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『王様戦隊キングオージャー』 第32話「遭遇!キョウリュウ!」 感想


概要

放送局:テレビ朝日系列
放送日時:2023年10月8日(日曜日) 9時30分~10時00分

脚本:金子 香緒里
監修:高野 水登
監督:坂本 浩一
アクション監督:渡辺 淳
特撮監督:佛田 洋 (特撮研究所)

番組公式サイト リンク

感想

こいつはただの「お祭り回」じゃねえぜ…!

 正直、ただの「お祭り回」もしくは「先輩戦隊の顔見せだけが目的」だと思っていました…。でも現実は違う。兎にも角にも『獣電戦隊キョウリュウジャー』と『王様戦隊キングオージャー』、異なる二つの戦隊の絡ませ方が上手すぎる!その上『キングオージャー』本編の縦軸進行までそつなく行ってやがる!
 実は『キョウリュウジャー』は未視聴なんです(OP主題歌は一耳惚れしてiTunesストアで買いました)が、非常に楽しめました。『仮面ライダーセイバー』と『機界戦隊ゼンカイジャー』の時と言い、片方未視聴でも両方視聴済(or視聴中)でも難なく楽しめるコラボ回を作れるのは凄い。

 まずは両戦隊の魅せ方。
 地球に飛ばされた王様たちがキョウリュウジャーの面々と邂逅して…という流れは当然ですが、その中でも各々の人となりを掴ませるのが上手い。「ああなるほど、彼(彼女)はこういう人物で、この戦士に変身するのね」ということをすんなり理解できるだけじゃなく、キョウリュウジャーサイドに関しては初見なのに愛着まで湧かせられる。刀使いでクールなキャラが好きなので、立風館ソウジ/キョウリュウグリーンくんが気になっています。
 そして、こちらでも宇蟲王ダグデドの侵攻によってキョウリュウジャーに変身できなくなったこと、桐生ダイゴ/キョウリュウレッド(演:竜星涼)と空蝉丸/キョウリュウゴールド(演:丸山敦史)はダグデドを追って宇宙に飛び立ったことなど、メタ的なことを言えばピンチ作りもけっこう自然。
 また、未だ戦士として覚醒できずにいるプリンス(演:川名輪太郎)の修行としてギラたちが一芝居。ギラくんの「自称・"邪悪の王"」な部分を上手く活かせたと思います。彼がああいうキャラだと知っていれば即座に思いつく作戦ですし、視聴者としてもそれを知っているので、その作戦に異議はない。上手い塩梅の運びだと思いました。

 そして、『キングオージャー』本編の縦軸進行。
 今回、王様戦隊の中でギラだけ王鎧武装できた時点で、多くの方の中である考察が確信に変わったと思います。そう、「レインボージュルリラ=クワゴンのシュゴッドソウル」説です。
 他5人が王鎧武装できないのは、シュゴッド(及びシュゴッドソウル)と違う世界にいるから。ということは、ギラだけできたのはギラの体内にクワゴンのソウルがあるから。そして、レインボージュルリラはシュゴッダム王家にのみ伝わる食べ物。それがクワゴンのソウルを調理したもの(シュゴッドソウルが可食であることは、過去の描写からも伺える)と考えれば、合点は行きます。
 その場合、何故かつてのラクレスはギラにそれを与えたのか、という新たな謎が生まれます。憶測も交じりますが、もしかしたらラクレスは宇蟲王の存在を知っていたのではないでしょうか。それに備えて、シュゴッドの力を借りなくても戦えるようキングオージャーZEROを作り、弟にはシュゴッドの力を与え、チキューに住む者が一致団結できるよう(やり方はともかく)5王国+バグナラクの統一を図った。行間の読みすぎかもしれないですが、もしそうなら彼の汚名返上が果たされる日も近い…かもしれません。
 また、"チキュー"の人類は古来"地球"から移り住んだ者という衝撃の新事実も明かされました。…ということは、経緯次第ではバグナラクからしたら人類は「急にやって来て、勝手に地上を占領した連中」ってことになるのでは…?2000年前よりもさらに前、地球とチキューで何があったのでしょうか?

 次回予告では、キョウリュウジャーとキングオージャー(もちろん全員変身後)が並び立つ勇姿が。前代未聞のピンチを二つの戦隊はどう切り開くのか。今まで見てきた戦隊史上トップクラスに心が躍ります。

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