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8対2の法則
こんな経験はありませんか?
会議で新しい提案を出したとき、すぐに賛成してくれるのは一部の人だけだった…
社内で変革を起こそうとしても、積極的に動くのは決まったメンバーだけ…
実は、これは多くの組織で共通する現象です。 そして、これこそが 「8対2の法則」 に当てはまる状況なのです。
8対2の法則とは?
皆さん、自分なりの法則を持っているかと思います。 私もいくつかの法則を持っています。 例えば、
我儘な人ほど他人を我儘呼ばわりする。
営業は確率。
自燃性と他燃性。
悪口が多い人の周りには、同じように悪口が好きな人が集まる。
社長や管理職の皆さんには、それぞれが指揮する従業員やチームがあるかと思います。 特に中小零細企業では、人の入れ替わりが少なく、チーム内の個性が長期間にわたって反映されることも多いでしょう。
その中で、会社や組織を管理する際に重要なのが 「8対2の法則」 です。
人手不足が深刻な状況で、新しい人材をすぐにでも採用したいと考える方も多いでしょう。 しかし、採用した後に「思うように仕事をしてもらえない」「既存の従業員とうまくやれるだろうか」といった不安が生じることもあります。
このような場面で活用できるのが「8対2の法則」です。
例えば、学生時代のクラスを思い出してください。 クラスの人気者が何か提案すると、多くの人がそれに賛同した経験があるでしょう。 これは 「2」の人が先導し、「8」の人がどちらでも良いと考えている からです。
会社でも同じことが言えます。 会社を実際に動かしているのは、全体の 20%の人 ではないかと思うことが多々あります。 何か新しいことを始める際に、全員の賛同を得るのは難しいですが、50%以上の賛同を目指す場合、この法則が有効です。
積極的な 20%の人を味方につける ことができれば、残り30%の人も自然と賛同しやすくなります。
8対2の法則の応用
これはイメージですが、「8対2」の「8」の中にもまた「8対2」が存在します。 さらに、その「8」の中にも「8対2」が存在するというように、段階的な構造になっています。
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100人の組織を例にすると、
20人が「賛成」
80人が「どちらでも良い」
この「どちらでも良い」80人のうち、
13人が「まぁ賛成」
51人が「どちらでも良い」
さらにこの51人のうち、
10人が「まぁ賛成」
40人が「どちらでも良い」
このように段階的に考えていくと、結局 全体の60%は賛成し、40%が「どちらでも良い」 という結果になります。
つまり、反対派が少数である限り、熱量が高い方に全体が流れていく傾向があるのです。
リーダーとしての考え方
過去に、私の上司から 「君がリーダーとして周りの同意を得る際に、組織をどう見ているのか」 と聞かれたことがあります。
私は「8対2」の法則に基づいてチームを見ていると答えました。 すると上司は「その2は賛成派か、それとも反対派か?」と尋ねました。 私は「賛成派の20%です」と答えましたが、上司はそれに納得していませんでした。
彼の考えでは、「反対派の20%を味方に変えれば、100%の賛成が得られる」というものでした。
100%の賛同は必要か?
皆さんはどう思いますか?
私は、 100%の賛同はありえない と考えています。 YesがあればNoがあるのと同様、理由なく反対する人もいれば、必ず反対する人もいます。
時間と労力をかけてNoをYesに変えることは、理想的かもしれませんが、現実的には非常に難しいことです。 また、無理に反対派を賛成させたとしても、その心変わりは本当に信頼できるものでしょうか?
もちろん、反対意見に耳を傾け、折衷案を出すことは大切です。 しかし、 すでに賛同している人を組織の中心に据え、徐々に考え方を広げていく方が、より効率的 でしょう。
8対2の法則を活用する
まずは、組織内の「20%の賛成派」を特定してみてください。
誰が積極的に賛同してくれるのか?
その人たちを中心にどのように広げていけるか?
彼らが誰なのかを明確にし、その人たちと共に変革を進めていくことが、 組織を動かす第一歩 になります。
8対2の法則を活用し、組織の流れを見極めながらスムーズなマネジメントを実現してみてください。
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