見出し画像

強烈な鼻炎が治った結果、臭気判定士ばりの鼻が誕生した

私は物心ついた時から鼻炎だった

とりあえずくちは常に開けていて(鼻で一切呼吸はできなかった)いつも鼻を啜ってる子だった。
なぜかまないかというと、かむティッシュが足りなかったからである。
幼稚園児や小学生が大量のポケットティッシュをねだったとしても、親(特にうちの親)は分かってくれない。
祖母の家に行くと、祖母がたまに駅でもらうポケットティッシュを長年保管してた箱から好きなのを選ばせてもらい(ねるとんテレフォンとか、若い竹内力が「あなたの力になりたい」と言ってるやつとか、とにかく風俗系と金融系が多かった)、とても嬉しかった思い出がある。まぁその大量のティッシュは私が全て使い果たすのだが。

また鼻と繋がる耳もひどかった。
元から耳垢がベタベタしたタイプなので、鼻がひどい時は耳もべったべただった。小学校低学年までは、耳掃除をしてくれと頼んでも母は軽くしかしてくれなかったので耳がとてもかゆく、結果耳が詰まって耳鼻科に行って機械で取らないといけないまでだった。

母曰く、幼い私を耳鼻科に連れていくと「耳掃除してあげて!!」と毎週してるのに怒られ、幼い弟を耳鼻科に連れていくと「きれいですねー」と同頻度なのに言われたらしい。体質ってやつですね。

私=鼻音やべぇやつという認識

中学生くらいの頃はとくに、私の鼻音や口呼吸を真似して揶揄される事があった。でも正直自分でも仕方ないなと思っていた。それくらい音がやばかったので。

中学校頃からは「さすがにこの鼻では勉強も何も手につかない」と親に訴え、スプレー式の点鼻薬じゃ効かなかった事から、鼻の粘膜を焼くという施術を行った(合計2回)。すごく痛い。
これは一時的な効果であると言われていたので、私は毎年鼻を焼くのだなぁと思っていた。

また、高校生の時は担任の先生が授業中にニコニコしながら教室のゴミ箱を私の机の前に置き、「いくらでも鼻かめよ!」という笑顔を向けられたこともあった。(とても助かった)

一度耳鼻科でアレルギー検査を受けたのだが、そこではブタクサとゴキブリに反応があった。たしかにブタクサが元気な時期は酷くなったし、Gの気配はすぐ察知するので当たっていたと思う。

なぜか鼻が通るようになった


そんな私は大学生になった頃から、鼻を焼いたのが良かったのか、近所の林(草むら)が刈られたからなのか、年齢的なものなのか、綺麗好きになったからなのか、ストレスが減ったのか、アレルギーなのか、もうなんだか分からないけど、なぜか鼻が通るようになり、私憧れの口呼吸ができるようになったのである。
この年まで口呼吸で生きてきたのって我ながらすごい。

私の世界に匂いというものが生まれた

今まで、強いタイプの香水の噴射口を鼻の穴にくっつけないと匂いが分からなかった私なのだが、鼻が通るようになり、この世界に匂いがあると知った。1番に感じたのは、自分の体臭超臭いであった。

私は緊張時に若干ワキガよりの汗を出す時があるのだが、それがまぁ信じられないほど臭いし、寝起きの口臭臭すぎるし、頭皮もくさいし、布団の汗臭さも耐えられない。なんだこれ。
それから私は香水など匂いを足すのではなく、まず洗濯やこまめに汗を無臭のもので拭くなど、自分の臭いを消すようになった。


犬のような鼻になった

電車に乗っていて思ったのが、朝の電車っておならと口臭と香水と汗が混じってすんげぇ臭いという事。
まぁでもこんなもんなのか、と慣れてきた頃、隣に座っていた女性が立ち上がった瞬間、ハッとした。これ生理の臭いだ。私は他人の生理の臭いまで分かるようになってしまったのである。

もちろん全ての女性の匂いを把握するまでは出来ないが、友人やよく会う人などであれば、なんとなく体臭の違いがあるので生理か否か分かるようになった。こんな能力要らない。

そして私は「みんな私くらいにおいをわかっているのだろう」と思っていたのだが、母や友人に「生理の匂いの見極めなんて普通できない」と言われ、どうやら私の鼻が特殊なのだと知った。

おそらく私の鼻は、鼻が通るようになるのが遅かったがために敏感になっているだけだとは思う。別にかすかな匂いでも当てられるというのはないので。(相手がタバコ吸う人かどうかはすぐ分かるけど)あんなにおいどころか呼吸機能も果たしていなかった私の鼻が、今や人の体臭を分かるまでになったのであった。おわり。

いいなと思ったら応援しよう!