せのために生きているだけさ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
ゼネラルプロデューサー:中川 慎子 (テレビ朝日)
プロデューサー:田中 真由子、中沢 晋
監督:平川 雄一朗
制作協力:オフィスクレッシェンド
制作著作:テレビ朝日

番組公式サイト リンク

感想

 他者を虐げ貶めてストレス発散する生徒。学校の評判しか頭になく、保身に必死な教師。はては違法薬物の横行…。数ある学園ドラマの中でも有数の治安の悪さです。オリジナルドラマな分、限界を定めなくていいからでしょうか?
 そのためか、美島零(演:道枝駿佑(なにわ男子))のやり方もかなり危険。ピッキングによる不法侵入(※れっきとした犯罪です)は序の口で、ハッキングや(違法薬物の処理とはいえ)放火までする、文字通り「やる時はどこまでもやる男」。見た目が道枝くんじゃなかったら完全にヤベー奴です(見た目が彼ならヤバくないとは言っていない)

 逢沢渾一(演:板垣李光人)の①いじめ、②部員人数、③脅迫メールを解決すると息巻いた零。①と②は実にあっけなく解決できました。
 動画研究会という(渾一の)立場をいかし、いじめの現場を動画でライブ配信。それによって澤井(演:西垣匠)らの悪行を世にさらけ出し、自主退学に。この時の「いじめ現場だけ動画配信し、反撃時はカメラを止める」という手法はマスコミの自虐切り取り報道の様相を呈しているようでした。
 そして、前もって零が接触していた二瓶久高(演:井上祐貴)、桐山球児(演:泉澤祐希)、桜庭京花(演:横田真悠)、呉井賢成(演:山時聡真)が動画を見たことで入部。
 一石二鳥と言えば聞こえはいいですが、ちょっと早すぎる気がしないでも…。物語の優先順位を鑑みればこんなところに割いている時間はそうないんですけどね。

 ③はただの犯人突き止め…と思いきや、事態は急展開に。なんとスクールカウンセラーの毛利新(演:野間口徹)が裏で違法薬物の生成・密売をしていたのです。それを暴くために動画研究会は一芝居。各々の活躍で毛利の悪事を夜だけど白日の下にさらけ出しました。どこまで荒れているんだ、この進学校(笑)は…。
 このときの零のアクションがまあ荒々しい。ドロップキックしたり、敵をスリーパーホールドしながら別の敵に回し蹴りを食らわせたり、ニチアサだったら間違いなく敵キャラの戦い方です。でも、そこがかえって「零は"清廉潔白なヒーロー"じゃない」「敵を倒すためなら手段は選ばない」って感じが強調されていて、凄くいいと思いました。
 そして、「大学推薦を取り消す」という脅迫メールは渾一の自作自演でした。おまけに別件で毛利から脅迫されていたために、澤井たちに違法薬物のことを紹介していたという。初回からかなり重い十字架を背負うことになっているんですが、大丈夫か、渾一?
 個人的に(あくまで現時点で)ちょっとアレだなと思ったのは、渾一の他責思考まみれな言動。バディもので、なおかつもう片方が超然としたタイプのキャラだから、泥臭く悩みもがく等身大名キャラにしたいというのはあるでしょうが、それにしても「マルスがいなくなったせいで自分が孤独になった」はさすがに幼稚すぎやしませんかね…。
 公式サイトにも「優柔不断だが、人の痛みがわかる優しい性格。」と現時点では「どこが!?」と言いたくなる説明されているので、彼自身の人間的な成長もあると思っていい…でしょう。

 ラストシーンでは、写真に写った動画研究部の面々を一人ずつひとりごつ零。「この中の誰かが、あいつ(エリ?)を殺した」と衝撃の台詞が。直接やったという意味なのか、それとも間接的にと言う意味なのか、自分の意思でか、誰かの差し金か。口ぶりからして、零は復讐のためにこの学校にやってきた模様。誰がどうやって"あいつ"を殺したのかも、気になります。

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