宿根草感覚で♪アスパラ栽培どうでしょう
今回のお題は「アスパラガス」
実は家庭菜園、ポタジェ(*)で簡単に育てられるということを熱く?お伝えしたいと思います。
*ポタジェ:花、野菜、ハーブ類を混植し、見栄えにもこだわる園芸スタイル
以前、この記事で
”お花感を損なわない”ポタジェ向きのお野菜を紹介しましたが、この中に入れてもいいくらい、アスパラも見た目が良い子です。かなりおすすめなので、あえてアスパラを単独で紹介することにしました。
わが家のポタジェにもアスパラガスが2株あります。さらにポタジェ以外のエリアにも、10株ほど植えています。ポタジェ以外のエリア、というのは、バラの横や樹木の間といった特にゾーニングしていない場所です。もはやお花扱いです。
アスパラガスの育て方
アスパラガスを家庭で育てる方法としては、
1.苗から育てる
2.種から育てる
のどちらかです。
*苗から育てる方法
誰もが失敗しにくいのは、苗から育てる方法です。
黒のポリポット入りで、背丈10センチ弱の苗が出回っていますし、時期によっては「根っこだけ袋に入って」売られていることもあります。
「根だけ」の販売時期は、主に冬~初春。冬の間に、その根を植え付けておくと、春に芽吹いてその年の春からアスパラが収穫できるものが多いです。
この「根だけ販売」は、いわゆる2年生や3年生などの株で、ポリポット苗よりも大株です。バラの苗も、鉢やポットに入っている新苗や若い苗もあれば、冬の休眠期限定で大株の裸苗も出回りますよね?それをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
*アスパラの成長サイクル
ここでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、アスパラは、宿根草です。お庭でゲラニウムやサルビアなどの宿根草類を育てていらっしゃる方であれば、同じようにアスパラガスも失敗なしで育てることができます。
普通の宿根草と同じように、苗を植え付けると春に芽が出て成長し、葉を茂らせ、寒くなると地上部が枯れてなくなります。 そして翌年の春、また芽吹く。そうして少しずつ株が成長していき、寿命は10年ほどと言われています。
私たちが食べているのは、春~夏に出てきたシュート(?バラ栽培の感覚で言ってます)のような新芽です。茎や葉が展開する前に収穫しておいしくいただくというわけです。
*種から育てる方法
2〜3ミリ大の丸くて黒い種です。まく時期は3~5月。
発芽後は、細くてひょろひょろの頼りない芽ですが、プランターに植えつけて冬に枯れ、そのまま一冬を越すと、次の春は「ちょっと立派になって」復活します。
我が家も昨年種まきをし、最終的に8つの苗をこの春庭の各所に定植しました。発芽するまでは気を使いましたが、その後はほぼ放置で問題なく、意外と簡単でした。
まずは苗から育ててみて、気に入ったら次は種から育てて株数を増やしていく、という作戦がよいかもしれません。
見た目の話
アスパラガスの草姿、見たことはありますか?
生け花やフラワーアレンジメントの経験がある方は、花材として手に取られたことがあるかもしれません。 アスパラガスの葉は、非常に繊細で細く柔らかいものです。モミの木などの針葉樹のような姿をしています。もちろん、針葉樹のように太くがっしりはしていませんが、モミの木の枝葉を限りなく細く柔らかくしたものだと思ってください。
そして、春には小さな小さなベル型をした黄色のお花が咲きます。
ちょうど今、わが家のポタジェにもこの黄色が咲いていて、そよそよと風に揺れています。静かに立ち止まって眺めると、となり同士でおしゃべりしたり、一人(一花ですけど)であくびをしているようにも見えます。
ポタジェに植えたまま鑑賞するもよし、切り花にしてお部屋に飾るもよし。とにかく茎や葉が細くて繊細なので、軽くて涼し気な雰囲気を楽しむことができます。
草丈は、株が充実してくる3年目以降はかなり伸びてきて、うちのは180cmほどになっています。けっこう大型化しますが、枝葉が細くて柔らかいため、圧迫感はありません。樹木の180cmのものとは印象が全く異なります。やはり草花系の植物ですね。
アスパラ栽培の最大の魅力
収穫したてのアスパラは、水分がたっぷり含まれています。切り口がジューシーで、お店で買うアスパラとはぜんぜん違います。
とても柔らかくておいしいです。
いかがでしょう?ちょっと大型の、食べられる宿根草。
見た目よし、食べてよし、育てやすい。
植え付ければ10年は収穫できる。
たいした手間もかからない。
わが家では、●ポリポット苗から●裸苗から●種から、の3種類を実践し、全て成功しています。
バターでソテーしたり、豚バラで巻いたり、バーベキューで焼いたり。
育てる際に遮光処理をすれば、白いアスパラも収穫可能です。
「紫色のアスパラガス」の苗もあり、野菜売り場では見つからない珍しい種類も、おうち栽培でなら楽しめますよ。自分で育てた人だけのご褒美ですね。
おわりに
オシャレ感を損なわないポタジェ向きの野菜として、アスパラガスを語ってみました。
栽培が容易で育てる人を選びませんし、お花との相性も抜群。
バラやオルレア、アイアントレリスと合わせてもこのなじみよう。
うちはマンションだし…という方でしたら、プランター栽培でどうでょう?ベランダの一角に、アスパラ一鉢。陽当たりよければマリーゴールドやサルビア、日陰気味ならトレニアやインパチェンスなどと寄せ植えにしても素敵かも。
まさに今、植え付けや種まきの適期です。
あちこちの庭やベランダで、たくさんのアスパラがそよいだら、日本の夏も少し涼しくなるだろうなぁ。