119回 医師国家試験 公衆衛生関連

今年もやってまいりました。
医師国家試験、公衆衛生を振り返る回。
ちょうどこの時期スーパーボウルをやっているので、できれば時期を外してもらいたいのですが。。。

それはさておき。
A問題から順番にみていきます。

A問題

A2(VDT作業)、A14(ワクチン)、A19(結核:治療ではなくその後の対応)、A42(性感染症:なぜ梅毒ではないのかは不明)

A14は肺炎球菌ワクチンを問うているのでしょう。A19でbとdを問うのはどのような意味があるのか個人的には謎。A42では素直に梅毒を問うてほしかった。

B問題

B2(EBMの実践:正しく理解せよ、という示唆)、B5(設置主体に関する問題)、B10(何を問うているのか不明)、B14(在宅医療と在宅介護)、B22(個人情報の第三者提供に本人の同意が必要の無いケース。おそらく現場で揉めているものと想定します)、B25(診療報酬不正受給:厚生労働省怒りの問題)、B33(不注意で挟まれる機械に問題がある、というのは余計な一言なのでしょう)、B34(将来的な何かに向けた布石のように感じるのは邪推でしょうか)、B39(職業倫理?)

B2、B22、B34あたりが本当に問いたい問題でしょうか。

C問題

C1(健康日本21。今年の1問)、C2(老年人口割合)、C3(精神保健福祉センター)、C4(統計:偶然誤差。ここまで出題されるのですか…)、C7(介護保険)、C9(医師法)、C13(医療保険)、C14(就業制限、感染症法。今年も権利の制限に関する問題が出ました。)、C19(母子保健法)、C24(SDGs。(SDGsが嫌いなわけでは無く)こういう問題の出し方が嫌いです)、C25(前回か前々回かの問題が良くなかった記憶がよみがえりました)、C27(薬害エイズ事件)、C31(こ、これは…)、C32(介護保険制度の主治医意見書)、C41(ICF、毎年のように出ていますが何故なのでしょう)、C45(悩ましいケース対応)、C52(出席停止期間)、C53(ワクチン。う、うーん…)、C64(病理解剖)

健康日本21が出ましたね。健康経営、メンタルヘルス、まちづくり
C31はまぁ…これから精神科医になる医師向けへの強いアピールでしょうか。

D問題

D4(食中毒と加熱)、D25(アレルギーと就業上の配慮)、D46(加熱式たばこに対するジャブ)

加熱式たばこにも紙巻きたばこ同様有害性があることを将来的にさらに問う布石でしょうか。

E問題

E2(他の選択肢はもう少しなんとかならなかったのでしょうか)、E3(医療倫理4原則とSDM)、E7(これは笑。どストレートなメッセージを受け取りました)、E23(ROC曲線)、E24(3T3xとは?)、E37(効果が同じなら高い薬剤を使うべからず)、E39(検査前確率と尤度比)

E7は…まぁ…あのことですよね。

F問題

F1(WHO。C24とは考え方が違います。)、F7(宣言の知識問題)、F8(職域の健康診断。いよいよ出ますか)、F9(適切な統計解析手法。これは難しいのでは。)、F10(国民生活基礎調査)、F15(こういうのは好きです。)、F17(最もお金を使っている病気は何か)、F18(保健所の業務とは?)、F21(従属人口指数)、F22(40歳以上出生割合。こういう問題も出るのですか)、F25(健康の定義)、F27(地域包括支援センターとは)、F31(医療計画)、F39(出、出ました〜!健康の社会的決定要因)、F48(職域におけるメンタルヘルス対応)、F53(THP)、F66-68(梅毒がこのような形で出題されるとは…)

F39は今話題ですからね。来年以降はさらに正答率がアップすると良いですね。
梅毒はまさかこのような形で出題されるとは。

その他

公衆衛生とは関係ないですが、F51が個人的にツボでした。(これ試験会場で吹き出す人いたと思うんですが…)
画像問題が増えたことと、英語の問題が増えたことも印象的でした。


まとめ

今年はあまり思想が強くなく残念でした。
知識を問うばかりではあまり良い問題とは思えないので、
B22,C1,D46のような問題が増えると嬉しいです。

皆様の合格を祈っております。


今年の1問:C1 健康日本21

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