『ゴールデンカムイ』#291 骨董品
権利書があるならば、持っているのは杉元か、土方か、アシリパだ! そう鶴見は言い切ります。五稜郭内に侵入し、制圧し、権利書を奪う。兵士を突入させ、内部から崩そうとするのでした。
でもそれってどうだろう? こういう城塞があるとなると、歩兵突撃は相当不利。圧倒的な兵力差でもなければきびしい。そんなに鶴見の配下は兵数が多いのでしょうか?
まさかの砲撃が!
そう思いつつ読み進めると、案の定苦戦しています。南口から艦砲射撃で吹っ飛ぶ人の血肉を浴びつつ、鶴見、鯉登、月島は突撃してゆきます。
「怯むなッ! 父の愛があれば息子に砲弾は落ちん!」
そう鶴見は言い、鯉登は父の顔を思い浮かべつつ無邪気に微笑む……いや、鯉登、そんな根拠も裏付けもないことを素直に信じていいの? これはむしろ父子愛の悲惨な断絶の前振りでは?
一方北口にはソフィアたちがいます。しかも、なんと艦隊へと砲撃がなされてしまう。これには鯉登平二も驚いています。予想外だから危険では? この砲撃で天皇陛下の軍艦が損傷したら、もうどうしようもない。
と、思っていたら当たりました。
撃っているマンスールも、ソフィアお墨付きの砲兵っていうけど何者なんだよ! 強い。確かに古い大砲で、反動がきついので撃ったあと反動で戻ってきて、それにぶつかると危険。あと耳もきつい。そういうクラシックな骨董品でマンスールがやってくれました!
マンスールは絶好調で、艦隊も撃つわ、気球も落とすわ。土方は箱館戦争でやり残していたことを消化してしまったのでした。
みんなはしゃいでいますが、土方にはまだやり残したことがあるはずだ。
それは死んでしまった近藤勇に恥ずかしくなく、あの世で見えること。どうする? 政府を倒せる? といっても、鶴見の背後に政府がいるわけでもないのですが。
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