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元祖なめろう/Minced fish seasoned with miso and relish@千葉県南房総市千倉-大徳家
2021年4月8日訪問
千葉県南房総市千倉で有名なものと言えば個人的に、ザクッと下記3つが過ります。
1:日本で唯一料理の神様を祀る「高家神社」
2:全国4大捕鯨基地の歴史「鯨料理」
3:房総漁師料理「なめろう」
この「なめろう」ですが今や千葉県に限らず日本中様々な所で出されてます。私も色々な所で食って来ましたが、ここ大徳家は千葉県において「なめろう本家or元祖」の店。久しぶり行ってみました(^_^)
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創業明治2年(1869年)、この日で152年3ヶ月と7日、南房総市で最古の歴史を持つ、房州地魚料理&寿司屋です。JR千倉駅から歩いて約24分、脇道に反れた場所にあります。
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店は昼12時開店。私は15分前に並び、開店と同時にカウンターに座れましたが、絶対予約した方が良いです。人気店なのですぐに入れなくなります。
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速攻で注文し、マスターが目の前でまな板を包丁で叩く軽快な音を聞きながら暫くして提供されました。この日は「アジとブリのなめろう」と言ってました。
「ところでナメロウって何?」と思ってる方の為に念のため簡単に説明いたしますm(_ _)m
なめろうとは、生の魚の切り身に長ネギ、ショウガ、大葉、味噌を乗せ、まな板の上で包丁で粘り気が出るまでひたすら叩き込んで形を整えた料理です(レシピは作り手により若干異なる)。
いつの時代か昔、沖合いに出た漁師さんが船上で食事をする際、船が揺れ醤油がこぼれるから刺身が食えねえって事で「ぢゃあ味噌と一緒に混ぜてみっぺか?」と言って作った物があまりにも旨くて「皿まで舐めちまうべ!」と言ったところからその名がついたとされてます(#^.^#)
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こちら大徳家は、明治の創業時代150年前から伝わる秘伝のレシピで、注文が入ってからちゃんと包丁で粘り気が出るまで叩いて出しています。
すでに味は付いてますので、当然醤油につける必要はありません。
私個人的には、なめろうはこの「注文が入ってから包丁で粘り気が出るまで叩く」が命だと思ってます。ひどい店だとフードプロセッサーで大量に作ったヤツを冷蔵庫に入れておいて注文が入ってから皿に盛って出してます。それは旨くありません。食えば1発で分かりますが、冷えて硬くなってて新鮮さは一切ありません。
そして叩き込みが足りない物だと、ただの味噌和えになってしまいます。
過去自分でも何回も作って食ったり、色々な店で食って来ましたが、やはりここ大徳家の旨さは別格です(#^.^#)
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別添えのワサビを乗せても旨く、かるくレモンを搾って食べても旨いです(#^.^#)
この日マスターが目の前、他のお客さんもいたので、私はさすがに皿は舐められませんでしたが大変美味しく頂きました。
これこそ正にご当地グルメでしょう(#^.^#)