見出し画像

高齢者虐待と身体拘束について~根拠習得と実践 起こらない環境創造~

【法定研修】資料としてもお使いください😌

高齢者虐待と身体拘束について
~根拠習得と実践 起こらない環境創造~

1・    高齢者虐待防止 法律と刑事罰

2・    高齢者虐待の種別を知る

3・    高齢者虐待は 
                      なぜ発生するのか 要因を探る

4・    高齢者虐待防止のために 
                       実践と起こらない環境創造

5・    ケア理念と高齢者虐待・
                      身体拘束防止の結び付け

    

1・高齢者虐待防止 法律

まずは、高齢者防止に関わる法律を知る必要があります。この法律が根拠となります。

高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律
この法律は、高齢者に対する虐待が深刻な状況にあり、高齢者の尊厳の保持にとって高齢者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等にかんがみ、高齢者虐待の防止等に関する国等の責務、高齢者虐待を受けた高齢者に対する保護のための措置、養護者の負担の軽減を図ること等の養護者に対する養護者による高齢者虐待の防止に資する支援(以下「養護者に対する支援」という。)のための措置等を定めることにより、高齢者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって高齢者の権利利益の擁護に資することを目的とする。
この法律において「高齢者」とは、六十五歳以上の者をいう。

この法律において「養護者」とは、高齢者を現に養護する者であって養介護施設従事者等(第五項第一号の施設の業務に従事する者及び同項第二号の事業において業務に従事する者をいう。以下同じ。)以外のものをいう。

この法律において「高齢者虐待」とは、養護者による高齢者虐待及び養介護施設従事者等による高齢者虐待をいう。

 この法律において

「養介護施設従事者等による高齢者虐待」とは、次のいずれかに該当する行為をいう。

イ 高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

ロ 高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置その他の高齢者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。

ハ 高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

ニ 高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。

ホ 高齢者の財産を不当に処分することその他 高齢者から不当に財産上の利益を得ること

高齢者虐待防止法違反 刑事罰

暴行罪
2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留、科料

傷害罪
15年以下の懲役又は50万円以下の罰金

どちらも非常に重い刑事罰が科せられます。

 引用 : 厚生労働省

また、事業者には最悪の場合、指定取り消しの可能性もあります。

2・高齢者虐待の種別を知る

上記の図からもわかるように
身体的虐待と心理的外傷、身体拘束が多いことが示されています。

特に高齢者虐待防止法に明記されている条文から
高齢者住宅などで何気なく起こりやすい(ハ) について、クローズアップしてみます。

ここから先は

3,080字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?