名前とあだ名のはざま
名前は、香織。あだ名はちろ。
名前は読んで字のごとく、かおり。
香織という名前は母がいくつか候補にあげていた、しずか とか さやか とかその一つ、顔を見て決めたとも言っていた気がするが、母が少女時代に好きだったジャニーズのフォーリーブスというグループの推しである『おりもまさお』さん の織の字が入ってて良いじゃないという祖母の一言が決め手だったのが印象的だった…
その数年後、私も光GENJIに出会うのでジャニーズの方の字をもらった事に問題はない、今となれば勝手に誇れるエピソードだが、小学校の授業で聞かれた時には説明のしようがなくとてもとても困ったのを覚えている。なんせエピソードが短いから。そしてさらに数年後、弟も同じ授業で父に聞いたのを聞いていて字面からは想像もできないなんだか壮大な意味がある事を知って、なんだかよくわからないが悲しくなったのも覚えている。
なので名前の由来と聞くとなんだかな、という気持ちだけがよみがえる。しかし、このエピソードをいつかちゃんと語りたいと思っていた。たぶん、
ついでに、香織という名前は実にあだ名の付きにくい名前だ。かおちゃん、かおりん、かお…絞りだして…おり
かーちゃんだと別の役職になってしまう。
面白くてかわいいあだ名が欲しかった、手に入れるのには長い年月がかかった、とうとう!高校三年で出会った親友につけられたあだ名が『ちろ』
とうとう名前からは想像もしないあだ名がついた!お気に入りのあだ名と言ってもいい!ついでに底抜けに前向きなその親友のおかげで暗黒のように反抗期か中二病か真っ暗だった私の生活は一気に日が射した、毎日が楽しかった。ポケベル、PHS、朝まで電話してまたしゃべって、一本指からから両手ぐらいには友達と呼べる人が増えた、学校を好きにまではならなかったがこの学校に来てよかったとは思えたし学校へ通う意味を理解した。学生時代最後に体験できたのはよかった。「友達増えてよかったね」と中学時代たった一人の友人に言われたときに変化に気が付いた。
しかしその後そのあだ名と20年以上付き合うことになるとはその時は思ってもみなかった。職場の後輩にまで『ちろさん』と呼ばれ一人の後輩には真面目な顔で、香織と書いて ちひろ って読むんだと思ってましたと言われるくらいに浸透した。
香織は陰でちろは陽
私の黒い部分は香織で白い部分はちろだった、人見知りも行動力のなさもちろとしてなら出来た、ちろを演じることで克服していったのだろう。今でも人見知りだとは思うのだが、全く信じてもらえないくらいにはコントロールできるようになった。コーチになってどちらの名前で活動するかも本当に悩んだ、しかし20年ちろでいたらもう 香織 も ちろ も私だとコーチのおかげで素直に言えるようになった。大袈裟じゃない?っと思う人もいるだろう、でも高3の春、出会った人で世界の扉は開かれた、香織では恥ずかしくて、怖くて前へ進むことのできなかった外の世界へ ちろ というあだ名が香織に恐れや恥ずかしさをベールに隠してくれた、変化を受け入れられるようにしてくれたのだと思う。
名前とはともに歩む同志なんだなとここまで書いて思った。
ここから先は好きなように、呼んでもらえることの喜びのほうをちゃんと受けとめようと思う。大した話ではなのに長くなってしまったが、たまには良いか^^
まったくもって別件だが、あれから今も人生の中でジャニーズはつかず離れず遠い親戚の良な存在だ。いつか、【卵子からジャニオタ】という連載を書きたいという夢がある。本日は以上