銀河フェニックス物語【少年編】 第一話 大きなネズミは小さなネズミ(まとめ読み版)
戦艦アレクサンドリア号に乗って一週間。
僕は地球を出航してからずっと違和感を感じていた。
重量制限をオーバーしながら航行しているというイメージ。ただ、その原因がわからない。質量計も誤差の範囲だ。でも何かが違う。
「艦内に異常を感じるのですが」
僕は艦長のアレック・リーバ大佐に進言した。
「アーサー、いや、トライムス少尉。お前にとっては士官学校を出て初めての任務、しかも長距離航海だからな。神経質になるのも無理はないが大丈夫だ。順調に進んでいる」
と、相手にされなか