『おむすび』第37回 「おバカな女の子」矯正劇場で笑えるのか?
今回から栄養士学校編です。学園ものなら数字が取れる! ベッタベタな展開に甘えちゃえ! そんな戦略はわかった。
聖人について
聖人のベッタベタな描写が自分の中で掴めた気がします。
これですかね。何一つとして面白くないんだけど。時代の流れについていけないことをぼやかれてもなぁ。糸島編メンバーはこの泥舟から降りることができてよかったですね。
そうそう、新メンバーといえば病院の娘。そういう家庭環境でなぜ医者を目指さず栄養士なのかと疑念を抱いた方もおられることでしょう。あれは女医すら認めない昭和レトロ脳へのサービスか。あるいは学園もののテンプレエリートキャラを適当にあてはめただけで、製作者が深く考えていないか、この二択あたりじゃないですかね。
このドラマの狙い
狙いもわかった気がする。民放番組で道ゆく若い女性に声をかけ、料理を作らせる悪趣味なコーナーがありました。「わっかんなーい」とあたふたしつつ、困る若い女を、スタジオのおっさんどもが眉を顰めつつ苦笑するというどうしようもないコーナーでしたね。
このドラマって、包丁を研げないバカ女だの、ギャルメイクで調理実習に挑むアホギャルだの。そういうものを苦笑しつつニヤニヤ見守るおっさんメンタリティを刺激したい気持ちは伝わってきます。「ネイルに凝るバカ女、料理しないの丸わかりw」なんてそれこそテンプレじゃないですか。
バカだなァ〜、そんなことだとおじさんのハートは掴めないぞ!……ってな。どうせヒロインはカレピの前に聖人に手作り飯を食わせるんだ。で、聖人がニタニタするところをクローズアップするんだ。そんなおっさん慰撫企画をやられてもな。そういうニーズがあるのかもしれんけどさ。
あとこれは指摘しておきます。
食べ物に向き合う態度として、本作の方が『ちむどんどん』より圧倒的に劣る。あれでヒロインをネチネチ叩いていた方はこちらもどうぞ。言われなくてもしているか。
学園ものフォーマットなのに時代についてこられていない
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