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『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』 第7話「12月24日14時19分~15時36分」 感想
概要
放送局:フジテレビ系列
放送日時:2023年11月20日(月曜日) 21時00分~21時54分
脚本:徳永 友一
音楽:佐藤 直紀
主題歌:ミイナ・オカベ「Flashback feat. Daichi Yamamoto」 (ユニバーサル・インターナショナル)
プロデュース:成河 広明
演出:鈴木 雅之
製作・著作:フジテレビ
番組公式サイト リンク
感想
ピンチ!ピンチ!ピンチ!
前回ラストでミズキを追い始めた査子ちゃん。依然アネモネの反ミズキ派に追われている誠司。娘から武智泥棒ミズキのことを聞いて騒然とする『葵亭』。三者の物語が繋がると同時に、それぞれにピンチが訪れます。大体ミズキが関係している気がする…。
まずは査子ちゃん。ミズキを尾行している彼女ですが、案の定ミズキに勘づかれて捕縛。人気のない横浜スタジアム倉庫へと連行されてしまいました。尾行の理由を問うミズキはまだ冷静というか、「話が通じる」くらいの雰囲気はありました。(多分査子ちゃんが天城のことを話したのもそのためでしょうが、)"天城勇太"の名を聞くと一変、銃を突きつけられながら"天城勇太"について問い詰め始めました。ミズキは「"天城勇太"が"勝呂寺誠司"のもう一つの名前」であることは知らない(少なくとも確証はない)けれど、"天城勇太"という名前を聞いた経緯からして、その可能性にはたどり着いているはず。そして、その可能性に気づいたということは、「誠司が偽名を使う(=身分を偽る)必要のある人間」だということ、すなわち「身分を偽ってアネモネにいる人間(=組織の人間ではない)」という疑念に至っても不思議ではない。「横浜スタジアム屋上で会おう」と言った誠司ですが、そこが墓場にならないか不安です…。
一方の『葵亭』。「面倒を避けたい」という善良な市民の風上にも置けない理由から武智泥棒ミズキのことは一旦黙殺する面々ですが、査子からミズキのことを聞いた桔梗さんが来店。応対する時生シェフですが、両者の様子はどこかギクシャクしている様子。少なくとも「査子の父親」と「査子の上司」というだけの関係性ではないですね。
そこへミズキからの電話で査子が監禁されていることを知った彼ら。査子を救出するため横浜スタジアムに向かいますが、彼女を助けていたのは誠司。先ほどの「屋上で会おう」という台詞もミズキをかく乱するためのもの。この短時間で(そもそもミズキの目を欺けたとて反ミズキ派の追手を撒ける確信もないのに)よく考えたなと思いました。ただこの策は「諸刃の剣」。ミズキの誠司に対する疑念を確信に変えてしまいました。逆に言えば、それを顧みずに人助けをするほど、素の誠司は善人ということ。さらに査子ちゃんの口から「天城勇太が助けてくれた」という証言があったことで、横浜テレビや『葵亭』、狩宮からも「誠司は犯人ではないんじゃないか」という心証になりました。「善意の連鎖」ってこういうことを言うんでしょうね。
蜜谷と会う誠司。この事件を報道する決意を固めた横浜テレビ。クリスマスディナーへと準備を進める『葵亭』。物語が完結へと向かうのをひしひしと感じます。