読んで考える課題[小学2年生後半~3年生対象]
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四季のおはなし ~行事と暮らし~
③鏡餅をいただこう(1月)
正月休みも終わり、学校に行きはじめて少ししたある日、瑠依(るい)が家(いえ)にかえると、キッチンから「コンコン」という音が聞こえてきました。「お母さん、何してるの。」と瑠依がのぞくと、お母さんがかたくかわいてしまったお餅(おもち)を木槌(きづち)でたたいていました。
「今日は鏡開き(かがみびらき※)だから、この鏡餅をわって、おしるこを作るのよ。」とお母さんが教えてくれました。「鏡開き?」と瑠依が首をかしげます。「鏡開きは、お正月に年神様(としがみさま)におそなえした鏡餅をいただく行事(ぎょうじ)なの。」とお母さんが言うと、おばあちゃんがうれしそうに話に加わり(くわわり)ました。「鏡餅の丸い形はね、昔(むかし)の鏡の形ににているんだよ。それで鏡餅って呼ばれるようになったの。」
「でも、なんでこんなに固くなっちゃったお餅を食べるの。」瑠依が聞きました。おばあちゃんはやさしく答えます。「年神様(としがみさま)におそなえしたものをみんなでいただくことで、神様の力を分けてもらって、元気にすごせるようになるって言われているのよ。」
瑠依はお母さんが木槌でわったお餅を見て「どうして包丁(ほうちょう)で切らないの?」と尋ね(たずね)ました。お母さんは「切るっていう言葉は『縁を切る』につながるから、縁起(えんぎ)がわるいって言われているの。だから木槌でわるのよ」と説明(せつめい)しました。
しばらくして、おしるこができあがりました。一口食べた瑠依は「神様の力が入ってると思うと、なんだか特別(とくべつ)においしく感じるね!」と笑顔(えがお)になりました。おばあちゃんもにっこり。「そうだね。これでまた一年、元気に過ごせるよ。」
※鏡開きは、今回読んでもらったように、お正月に神様におそなえした鏡餅を下げて食べる日本の伝統行事(でんとう・ぎょうじ)のこと。
地域などによってもちがいますが、関東(かんとう)地方では1月11日、関西(かんさい)では15日に行うことが多いようです。
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