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この感情を終わらせる

 次にあなたに会えたら、全部話して終わらせてしまおうかと、そんなことを考えている。

 少し前はこの愛が伝わればそれでいいなんてゆったり構えていたのに、どうして恋をしていると急に心に余裕がなくなってしまうのだろう。

 たとえば、異なった感性を口に出すのが怖くなってしまうこと。
 たとえば、あなたがいないインターネットにも慣れてしまうこと。
 たとえば、誰かと仲睦まじげなあなたを、そしてその誰かを、憎んでしまうこと。

 たとえば、これ以上あなたに嫌われてしまうことが、恐ろしくて仕方がないこと。

 こんな痛みを抱えて、あなたと生きていけると自信を持って言えなくなった。

 あなたのことは大好きで、話すたびに幸せで、誰に宛てるでもないその思想さえずっと見ていたいと思える。私がまだ知らないあなたのことも、どれも全部愛せると思っている。今もずっと。これは紛れもなく、本当。

 だけど、私のように脆い人間があなたのそばにいたいと願うことが、どうしても無謀なように思えてしまった。勿論こんな恋が叶うなんて最初から思っていないし、あなたを想うことそのものが無謀であるとも思うけれど。

 あなたが私を傷つけるような人ではないことは、よく、よく、分かっている。だけど、私があなたに傷つけられない自信がない。こんな傲慢を、あなたを疑うような言葉を、どうか許してほしい。私は脆いから、あなたが何気なく言った言葉に傷ついてしまうかもしれない。こんなことに傷つくのかと、あなたを驚かせて、困らせてしまうかもしれない。

 そして、私によく似たあなただから、同じように私が何気ない言葉で傷つけてしまうかもしれない。どれも恐ろしくて、傷つけ合うくらいなら近付かない方が良いのだろうか、そんなことを考えている。

 上手くやれる自信のない恋を続けていくのは、私にとって苦しすぎたのだ。このまま好きでいる間に、どんな痛みが待っているか計り知れないことが怖くなってしまった。そばにいられないことも、この恋が終わってしまうことも悲しい。だけど万が一、億が一、あなたの隣にいられることになったとしても、こんな恐怖を抱えて私がこの先を耐えられる保証はどこにもない。

 あなたへの恋心の忘れ方を探そうと思っている。何もかも終わりにしたいと思っている。

 最後になにか伝えるべきか、ずっと迷っている。

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