2022年秋アニメ序盤感想


「SPY×FAMILY 第2クール」

何というか、作画の安定感よ(笑)いや、安定感よりも動きのある場面と走でもない場面とのメリハリが良いし、OP,EDのロイド、ヨル、アーニャの主要人物が事細かに絡んだ出来の良さ。

個人的には第1クールからより洗練された印象、前クールも安定して高水準で作られているなと思ったけれど何でだろう、キャラも揃いだし、より物語も進展してきたからかな?

原作も売れているし、それに呼応するような素晴らしい映像化。これは第3、4クールと続きますな。


「機動戦士ガンダム -水星の魔女-」

こちらも流石のガンダムブランドの安定感よ・・・と言った印象でモビルスーツの躍動感たるや、ロボットアニメの最先端でキャラやストーリー、設定の細やかさ、テーマに関していえば勿論批評の対象となると思いますが、そうなるのも全体的な作品の重厚さがあってからこそ。

それに対するプレッシャーやガンダム作品を描いていく制作陣の矜持も感じられますね。

今のところ「PROLOGUE」のようなモビルスーツ同士の戦闘による生死の描き方はないようで若者向きな作りになっている様な気がします、物語の全容、進み方によっては重い展開も当然としてある訳で注目しています。


「ポプテピピック 第二シリーズ」

こちらは第一シリーズと変わらず、一話15分で声優交代制。シュール、ナンセンスとと言うか自ら「クソ」と言いながらもアニメ的にはキッチリ、時に実験的にいろいろな方向性から楽しませてくれます。

ただし作風が作風なのでそれを面白がれる人はいると思いますがオチが分からずついてこれない場合はそのまんまと言う印象(苦笑)僕の場合がそれでどういうところで楽しめばよいのか分からない場合もあるしパロディ的な部分では面白く感じたり・・・。

30分の中で声優4人の演技を拝見できる訳ですが中にはアドリブ多発な声優さんもいて正直な事を言えばあまりこちら(視聴者側)を意識していないような印象を受ける声優さんもいるのでそこはどうなんだろう・・・と思う時もあります。


「ぼっち・ざ・ろっく!」

やはり「けいおん!」の影響を感じてしまいながらもこちらはよりバンド寄りな物語と言った感じ。動き、背景描写など細かく描いてくれるのでそれだけで面白い。

キャラ設定的には主要キャラ4人にハッキリ個性が分かれていてそれぞれの掛け合い、絡みがある訳ですがこの辺りは失礼ながら毎クール放送される日常系アニメのように新鮮さは感じられないのですがだからこそ安定して楽しめるのです。


「ブルーロック」

300人の中からストライカーを発掘する、生き残りをかけてチームワークではなく己の「エゴ」を曝け出さなければ生き残れない中で個性的なキャラが集まって競い合う・・・。

設定やキャラに対して漫画らしい極端な部分はありながらも実在する選手で例えたり、数々のゲームも意図的であり理論的に見える部分もあります。

それらを表現するのにやはりアニメとしての動きが期待される訳ですが、そこがちゃんと作りこめられているためそれらの設定が納得感がありながら観られるのは大きいですね。

テーマに対する回答が極端なので(それも良い意味で漫画らしい)好き嫌いは分かれそうですが突き抜けた爽快感も併せ持った作品かと思います。


「うる星やつら」

自分としては原作も過去(1981年)アニメも観た事は殆ど無かったのですがラム(平野文さん)とあたる(古川登志夫さん)の声と主題歌である「ラムのラブソング」のイメージが強かったのでどうなるかと思いきや割とすんなり違和感なく入る事が出来ました。

もしかしたら昔からのファンにとっては否定的な意見のあるかもしれませんがやはり令和となってアニメ技術も進化しているだけあり見応えはあるしラムの可愛らしさを上手く描いていると思いました。

ただ違和感なくと言いつつ主題歌も今風というか「ラムのラブソング」のようなそのアニメのための主題歌ではなくイメージソング的であり(EDもそう)そこに若干の違和感を感じたのは事実。

所謂個性的なキャラが多く登場するドタバタギャグではありますが僕個人の好みとしてはあまりハマる要素は無かったというと何もわかっていないやつの暴言と捉えられるかもしれませんがやはり普遍的な面白さよりも流行っていた年代の違いを感じているかもしれません。


「うちの師匠はしっぽがない」

豆狸である主人公のまめだが上方落語に憧れ師匠(正体は七度狐)に弟子入りし落語家を目指すという物語で落語を聴いた事がある僕にとっては好みの作品。

それでいて劇中に演じられた落語はエンディングにちゃんと解説が入るのは丁寧だし、まめだの成長物語としても中々面白いし序盤の段階だと前座の前座扱いで雑用しながら芸人としての生き様を学んでいく感じかな。

この作品を見て嬉しいと思ったのは師匠である大黒亭文狐の落語シーンが多いのですが出囃子が柳家小三治師匠の「二上がりかっこ」であることです。

自分が落語を聴くようになった師匠だし、出囃子もケータイの着信音にするくらい好きなので非常に嬉しかった。


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