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『どうする家康』 第21回「長篠を救え!」 感想

概要

放送局:NHK 総合テレビ、NHK BSプレミアム、NHK BS4K
放送日時:2023年6月4日(日曜日) 18時00分~18時45分(BSP、BS4K)
     2023年6月4日(日曜日) 20時00分~20時45分(総合)

脚本:古沢 良太
音楽:稲本 響
語り:寺島 しのぶ

番組公式サイト リンク

感想

意地通したけりゃ力をつけえ
敵と戦うたら死んでも勝て
それが筋を通すっちゅう事じゃ

 漫画『BLEACH』に出てくる台詞ですが、今回の『どうする家康』は徹頭徹尾これだったなと思いました。

 まずは岡崎。織田信長の横暴なところがこれでもかと描かれました。仮にも同盟相手である徳川家康を小間使い同然に使ったり、家康のピンチにろくな援軍を寄越さなかったりという自分を棚に上げて、家康に怒られたら同盟解消をチラつかせて脅しをかける。ここまで上司にしたくない戦国大名もそういない…はず。
 とはいえ、徳川方が「織田方の力を借りる」という前提で物事を進めていた、言い換えれば「織田に依存していた」のも事実。そうなったら、同盟相手にいいようにされるのも時代ゆえ…という部分もあるのでは(「泣き寝入りしろ」という訳ではない)。まさに「意地を通したければ力をつけろ」(言い換えれば「力もないのに意地ばかり語るな」)ということです。

 続いて長篠。武田軍の目を盗んで岡崎まで駆け抜け、援軍を要請した鳥居強右衛門ですが、帰り道で武田軍に捕まります。拷問の末、武田勝頼から「援軍は来ない」と言うよう命じられた強右衛門。一度は命令通りにしますが、再び目を盗んで「援軍は来る」と伝えました。その末公開処刑されますが、こちらは「敵と戦ったら死んでも勝て」が表れていると思いました。
 事実としては劣勢極まりないのですが、相手の脅しに屈しなかったことで、「まだ負けてはいない」「強右衛門は、精神的に武田軍(そして"ろくでなし"な自分)に勝った」という描写だなと感じました。(漫画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』の広瀬康一vs吉良吉影みたいなもの、と言えばわかりやすいでしょうか)。

 次回はいよいよ長篠の戦いです。「三段撃ち」をどう描くのか見たいような、推しの武田軍が負けるところは見たくないような…。

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