どうすれば炎上対処に満足できるのか?スッキリできるのか?

 今回の件で、公式はちゃんと謝罪したでしょ! それすらケチをつけて、一体どうすれば満足なの?
 こういう議論が続いているからには、ATSUGIとしては頭痛が止まらないでしょう。こういう話は、蒸し返したらいけません。


感情論には解決する手段がない

「今回の担当者は三族まとめて……」
 みたいなことを、邪悪な私みたいな奴が言ったらどうします? そんなもん、話まとまらんでしょ。こっちが言わないのは、そういうことをかまして危険人物認定されたくないからですが。

 何をすれば満足ですか?
 これは質問の時点で問題がある。誰もが納得する解決策なんて、実際には無理でしょう。やりすぎか、終わったか? そういうことは誰も決めようがない。大岡裁きのようなことはそうそう起こりません。

 今はことのほか、ぐずぐずとフェイクだのなんだのいえば、泥沼になる。
 だからこそ、毎度のことながら根幹を決めるルールの制定が必要なのです。今必要なのは、感情の慰撫ではなく、信賞必罰のルール。ですので、

「どうすれば満足なんですか!」
 と誰かがいってきたら、
「それはあなたの胸に聞きなさい。あなたは満足しているからこそ、私に無意味な質問をするのでしょう」
 くらいでいいんじゃないですか。その手の議論、設問そのものに意味がありません。

 アメリカ大統領選がよいサンプルになるでしょう。誰かが納得できないのならば、法の裁きを待つわけです。とはいえ、企業アカウントのやらかしは法整備が追いついていない。業界内でもガイドラインがない。
 ゆえに判断できない……ようで、する方法はあります。

次の一手を見る

 時間を待ちましょう。
 数年後、次のPRで本気で反省して、きっちりと批判を受け止めた展開をすれば、それは十分な教訓を生かしています。典型例が赤十字の『宇崎ちゃんは遊びたい!』コラボです。第二弾は、あれだけの限られた情報量なのに、献血可能条件まで組み込んでいて、献血コラボとしても上位に入る完成度でした。

 ですから、ATSUGIにせよ、タカラトミーにせよ、次の一手です。彼らが次にチュチュアンナのようなPRをしたら、今回の件は矛を収めるべきではありませんか?

 ゆえに福助は蒸し返すべきではないと思います。3年前にセクハラ目線のひどいPRをしたとはいえ、現在は改善しました。SNS担当者がやらかしているので、完全にシロとは言い切れませんが、敢闘賞ものだとは思うのです。

 炎上騒動は不愉快極まりないけれども、次の一手をどうするか、燃え盛る心理の背景に何があるか考えれば、それなりに興味深い気づきは得られます。将棋盤でも見るように、人の心の観察をするのはなかなか楽しい。疲れ切っているのならば、ちょっと距離を取って観察することをお勧めします。

商品適性を理解していない広報はダメ

 
 と言いつつ、ダメ出しをしますが。例のコラボイラストで、薄いタイツの横に猫が寝ている作品はいかがなものかと思いました。猫がじゃれたら、この薄さのタイツは終わりだッ! そういう商品特性を理解していないものってどうかと思いますよ。

 以前、インスタントラーメンを広告するNHKドラマを見たのですが。コシのある麺だの、グルメなうまさだの、そういうことをアピールしていてダメだと絶望しました。ちがう、インスタントラーメンのアピールポイントはそこじゃない。
 
 こういう基礎中の基礎をまちがえると、いろいろな疑念ばかりが湧くのでよろしくありません。

 適性を把握していないといえば、ハッシュタグを使う広報もそろそろ限界だと思います。どこまでが公式の管轄なのか把握できないまま、暴走しやすいのです。SNS利用のデメリットの研究は今後進みます。一歩先を読んでいくことが大事なのでしょう。

 個人的な意見ですが、タイツコラボが何であったかよいのか考えてみました。ルイ14世あたりはいかかですか? 人類は長いこと、脚線美をむしろ男性に求めてきました。男性がタイツを履くのはおかしい? そんなことはありません。そういうコラボなら見たかったですねえ。ルイ14世なら、流石にエロくならないでしょうし。


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小檜山青 Sei KOBIYAMA
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