6人じゃなきゃがんばれない
年の瀬に記した沼落ちブログというものです。
小学生の頃にポータブルCDプレイヤーを買ってもらってからずっとカバンの中には音楽を詰め込んで生きてきました。初めてのiPodも初めてのWALKMANも初めてのスマホも、音楽がめいっぱい詰まっていたように思います。
そんな私もなんとなく会社員になりアラサーになりなんとなく音楽から遠ざかっていたときになんとなく観ていた2023年7月のTHE MUSIC DAY。
アイドルグループSixTONESの 「こっから」のパフォーマンス。それが彼らとの出会いでした。
7月まで「こっから」を知らずに、なんならドラマ「だが、情熱はある」すらも知らずに生きてたなんてどんな生活を送っていたのかと思われるかもしれないですが、それほどまでには音楽からもメディアからも遠ざかっていました。
20代は神戸で過ごし、いかにも大学生らしく古着と音楽に染まった学生生活を過ごしたおかげでまずは彼らの衣装に既視感とシンパシーを抱いたことを覚えています。
その衣装、私も着てえよ・・
こんな格好で歌って踊る男性アイドルがいるのかと衝撃を受けつつも懐かしむような憧れるような、そんな気持ちになりました。
もう1つ衝撃を受けたのは京本大我くんと森本慎太郎くんが大人になっていたこと。
記憶の中の彼らは華奢で声変わりもしていない小学生でした。ザ少年倶楽部の「ジュニアにQ」でつま先立ちを披露してくれた京本くんとジュニアの中でも一際ちっちゃくて可愛がられていた慎太郎くん。気づけば同年代の男性になっていて、これまた勝手な親近感が湧きました。
これがSixTONESに抱く不思議な感情のひとつです。
まるで隣町の中学校に通っていた同じ塾のクラスメイトや、電車が同じだった知らない高校の後輩をひさびさにみかけたような。決して交わることの無い人生なのに、そこには同じ時の流れが在ったんだという一方的なシンパシーとノスタルジーを抱かずにはいられないのが彼らでした。
冒頭に戻ると、私の日常にはずっと音楽が流れていました。でも果たして1曲1曲をきちんと聴いていたかというとすこぶる怪しくて・・
生来考えることが好きだった弊害で歌詞の意味や解釈なんて考えても考えても尽きないんですよね。大人になるにつれて嫌でも考えなきゃいけないことが増えて、二十歳を過ぎた頃にはすっかり思考を放棄していました。
空っぽな脳ミソでリズムやハーモニーを聴くのが心地良いしスピーカーの前に立つと肌で音圧を感じるのが気持ちいい。複雑なオシャレコードを奏でる邦ロックに、インディーズバンドを追っかけて通ったライブハウスに、レッチリ見たさに1人で乗り込んだサマソニに。気づけば洋楽ばかり聴いていて、さらに気づけば音楽すら聴かない大人になってしまいました。
だからこそ、ひさびさに音を浴びる感覚を取り戻せたのもSixTONESのおかげでした。6人のボーカルというよりも6つの楽器が鳴っているような、彼らの音楽をとても愛おしく思っています。
ジェシーと京本大我と松村北斗と髙地優吾と森本慎太郎と田中樹がSixTONESというグループだからこそ奏でられる音色の虜になるのも近い未来に思えました。
THE MUSIC DAYを観てからSixTONESのYouTubeチャンネルをすぐに調べました。どの曲もMVも大好きなのですが、まず衝撃を受けたのはこちら。
始めはですね、歌割りごとにセンターを交代してカメラ目線にかっこいいパフォーマンスを魅せてくれるなあ、松村さんはものすごくお顔が整っているんだなあ、なんて思いながら観ていたわけですよ。
02:52~
もはや誰もカメラを見ていない。
そしてあまりにも表情が良すぎる。
少し余談を挟むと、大学時代を軽音部で過ごしていたので音に合わせてなりふり構わず跳ねる楽しさは身に染みて知っていました。でもそんなのアイドルはしないと思ってたんですよね、もちろん偏見です。それを見事に覆し、まるで同じハコの中にいるような高揚感を画面越しにぶつけられて鳥肌が立ったのを覚えています。(この瞬間の表情で自担も決まりました。)
これが間違いなくSixTONESの音楽への向き合い方を好きになった、更に言えば彼らの音楽に信頼と期待を持たざるを得なかった瞬間でした。
そこからは律儀にひとつずつYouTubeをみていきました。どのMVも大好きなのですがそれに負けないくらいにYouTube企画がたのしすぎる・・
面白い企画は山のようにあってどれも大好きなのですが、この時ことさら気に入っていたのはコロナ禍に撮影したであろうリモート企画。
オンライン上でお互いの顔をみて嬉しそうにしている姿が本当にたまらないんですよね。6人が揃って顔を突き合わせていることが楽しくて仕方ないんだろうなって、画面を飛び越えてそれが伝わってくるので思わずこちらも笑顔になってしまう。
CDデビューしてまだ幾許かのタイミングで社会が一変してしまったのに、そんな中でこんなにも笑顔を振りまいてくれる存在がいたことに胸がいっぱいになりました。
ちょうどこの時期は私もイレギュラーな異動をしたばかりで弊社で誰もやったことないオンライン対応に追われてたなあ・・なんて思い返したり。
時が経ってあとから観た私がこう思うくらいなので、間違いなくあの疲弊した世界に射し込む光たちの一筋だったのでしょう。
SixTONESを認識して1ヶ月あたりのタイミングでひょんなところから「TrackONE -IMPACT-」の円盤を譲っていただけたこともすごくラッキーでした。
私、もともとKAT-TUNがすごく好きだったんですよね。ハルカナ約束を歌う6人が、赤西仁くんの歌うcareが、彼らの纏う空気や作り出す世界観が。
ザ少年倶楽部も毎週録画して観ていたし、未だにHEY!HEY!HEY!や24時間テレビの録画が残っています。小学生だった私にとっては「ごくせん」みたいな自由な高校生が憧れで、外ハネパーマやメッシュが羨ましくて、キラキラしたドクロのアクセサリーが眩しくて・・
生まれて初めて好きなったアイドルがKAT-TUNでした。だからこそKAT-TUNの曲でパフォーマンスをする6人をみて、彼らの歌声を聴いた時に「ああ、私はこの6人を好きになるべくしてなったんだな」と、すこんと腑に落ちました。
そしてトンパクの最後でぼろぼろと涙を流しながら円陣を組むSixTONES。
これはファンの皆さんなら誰もが号泣する名シーンではと思っているのですが、当然ながらその時の私には状況が理解できるわけもなく。後になってデビューまでの軌跡を彼らの動画だったり丁寧にまとめてくださった方のnoteだったりを拝見していく中で少しずつ知るのみでした。
最後に少クラを観た日から、最後にMyojoを買った日から、およそ17年。何をしていたんだと。こればっかりは悔やんでもどうしようもないですね。
人数の減ったKAT-TUNを、デビューに際して新しくできたHey! Say! JUMPを、5人になったA.B.C-Zを、同じ気持ちのまま追いかけていればB.I.ShadowやHip Hop JUMPやバカレア組に出会えていたのかもしれません。
だけど、こうも思います。
お互い大人になって「こっから始まんだ」という歌詞とともにSixTONESに出会えてよかった、と。
もちろん欲を言えば1秒でも長く彼らを見ていたいし、1つでも多くのことを知りたいです。過去の作品は全部観たかったし、行けるものならライブにも行きたかったです。彼らの今までを全て観てきて支えてきた方々のことを尊敬しているし感謝しているしやっぱりめちゃめちゃ羨ましいです。
それでも、アラサーになって大人になった姿に出会ってキラキラアイドルだと眩しく思うとともに、これまで大変だったよな、色んなことがあったよな、って烏滸がましいけれど旧友に再会したような懐かしい気持ちになったのも事実で。
大きなステージでパフォーマンスする姿しか観てないけれど、そこに裏打ちされた時の流れが確かにあるのを感じて、そんな彼らが同世代であることを誇らしく思いました。
そして生まれて初めてアイドルのファンクラブに入りました。迷いがなかったのはSixTONESが6人で在ることにこだわってくれていたから。
「6人で歌うことに意味がある」
「SixTONESじゃなきゃ頑張れない」
「音楽は6人でやりたい」
「絶対にグループは辞めない」
言葉の違いはあれど6人が同じ方向を見ていること、メンバーそれぞれがSixTONESのファンであることが何よりもSixTONESというグループのことを大好きにさせてくれました。
辛く苦しかったかもしれない時代を私は支えも支えられもしてきていません。きっとこれからも1ファンにできることは微々たるものだし、もういい大人なので人生を救われるようなセンセーショナルな出来事もたぶん起こらない。
それでも彼らが走り続ける姿、彼らの奏でる音色、6人が集えば溢れ出す笑い声に、生きていくエネルギーをもらい続けると思います。この先の人生にもSixTONESの音楽をめいっぱい詰め込んでいく所存です。同じ時代に生まれて出会ってくれてありがとう。