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エンタ★ニカ 学習帳

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こちらは、僕が表現物に触れた時に「これは使えそう」と思ったことを書き記した日記です。よって、中にはネタバレを多分に含むものもございます。ご了承ください。
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記事一覧

ルックバックを見返す。

【4時間目】 ルックバック 監督・・・押山清高 原作・・・藤本タツキ ① 吃りはセリフ以上に感情を語る。不遜なことを書いていこうと思う。 「いやっ、あっああ、え、えーと」などのように、相手との会話に緊張すると、人間は発語する前に助走が必要となってしまうことがある。それが吃りだ。そして、この症状が常態化すると身体障害者手帳の4級に相当する「吃音症」となる。 本作に出てくる登場人物、京本もその傾向がある。 特に表れているのは藤野が京本の家に卒業証書を届けにいった時だ。

Stay Old を観た。

【3時間目】 Stay Old / OLD JOE はじめにOLD JOEとは Stay Oldとは ① 真田徹というギタリスト今回はドキュメントということで、直接的に創作へ還元できる要素はなかったが、やはり拾えるものは拾っていこうと思う。 その一つがOLD JOEのGt.真田徹の人間性についてだ。 本番前の通しのリハーサル、いわゆるゲネプロを行いに、相模原のスタジオへ向かっている車中で彼は昔話をしていた。 モノローグのきっかけは、インタビュアーが「昔思い描いてい

「海に眠るダイヤモンド」を見返す。

【2時間目】 海に眠るダイヤモンド(第1話) ① 塚原×野木×新井チームのスピード すでに2回見返している。 塚原あゆこ監督・野木亜紀子脚本・新井順子プロデュースのチームといえば、アンナチュラルやMIU404などが有名だ。そしてミステリーや刑事物といったイメージが強い。だが、その布陣が日曜劇場にやってきた。 これは見逃せまいと思い、バイト帰りの電車ですぐに視聴を始めた。 相変わらずだ。 相変わらずこのチームの物語は速い。 なぜこれほどまでに展開がスピーディーであるに

「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」を観た。

【1時間目】 ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ ①懸念していた歌パートについて鑑賞前に知人や世間から上がっていた声としては、「前作同様、重厚な雰囲気が徹底されているにもかかわらず、そこへ歌唱パートが必要か」という点だ。 確かに僕も「安っぽくならないだろうか」と懸念していた。だが、全くの杞憂だったようだ。 ハーレイ・クイーン役(レディ・ガガ)はもちろん、ジョーカー役(ホアキン・フェニックス)には歌唱力があった。またスクリーン内で遺憾なく発揮されるステージングに思わず見惚れてしま