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SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!はなぜオタクの心を掴んだのか

お久しぶりです。Re:eです。

なんだかまた世の中がざわざわしておかしなことになっていますが、僕の心は今たいへんほわほわしています。

それはSHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!を毎週視聴していた事、これ以外に他なりません。

今回はそういう話です。

SHOW BY ROCK!!シリーズはアプリゲームを皮切りに展開されたメディアミックスプロジェクトで、MIDI CITYと呼ばれる音楽をエネルギーとする架空世界を舞台に、そこに住う音楽生命体"ミューモン"のガールズバンド/ボーイズバンドの活躍を描いたサンリオ原作作品です。

僕は前シリーズのTVアニメ SHOW BY ROCK!!から一応履修していましたが、『ロージアちゃんは可愛いなぁ』とか『レトリーちゃんはエロいなぁ』とか言いながら豚のように眺めているだけで、正直下心以外の思い入れを持って観ていたアニメではありませんでした。

今回のましゅまいれっしゅ!!も放送が始まるまで『へぇSHOW BY ROCK!!またなんかやるんか〜』という感じで放送情報は全く知らずになんとなく視聴を開始しましたが、流石は養豚アニメSHOW BY ROCK!!。あれよあれよと毎週ブヒブヒ言いながら、次第とTVに食らいついている自分がいました。

ただ、今回のましゅまいれっしゅ!!はそれだけでなく作品としても満足度が非常に高く、周囲のオタクも軒並み高評価。

Twitter等でもたいへんな盛り上がりを見せており、毎クール数十作品ものアニメを観ているオタクの心もガッチリ掴んでいた印象があります。

仮に1クールのアニメの視聴数を基準にして、ライト(1〜10本)、ミドル(11〜20本)、ヘビー(21本以上)といった層にオタクをセグメント分けすると、もちろんライト→ミドル→ヘビーの順にオタクはアニメに対してうるさくなっていくんですが、中間ミドル層の僕含め近辺の親しいオタクもミドル→ヘビー層と深いゾーンのオタクほど、放送初回からましゅまいれっしゅ!!を絶賛していたと感じます。

今回はそんな惜しくも先日最終回放送を終えたましゅまいれっしゅ!!がなぜそれほどまでにアニメを大量消費しているオタクにも素直に評価され、盛り上がりを見せたのか個人的に紐解いてみました。


①とにかくありえんかわいいキャラメイク

まず第一にキャラのビジュアルです。

無印SHOW BY ROCK!!の頃からこのコンテンツは女性キャラのデザインがたいへんかわいかったのですが、今回の主要キャラである4ピースバンド、Mashumairesh!!はとにかく異常なまでにかわいい。

無印のプラズマジカと比較するとまず全体的に頭身が少し上がり、ややシャープなデザインになっています。髪や目、服の色彩設定もパステルなカラー配置となり、よりガーリーさが際立った印象がありますね。本当にかわいい。

▼プラズマジカ

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▼Mashumairesh!!

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それでは個別でも見ていきましょう。

ほわん(CV.遠野 ひかる)

Mashumairesh!! Vo.Gt

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とにかく顔面がいい。白くてふわふわのケモミミと尻尾が特徴のずっとほわほわ言っている雪国育ちの田舎娘。

雪国の割に隙間空きまくりのセーラー服+巫女服のようなスケベ衣装にニーハイソックスと、オタクもニッコリの攻めたファッションセンスの持ち主。

この子の笑顔を見れば大体の嫌な事は忘れます。

第一話でほわんがTVモニターいっぱいに映った時の衝撃的な可愛さは忘れられません。

マシマヒメコ(CV.夏吉 ゆうこ)

Mashumairesh!! Vo.Gt

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こちらも顔面がいいのはもちろん、乳がとてもデカい。それも異常なデカさではなくバランスよくハリのある質感が分かる男性本能をくすぐるデカさだ。

そしてこれまたデカい縦ロールを2機搭載しており、ショッキングピンクを基調とした丈の短いロリータにパーカーという天才としか言いようのない服を着ています。パーカーを脱ぐと下はノースリーブになっていてこれがまたバカエロい。

アンダーノースザワに一人暮らしをしており、昔色々大変だったらしい。

デルミン(CV.和多田 美咲)

Mashumairesh!! Vo.Ba

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顔面がいいです非常に。つり目で小柄な女性ベーシストはだいたいのバンドマンが好き。喋り方が敬語でメンバーにもさん付けをする所も可愛らしい。

こちらも巨大な縦ロールを2機搭載しています。

デビルミント鬼龍族という希少な種族のようでMashumairesh!!4人のうち唯一ケモミミではなくツノが生えており、怒るとビームを出してお仕置きしてくれます。

ファーストインプレッションももちろん可愛いですが、物語が進むほどに魅力に引き込まれていくキャラでした。

ルフユ(CV.山根 綺)

Mashumairesh!! Vo.Dr

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ものすごく顔面がいい。襟足の髪は長いですがパッと見ましゅましゅ唯一のショートヘアルックで乳。褐色であることもたまりませんし下半身のムチムチも最高。

よくばり少年の夢を全て具現化したようなビジュアルをしている優等生ですが、バカです。

実家はかなり富裕層の狼族の娘とのことで、満月になると何かが起こるらしい。


個別で見ると4人ともありそうでなかったアイキャッチ力ある容姿の良さが際立っていますし、ケモミミ+セーラー服+巫女服+ギタリストといった一見ビジュアル大渋滞しそうな要素も全く違和感なくデザインされています。ありそうでなかったこの未体験のかわいさは、あらゆる"どうせお前らこういうのが好きやろ"が綿密に計算されて詰め込まれた結晶体と言えるでしょう。

少なくとも僕はこの4人のインパクトあるかわいいビジュアルを見て、作品自体に注目するきっかけとなりました。

ちなみにこれは全く知らなかったのですが、ルフユ以外のほわん、マシマヒメコ、デルミンの3人は元々サンリオアニメショップの看板娘だったり、Vチューバーだったり、DJ(?)活動をしていたりと何かしらのメディア露出があったキャラだそうです。

キャラメイクにおける完璧なキャスティング

そしてメインキャストのほわん役=遠野ひかるさん、マシマヒメコ役=夏吉ゆうこさん、デルミン役=和多田美咲さん、ルフユ役=山根綺さんの声と演技も各キャラと完全にシンクロしていて、Mashumairesh!!4人のかわいさが最大限に引き出されていた事も、キャラメイクにおいて我々オタクを釘付けにした大きな要素だと思います。

これは僕の勉強不足ではあるのですが…失礼ながらメインキャスト4人の声優さんは今回のましゅまいれっしゅで初めて知った方ばかりで、役名付きの主演級は初めての方がほとんどのようでしたが、全員新人声優さんとは思えないかわいい表現が各キャラに完璧にハマっていて、耳からもMashumairesh!!のかわいさを存分に堪能できました。

メインキャラ4人のビジュアル面も声もみんなが求めているかわいさでありながら未体験の新しさがあるキャラメイクであったことが、我々オタクを魅了していった最初のトリガーだったのではないでしょうか。

②2歳児でも理解できる百合とストーリー

そして第二に作品の中身です。

無印SHOW BY ROCK!!は各バンドのなんやかんやがありつつも、明らかに悪い敵がいてバンド同士が結束し音楽の力で世界を救う、みたいなバトル要素もあるお話で無茶苦茶な展開も多いため、全体的に割とゴチャッとした印象がありました。一変してましゅまいれっしゅ!!はかなりシンプルにまとまったストーリー構成となっています。

というのも作品のサブタイトルが『ましゅまいれっしゅ!!』である事がその象徴のように、8割方がMashumairesh!!4人の関係性だけにスポットが当てられていて、基本的には彼女達を中心にストーリーが展開して行きます。

男女混合コンテンツなので、ましゅまいれっしゅ!!にも前作のシンガンクリムゾンズ枠に当たるDOKONJOFINGER(通称どこ指)というボーイズバンドも登場し、3話程度どこ指にスポットが当たる回もありすが、Mashumairesh!!との絡みはほとんどなく、スタジオのマスターにチケットを貰ってMashumairesh!!がライブに行ったり、たまにスタジオが一緒になる顔見知りのような関係性です。

サイドストーリー的などこ指回を除いて(シンガンクリムゾンズとのカーリング回バカ面白かった)、ましゅまいれっしゅ!!ではMashumairesh!!の4人が主軸となり、4人の出会い→バンド結成→一悶着→乗り越えてビッグイベントに出演、といった僕のようなIQ2ぐらいの人間でも理解できる普通の起承転結構成です。

ですが何といってもましゅまいれっしゅ!!は


コッテコテの分かりやすい百合


ここが1番のミソなのではないでしょうか。

その要因のなるのがこの2人

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右から無自覚ガン攻め居候紳士ほわんと激チョロメンヘラサイコレズのマシマヒメコ、通称ほわヒメです。

デルミンとルフユもイチャつきますが上記の2人は異常。

どの程度この2人がイチャついているのか未視聴の方は是非とも本編を見ていただきたいのですが、ストーリー序盤からまるで制作サイドが"いいからお前らは黙ってこのレズカップルだけ見ていろ!!!!!"と我々に投げかけているかの如く、んまーーーー露骨にこの2人のイチャイチャに極振りしています。

この2人色々あって同居しているんですが、主に①無意識にほわんが誘いマシマヒメコが発情しだすパターンと②弱さを見せたマシマヒメコにほわんが優しく寄り添い気付けば翌朝パターン、基本この2パターンだけ。

しかもまるで一体何を見せられているんだ!と思わずこちらが恥ずかしくなってしまうぐらいクサい百合演出と典型的なシチュエーションなんですが、序盤からここまで迷いのないドストレートなレズっぷりを見せつけられると、我々は余計な考察や詮索をせず純粋に尊みボルテージを上げて"いけいけいけいけ!!!!!状態"になれるんですよね。

デルミンちゃんの言葉を借りるのであれば『おいしいやつです(ニチャア)』といった感じです。

思わずため息が出るような繊細な心理描写や表現を楽しむ百合ではなく、家系ラーメンのようなこってりカロリーを流し込む分かりやすい百合。

オタクがみな遺伝子に刻まれた好きなものの一つでありながら、実はそういうシンプルなこってり百合アニメってそう多くはないと思います。

ストーリーに深みがあって考察しがいのあるアニメももちろん好きですが、僕は知能がたいへん低いので、そういった頭を使う作品をたくさん観たり、一度に観ている作品数が多いとアニメを観ること自体に疲れてしまう事があって、そんな時は何も考えずただ女の子がイチャイチャしているアニメを観たいなとよく思うんです。

個人的にはこの2020年の冬アニメはちょうどそういう時期だったので、ましゅまいれっしゅ!!を観て、そうそうコレコレコレコレ!!!!!といった感じに簡単な百合アニメを望んでいたタイミングとも上手くフィットしました。

もしかすると僕のような方も多いのではないでしょうか?

つまり頭を使わずに目の前で繰り広げられる顔のいい女達のイチャイチャは本当に最高なんです。


話は脱線しますが、先日女性の知り合いとほわんとマシマヒメコについて話をしていた所『ほわんの夜のムード作りは本当に上手い。男は絶対に参考にするべき!!』と言われました。

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男性のみなさんはほわんを見習っていきましょうね。

③尊みをブーストさせる神の楽曲

さて、顔のいい女たちがただイチャついてるだけでもう既に満足度は高いのですが、そこで価値をさらに底上げしたのがMashumairesh!!の楽曲です。

先ほど紹介した4人のビジュアルを見ていただければ想像していただけるかと思うのですが、アニメ第1話冒頭を観て、さぁこの子たちはいかにラブリーな楽曲で僕をほわほわさせてくれるのかなと思いきや、OPの『ヒロメネス』では、クリーンギターのアルペジオに乗せてほわんとマシマヒメコの作り気のない真っ直ぐな歌声がユニゾンして聴こえてくるじゃないですか……

1話の『ヒロメネス』2小節でおおっ!?となった方は絶対に多いはず。

ヒロメネスは"Hero Names"から文字っているとの事で、不安の中で夢に向かって努力をする決意の曲です。

イントロに入ってからもスピード感のあるストレートな4つ打ちロックで、シンプルなコード進行に4人の飾らない歌声、Mashumairesh!!のビジュアルとのギャップになんだこれはと早くも僕はやられてしまいました…。

1番可愛らしく高い声であるデルミンでさえチャーミングに作った声ではなく伸びやかに歌っているのがさらに意外で、正直最初誰がどのパート歌っているのかあまり判別出来ませんでした。

今のところ全ての楽曲そうなんですが、挿入歌の『まっしろスタートライン』、4月にリリースされる挿入歌『エールアンドレスポンス』、最終話の『プラットホーム』もまさにこのMashumairesh!!の4人の真っ直ぐな歌声のギャップが生きている良曲で、作中でも重要な役目を担っていたと思います。


そして、人類史に刻むべき神の楽曲……



『キミのラプソディー』



この楽曲の存在をなくしてこの作品は語れませんし、あまりにも偉大すぎる1曲。

キミのラプソディーには足を向けて寝れません。


マシマヒメコの『キミのラプソディー』というフレーズとともに、裏打ちの8ビートにキャッチーなギターリフが乗って、気持ちよく体が動きだすようなポップチューン。

日本のポップスではザ・王道のコード進行で、1ループの中で前半のキラキラしたメジャーコードから後半のマイナーコードへ流れて、聴き手に切ない印象を与えるズルのコード進行です。

ミスチルのHEROなんかがたぶんこれ。

このちょっと切ないコード進行にキラキラなサウンドが加わり、そこに乗ってくる天才的なメロはギャップのある4人の真っ直ぐなボーカルで、また切なさを一気に加速させます。

そしてなんといっても歌詞。

内容としては今まで自分が経験したことがないほどに好きな人ができて側にいれる幸せと、でもまだ距離を縮めたいもどかしさ、そんな恋に揺れ動く女の子の気持ちを書いてるんですよね。



マシマヒメコが。




作中では作曲ほわん、作詞マシマヒメコという設定になっています。

先に書いた通り本編でほわんとイチャついて恥じらう姿を散々見せつけられた直後、追撃してEDでこの曲が投下されるわけです。

とりあえず、毎話デカい声がでます。

僕はあんまりこの言葉を使いたくないのですが、さすがにエモいです。

本編で高まりに高まった、あぁあ〜!!!!っていう言葉にできない尊みのようなものがEDのキミのラプソディーで一気にブーストされるんですよ……

偉い……偉すぎるよマシマヒメコ……

この神の楽曲によってましゅまいれっしゅ!!の作品自体への満足度が大きく底上げされたのは、誰もが共通の事実だと思います。


そして神の楽曲に関してもう一つ余談なのですが、前作の無印SHOW BY ROCK!!にもクリティクリスタの『放て! どどどーん!』という神の楽曲が存在します。

この曲もキミのラプソディーと同様に恋に揺れる女の子の気持ちを描いた楽曲で、個人的にこのコンテンツの中で僕が1番好きな曲なんですが、ましゅまいれっしゅの作中では、音楽についてあまり詳しくないと言うほわんに対してマシマヒメコがクリクリの『放て! どどどーん!』を熱心にオススメする回があります。

それだけでもおいおいマシマヒメコ分かり手かよ〜〜とニヤニヤしていたんですが、その後Mashumairesh!!4人でカラオケに行く回でなんと!!ほわんが楽しそうに『放て! どどどーん!』を歌ってるんですよ……

そしてその後ほわんはマシマヒメコに、今まで伝えたかったことを思いっきり放って、2人が完全に出来上がるわけです。

ちょっとスゴくないですか?

2人を繋ぐきっかけとなった過去作の神の楽曲を、さらにこちらが気を抜いたタイミングでさらに上手く結び付けてくるこの演出にはスタンディングオベーションでした。


最後に


つらつら書いていたらめちゃめちゃ長くなってしまったので簡単にまとめますが、ましゅまいれっしゅ!!がなぜ幅広いオタクの心をガッチリ掴んだのかを今回じっくり考えてみて辿り着いた答えがあります。

このアニメ大量消費時代の我々オタク達、見るべき作品も難しい作品もたくさんありますが



バカほどかわいい女たちが



バカほどイチャイチャして



バカほどいい曲がある



余計な事は考えず、この3つがあればそれだけでオタクは非常に幸福度の高い体験が得られるのではないでしょうか?

そしてこの3要素が、全くいやらしさなく噛み合いド直球に放たれて、我々オタクたちが辛く悲しみに暮れた今の心の隙間にスッと入ってきた事がましゅまいれっしゅ!!の評価を後押しし、たくさんのオタクの心を掴んだ要因なのだと思います。

ただでさえ疲弊してしまう世の中。

特に今はみんな色々な楽しいものがなくなってしまったりピリピリと生きづらい雰囲気があって、どうしても、苛立ちが募ったりすることがあると思います。

そんな今だからこそアニメぐらいなんのストレスもなくあぁかわいい。あぁ愛おしい。それぐらい純粋な気持ちで作品を観ていればせめて心は健康になれるんじゃないかなと思いますし、毎日が少し豊かになるはずです。

SHOW BY ROCK!!シリーズは最終話放送が終わり、今まで無印から登場したキャラクターが集結するSHOW BY ROCK!! STARS!!の制作が発表されました。

ほわんたちMashumairesh!!がシアンや大好きなロージアちゃんとどう絡んでいくのか今からたいへん楽しみですね。

ここまで読んでいただいた方の中で、もしまだSHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!を未視聴の方がいれば、今だからこそ是非難しい事は考えずこの作品を観て心をほわほわさせてみてください。

それではまたー!!

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