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夢も希望もないミュージカル映画(ジョーカー フォリ•ア•ドゥ思いっきりネタバレ考察&感想文〜童貞よ女に騙されるな)


私は6月末から公開を楽しみにしていた

こんにちは。うつ病人です。
フリーターという権限を使い恐らくnoteではかなり早くジョーカーの感想文をあげていきたいと思います。

6/26に親友ダムスに送ったLINE

6月末大好きなオペラ座の怪人を観に行った際、こちらも大好きなジョーカーの続編があると知りました。(うつ状態酷くなってからテレビは見ないしネットも短時間なので情報源が少ない)

前作の「ジョーカー」は映画館で2回見て配信も見まくったくらいには好きだったので、どんなに評判が悪かろうと観に行くことは確定しました。役者さん同じだし。

前作をもう一度見返そうかと思ったのですが、当時の私は気の弱い一人暮らしの会社員で、そこでアーサー(ジョーカー)と自分を重ね、自分も狂う可能性があるのかなぁなんて思ってたんですが。
今は
•精神疾患持ち
•母との関係性に問題ありのくせに同居
•定職についてない
と、よりアーサー要素を重ねているので辛すぎて見てられねぇだろと思い見返してはおりません。

簡単に感想を述べると

タイトルにも書きましたが「なんて夢も希望もないミュージカルなんだ」と思いました。

評判はほぼ調べては居ないのですが、たまたま見たインスタ投稿で今回の映画について海外ユーザーたちが
「ジョーカーをミュージカルにするな」
「2なんてなければよかった」

と述べており、
これはもしかしてハーレーがレディーガガだからそこに対しての文句なのかな?くらいに思ってたんですが。超絶ミュージカルです。
どのくらいかというとディズニーレベル、
ディズニーでも白雪姫とかピノキオじゃなく、アラジンとか美女と野獣ノートルダムの鐘レベルに歌が溢れ散らかしています。レディーガガはおいといてもこんなにフォアキン(ジョーカーの役者さん)に歌わせるな。

個人的には(エンドロール後に救いあれ)と最後まで観ましたが、なんの救いもなく、沈んだ気持ちで家に帰りました。
グッズ買おうなんて気持ちは持てないし、ましてやハーレークインのグッズなんて死んでも買うかと思いました。

私は童貞じゃないから耐えられたけど、童貞だったら耐えられなかった

で、ミュージカルと言っても「スウィーニートッド」のように悲しいミュージカルもあります。
ただスウィーニートッドは復讐劇のストーリー&曲が良いのであちらのがミュージカルなら圧倒的に良い作品です。
そして何が違うって「主役が童貞じゃない」事です。

👩童貞関係ある?
と思われそうですが関係あります。
童貞好きな私から見て、童貞は圧倒的に妄想力と女性への希望が高いです。
そしてこれが今作「ジョーカー フォリ•ア•ドゥ(長いんで以降ジョーカー2にします)」でのアーサーの悲劇の原因になります。

前置きとても長くなりましたがネタバレ考察&感想始めます。

①模範囚アーサー

オープニングは昔風アメリカンなアニメから始まります。
人気者ジョーカー(アーサー)が、暴走する影に殺されるというストーリー。
あぁ、きっとこの映画は、アーサーは自分が生み出して社会が育てた「ジョーカー」に狂わされるストーリーなんだなと思いました。その通りだったんだけども。

刑務所でガリガリに痩せているアーサーは、他の囚人のように暴れたり狂ったりすることもなく、静かに過ごしています。
看守たちや他の囚人に「ジョークはないのか?」と問われてもなにも言いません。良い子。

薬もちゃんと飲んで、看守に口を開けて舌も上げて飲み干したと見せます。良い子。
(余談ですがこの時貰ってる薬が3粒だけなんですけど、こんな少量で精神病抑えられるかよどんだけ酷い扱いだよとうつ病人は思いました)

そしてアーサーは裁判に向け、女性弁護士や前作でも登場した担当精神科医と準備を始めます。

②リー(ハーレー)との出会い

刑務所でアーサーがいる部屋は重い罪を起こした人専門部屋なのですが、裁判に向け色々動いている(連れられている)最中に、軽い罪を起こした人達が恐らくセラピーで合唱している部屋の前を通りかかります。
そこで振り向いてアーサーに気が付いたのがレディーガガ演じるリー(ハーレー(ハーレークインと作中では言われていませんが、ハーレーが確か苗字だった))です。

リーは廊下に出て(刑務所の管理ガバガバかよ)、連れられていくアーサーを呼び止め自分の頭を銃で頭を打つフリをして見せます。

で、なんだかよく分かりませんがアーサーの看守(看守たちはこぞってクズな性格をしている)は、この合唱の会?に自分が行きたいからなのか女目当てなのか知りませんが、アーサーは模範囚だからと理由をつけて、アーサーをここに参加させます。

いや、あんな5人(正確に言うと母親も入れれば6人)殺して悪のカリスマになってる人を大人しいから!と参加させてちゃんと見張らない看守もこの刑務所もどんだけ無能なんだとしか思えないんですが。
まぁストーリー的にリーに会わせないとストーリーが進みませんから仕方ないんだろうけど、もっとなんかいい設定無いんだろうか。

そして合唱してる中に入れられたアーサーはリーに話しかけられます。
そしてブレイクタイム?にアーサーとリーはタバコを吸いながら(一応ヒソヒソと)会話します。
看守バカかよちゃんと見張れよとしか思えませんが。
そしてリーは、自分とアーサーが近所に住んでいた事や、家庭環境(出て行った父親は暴力を振るうし、同居する母親には実家に火をつけたから、頭が狂ってるとこの刑務所に入れられたとの事)、またジョーカーがテレビに出た際、いつかこの司会者の頭を誰か撃ってくれと思っていたらあなたがやってくれた、自分は1人じゃないんだと初めて思えた、と話します。
そしてアーサーはその「1人じゃない」という言葉にとても響きます。

私はこれを見て「ダメだよアーサー!こんなク◯アマどうせ有名人とか金持ちが好きなだけのアバズ◯ミーハーに決まってるよ!家庭環境がどうだか知らないけど浮かれるのやめた方がいいぞ!騙されんな!」とアーサーに訴えかけたのですが響きませんでした。
一応言っておくとレディーガガ様は好きです。このリーって役の女が気に入らないだけです。

でもアーサーの脳内ではミュージカルが開幕してしまいます。仕方ないよね、女性に好意を持たれたの初めてだもんね。
基本的に作中内のミュージカルはほぼアーサーの妄想脳内劇です。現実で歌う際は静かにぼそぼそと、やイかれた感じの時だけです。

③脱獄しようぜ!byリー

セラピーグループで映画を観ている際、隣に座ってるリーが「抜け出そうよ」と言ってきます。ここはパーティ会場じゃねぇんだよ。
アーサーは「ダメだよ静かに映画観よう」と言います。なんて模範囚の良い子なんだ。

するとリーは立ち上がり、後ろの方でタバコに火をつけ、周囲を確認して書類に引火させて、何食わぬ顔で先に戻ります。
そして映画を観てる人達が違反に気がつき「ん?」と振り返った時には火事。パニックになり逃げる囚人、案内する看守や看護婦、その横をすりぬけ逃げる手を繋いだアーサーとリー。そしてキスシーン。歌い踊りながら脱獄しようとして最終的にお仕置き部屋(正しい言い方は分からない)にアーサーは入れられます。

看守仕事しろよ!!!
どんだけセキュリティガバガバなんだこの監獄は。
そして映画を見ている間立ち上がったのはリーだけなので、その様子をどうして誰もちゃんと見ていないのか。で、「お前が火をつけたろ!」とか「アーサーを誘惑したろ!」とか言われるんだろなぁと思ったら一切お咎めなし。この世界狂ってるよ。

④誘惑しに来たぜ!byリー

で、お仕置き部屋でアーサーがしょんぼりしてると、リーが入ってきます。
どうやって?とアーサーが至極真っ当な質問をすると看守をうまいことしたらしいです。さすがアバ◯レ。
ただ短時間しか居られない、と言いながら、「本当のあなたを見たい」とアーサーに簡易ジョーカーメイクを施します。
やっぱこいつアーサーの事なんてみてないぞ!有名人悪人ジョーカーが好きなだけだぞ!」と私はアーサーに念を送りますがまたしても届きません。大体本当のあなたって何だよ。アーサーはアーサーだろ。
そしてなんかやらしくなってきたぞと思ったらベッド(ベッドじゃないけど)シーンです。

そりゃそうだよね、こんな自分(どう考えてもジョーカーしか見てないけど気付いてない)を好きと言ってくれる女の子が現れて密室になってキスしてきたらアーサーそうなるよね。でも童貞をバカにしすぎだろこの脚本。あと看守は仕事しろよ。

⑤私刑務所出るわ!byリー

小タイトルがリーへの憎しみに溢れてますがすみません。前作好きだった分悔しくて。

で、面会にきたリーはアーサーに「私刑務所出るの。母親にジョーカーに影響される言われて」と言います。そんなに刑務所って出入り簡単な大学みたいな所だっけか?

そして浮かれポンチアーサーに、女性弁護士が現実を伝えます。
「彼女は近所じゃない。両親と暮らしている。父親は医者。彼女は精神科専攻。刑務所には自分の意思で入った」
人を好きになってもいいけれど気をつけた方がいい、というような忠告を弁護士はします。なんて有能で優しい弁護士なんだろう。

さすがのアーサーの妄想ミュージカルでも、リーに腹を銃で撃たれるシーンが出てきます。

⑥女は嘘つきよbyリー

リーとの面会で、アーサーは「お前恵まれた家庭の金持ちじゃん!嘘ついたな!」とリーに言います。
リーは「みんな嘘はつくでしょう?あなたに好かれたくて」と言います。恐ろしい女。
そしてジョーカー再現映画も20回見たとか言ったけど嘘か?と問われると5回くらいと答えます。
するとリーは「妊娠した」と言います。
私(絶対嘘だろ!!!!)
やっぱ女怖いよ。しかも精神科専攻してるとか余計に怖いよ。知識を悪用すんなよ。
そして純粋アーサーは(父親になるのか!)とまた気持ちが上向きになり、浮かれたミュージカル再開です。
本当、アーサーというか純粋童貞男性を甘く見過ぎだよこのストーリー、と逆に笑えてきました。

⑦裁判開始

いよいよジョーカーの裁判開始です。
相手方(州)の検事がいやみったらしくアーサー側をせめていきます。
でもこちら側の女性弁護士もなかなか優秀ですからいい感じに進んでいきます。

ただ、彼女は「アーサーとジョーカーは別人格であの事件はジョーカーがやったもの」という二重人格説をずっと推し続けています。
確かにこれで行った方が勝ちやすい、というかこの方法以外だとかなり難しいですしね。日本の事件でも多重人格だとか責任能力なしとか言われたりとかありますけども。

そしてこの映画では、誰も本心からアーサーに向き合おうとしていないのです。
民衆やメディアは有名人ジョーカーしか見ていないし、ご近所に住んでたアーサーの妄想恋人にしていたシングルマザー(裁判で登場します)も「アーサーのお母さんから聞いたアーサー」しか見ておらず、ピエロの事務所で働いていた背の低い同僚(裁判で登場します)も「事務所内で唯一バカにしない優しいアーサー」しか知りません。

これはみんながアーサーに無関心、という事もありますが、アーサー自身も他人とあまり関わろうとはしていない(知ろうとしていない)のもあります。
確かにアーサーは虐待育ちで精神病持ち、笑う発作もあり、貧困家庭ではあったので厳しい状況ではあります。

だからとは言えども、もっと他人と会話したり、相手を知ろうとする事は出来たんじゃないか?
せめて優しく接してくれる相手(背の低い同僚とか)にはもっと心を開いてもよかったのでは?と、同じく精神病持ちの毒母持ちの私は思ってしまうのです。まぁジョーカー2だし手遅れなんだけども。

アーサーは裁判の中で過去も思い出し「みんな自分を馬鹿にしているんだ」となり、女性弁護士をクビにしてしまいます。
これには聴衆もリーも大はしゃぎ。
聴衆たちは「クレイジーカリスマジョーカー」が好きなのでね。

その後リーは看守を取り込んじゃってるんで、檻の中のアーサーに会いにきてキスぶっかまします。
そして「薬飲むのをやめて」と言います。精神科専攻だろ?と思いましたが、彼女はアーサーにいかれて欲しい訳だからそう言うのも当たり前です。
そしてアーサーは「もうやめてる」と言います。飲めよ!!!!!

⑧アーサーもジョーカーも僕だ

弁護士を解雇して自分1人で戦うアーサーでしたが、学歴のないアーサー(自分で言ってた)が勿論検事に勝てるわけがありません。

そして証人で来た元同僚に「君が怖い」と言われてしまいます。味方であった同僚を、眠れないほど精神的に困らせていると知ってしまうのです。

そしてアーサーは「ジョーカーで裁判に出たかったが無理だ。ジョーカーもアーサーも僕だ」と、多重人格を否定します。
そして、ジョーカーではない(アーサーである)ことに幻滅したリー、ジョーカーファンの一部は裁判会場から出て行きます。

⑨なんてアメリカン展開

裁判が終わる前に、アーサーはリーに電話をします。有罪がほぼ確定だから看守が許したそうな。
留守番電話にアーサーは「最後に君にいてほしい」と言い、歌を歌います。
解説では端折ってますが、映画のところどころで歌がかなり入っています。そしてこの映画の明るいシーンは妄想ミュージカルシーンしかありません。

リーはその留守電を聞いているのですが、応答はしません。

そして迎えた裁判最終日、項目ごと順番に有罪判決がつけられ、アーサーが発作で笑っていると、突如大爆発が起こります。
こんな唐突爆発なんて戦いもののアメリカン映画かギャグ映画にしかないだろ。ジョーカーでこの爆発はいいのか?

そしてなぜかジョーカーより奥の場所にいた幹事は(多分)死んでるのにアーサーは立ち上がります。ほぼ無傷。おかしいだろ。

⑩リーとの別れ

そして外に出ると、ジョーカーファンが彼を見つけて車に乗せます。ですがジョーカーは意識がはっきりしてきた頃に車から降り、走って母親と住んでいたマンションに向かいます。リーはアーサーが住んでたマンションを借りており、そこで2人で暮らそうと言っていたからです。

そのマンション近くの長い階段、ジョーカー1ではジョーカーとなったアーサーが踊りながら降りていた階段で、座っているリーを見つけます。
もう悪い予感しかしません。

リーに「逃げてきた、僕は自由だ」とアーサーは言いますが、リーは別れを告げます。
「君無しでは生きていけない」「子供が産まれるんだろう?」と言っても、「もう歌はやめてくれ」と言っても、リーは歌い続け、そしてアーサーのもとを去っていきます。

そしてアーサーは駆けつけたパトカーにのった警察に捕まります。


ラスト アーサーの最後

その後アーサーは死刑になるのかと思いきや、模範囚として大人しく暮らしています。裁判やり直しだからか?

そして面会だと言われ看守に連れられていく際中、若い囚人に「ジョークを聞いてくれ」と声をかけられ、聞き終わったところで刺されます。
そしてアーサーを殺した囚人は、自分の口端をジョーカースマイルのようにそのナイフで切っています。(画面のかなり端なので恐らくですが)

看守はどうした!!!!!!!!!!

感想まとめ〜世の中にリーって多くない?

思い出しつつ長々ストーリーと感想を書いてみました。読んでくださってありがとうございます。

感想として、正直ストーリーとしてはかなり無理があるなと思いました。
ミュージカル要素を入れ込んだのは、歌を削ったらストーリーとしてかなり薄くなってしまうからだとしか思えません。それくらい無理矢理ご都合展開が多すぎる。

どうしてもハーレークイーンというキャラを入れ込みたかったら、ジョーカーが脱獄(もしくは上手いこと勝訴)してから入れた方がいいし、刑務所の意味が果たせない世界を描きたいならもっと設定ぶっとんでもいいし。なんか「リアルにいそうなジョーカー」を描いているのに、ハーレークイーンを入れることによってそれが無理矢理に見えてくるのです。ジョーカー2のハーレークイーンはアメコミの設定とはどうやら異なっていますし。

なので、前評判の外国人の意見である「2なんてなければよかった」の意味も分からんでもないな、と思ってしまいました。
リアルにしたいのか、ファンタジー(別世界)にしたいのかよく分からないし、かと言って観終わった後に「音楽最高!」「サントラ買うぞ!」とは思えませんでした。せっかくレディーガガ使ってるのになぁ。レディーガガの歌を聞く映画にしても無理があるなと思いました。(レディーガガの演技はとても良かったです)

アーサーはどうしたらよかったのか?

高校からしかまともな人間関係築けておらず精神病みまくりの毒親持ちのプチアーサーである私が考えてみると、やはり多くの人間に関わり続けていくしかないのかなと思います。

世の中って結構リーみたいなやつ多いんです。
努力はしたくないけど特別な人と一緒にいることで自分の存在意義を見つけたい」タイプ。
この特別というのは、極端にジョーカーみたいでなくとも「ミステリアスな人」くらいでオッケーだったりします。
なんで私はリーをみていてこんなにイライラするんだ?と考えたところ、今までリーみたいな同級生リーみたいな同僚リーみたいな男リーみたいな女リーみたいな元彼に出会ってきたからです。世の中リーだらけじゃね?それとも私がアーサーだからなの?

リーのような人につけ込まれない方法としては、やはり周りに友人など信用のおける他人がいるかどうかだと思います。
アーサーのように「信じられるのはリーだけ」という狭い世界で生きてしまうと、本当にしんどいです。まじでしんどかった。
そして「他人は自分を分かってくれない」とアーサーは嘆いていましたが、もうそれって人間のデフォルトなんだと私は思っています。だって自分も他人の全てなんて分からないし。分からないけれど、お互いに分かろうと努力出来るかどうかで、アーサーはジョーカーにならずに済んだのでは、もしくは少しでも罪を軽くする道を選べたのではと思います。
この映画でも、弁護士は助言をくれていました。それをもっとちゃんと受け止めていたら、もしくは弁護士にもっと相談できていたらよかったろうに。
アーサーが全て悪いわけではないですが、ジョーカー迂回ルートも探せばあったのかなと思いました。

長々とありがとうございました。私はちゃんとお薬を飲みます。おわり。

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