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ウチの娘は彼氏ができない‼︎ 第2話 恋に敗北する母、娘は出陣じゃ!
母と娘は恋をした――そうささっと前回の説明をする娘・空。あまりに雑じゃね? そう娘に母・碧が突っ込む出だしです。
空のスマホに、母の母の自撮りが送られてきます。すごく化粧濃くないか? 取材か? 空がそう思っていると、整体するために化粧していくのだそうです。しかも、治ったはずの四十肩を治しにいくってさ。恋をしてワクワクるんるん、そんな母でした。
五十肩じゃない、四十肩!
散栄社では、橘漱石が担当する碧に電話をしている。彼女の本を書店に置くという話をすると、昔は百冊フェアだったと碧はこぼします。確かに娘の空が言った通り、“オワコン”になりつつある。奢る平家は久しからず。そんな悲哀がある水無瀬碧という作家です。
とかなんとか思っていると、新作のアイデアが浮かんだそうです。
「私これから恋をしにいきます!」
タイトルではなくて、40代女性が整体師に功を委する。30くらいに見える40代が恋をする! そんな話です。体を触られてドキッとした? そういうなんだかバナー広告漫画じみた発想に行きそうな橘。大丈夫でしょうか、暴走してません?
空は大学で里中の講義を受けています。といっても、何がなんだかわかんねー、落書きしちゃう。しかもかなりうまい。里中が見つけて取り上げると、どういうわけか、陽キャの入野が「捨てちゃだめです!」と止めに入ります。空本人は落書きなんで捨ててもいいと、どうでもよさそうなんですけどね。
そして碧は、恋する整体へ! 目元の化粧がにじんじゃってますよ。やっぱり濃すぎましたね。渉は丁寧に、”五十肩”の対処を教えてくれる。血液の流れをよくすること。お風呂なんかいいって。
ここで緑はショックを受けてしまう。“四十肩”だと主張したい。“五十肩”でなく“四十肩”!
けれども冷静になる。相手の年齢は25。25からみたら、40も50も同じ……。敗北を悟ります。
もうこうなったら、「おだや」でやけ食いするしかない! たい焼きゴルゴンゾーラ味を開発するゴンちゃんを後目に、食べまくる碧でした。
入野は空に興味津々で話しかけてきます。インハイ400メートル7位の記録があるとかなんとか。そして落書きを返してくる。なんでインハイの話するんだよ、バカじゃねーの……と私も以前は思っていた。けれどもSNSに結構いるんですよね。いい歳こいて、高校時代の部活動自慢する奴。
空は陽キャは隠キャに話しかけるなと塩対応をする。嫌われるようなことしたっけ? 入野はめげない。あー、こういう奴が一番苦手そうだよな、空はさ。落書きを返そうとすると、空は丸めてぶん投げ、ゴミ箱に入れてしまいます。枝豆でもなんでも投げるよな。そう言って落書きを拾おうとして,ゴミ箱に突っ込んで倒す入野。
「なんなのあいつ?」
オタクをカミングアウトする陽キャ・入野光
散英社では、小西が橘から、四十代女性と整体師の恋の話を聞いています。和製ハーレクインみたいだな……って、まんまそれですよね。ハーレクインもいろいろあって、海外ではスコットランドケルトの戦士と、タイムスリップした女性のやつとかあるそうですよ。戦国時代にタイムスリップするのはもうありきたりだし、いっそアテルイと恋とかどうでしょうね。まあ、それはさておき、企画とおすそうですよ。
小西は水無瀬碧を見出したのは俺だと語り出す。当時23歳でブレイク。そういう早熟な作家は大変なんだって。長く売れなければならないのに、二十歳そこそこで売れてしまった。それから売り続けるのは、宝くじを当てるようなもの。そう振り返りつつ、当てなければ社史編纂室送りだと橘を脅すのでした。
なかなかこれもね。物書きとして当て続ける苦労がどうしたって出てくると。難しいところですね。
女性。
二十歳そこそこでデビュー。
美形!
どういうマーケティングされてきたのか想像すると、水無瀬碧は大変だな、って思います。性格的には理解できないタイプだとは思えるのですが、苦労はわかりたいと思いますね。
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『ウチの娘は彼氏ができない』レビュー
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