ルサンチマンの決定版“苦役列車”

西村賢太さんがお亡くなりになられました。


苦役列車の映画を観てから小説を読んだのか、小説を読んでから映画を観たのか忘れてしまった…。

小学生の頃に父親が犯罪者…
しかも性犯罪者として警察に捕まって、それ以来学校に行けず殆ど学習は本を読んでやったという男が主人公の小説。

自分の自伝がベースというが
主人公は、被害者意識を持っているというよりも周りや社会に対して諦めや憎しみを持っているような男で心が荒んでいる人間である。
なのに読んでいる間、憎めない。
主人公は情けない所があり、酷い所もある。
それを書けるのが素晴らしい。
だから、芥川賞をとったのかなと思います。

※私の感想なので人によって違うと思います。


西村賢太という人は苦役列車が有名になってから、本人もTVに出て独特な事を言い
良い味をだしていた…

と、書くと怒られそうだが
結構この作家に怒られた人が多いそうである。

まず、有名なのは苦役列車を作った監督に対してである。
映画の試写会を観て激怒して吐き気がして、途中までしか観れずに席を立ったそうである。
映画は…ナイフで世間を切るようなシーンの合間に、甘い砂糖菓子のような部分を
(小説では一切無い部分を)付け足したからじゃないかなと私は思っている。
西村賢太さんは、自分にも他人にも厳しい。


何かつい最近
石原慎太郎さんに対して追悼文を書いたそうだが…まだ読んでいない。

石原慎太郎さんは、豪華な人達がお悔やみの言葉を述べている。

西村賢太さんはどうなのだろう…

そんなこと俺は知らん
人がどう言おうとも俺は俺なんだよ。
と、思うだろうか。

※後で加筆する私です。
先程、西村賢太さんと石原慎太郎さんの事を読みました。
西村賢太さんは、石原慎太郎さんの小説を結構読んでいたらしく
小説家としての石原慎太郎さんをかなり高評価していたそうである。
逆に石原慎太郎さんも、西村賢太さんを芥川賞に導いた選考者である事を知りました。

意外なような気がしますが、ふたりは琴線に触れ合う事が出来るような
唯一無二な存在だったのかもしれないと思いました。

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