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文学部📚

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小学校時代から『あらすじだよね』と言われ続けた私の読書感想文や、答えの無数にある文学的思考の記録です。
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#ダライ・ラマ

お山歩きと新鮮なる宮沢賢治さんの詩の世界

お山に行くとき、いつも目にする言葉があります。 マコトノ クサノ タネマケリ宮沢賢治さんが4年勤められた農学校(今の岩手県立花巻農業高等学校)の校歌である『精神歌』の一節で、高校の入口に掲げられている言葉です。 現代語的に変換してみると、 足元の土から始まる壮大な可能性を詠う、美しい歌だなと感じます。 根源的なものを大事にする賢治さんを感じさせる詩はもう一つ、 この詩は続きがあって、傲慢な植物家と毅然とした森林管理士とのスリリングな問答が続きます。 早池峰山が舞台

(待望の)多田等観展〜風従乕雲従龍〜

花巻市博物館で本日から開催となった多田等観展を見てきました。 『仏教のルーツを探求しよう』 紀元前5世紀にインドで誕生した仏教は、中央アジアに広がり、誕生から1000年の時を経て中国から日本へ伝わりました。 インドから伝わった仏教が『生まれたままの姿』で残っていると云われているチベットへ仏教のルーツを探るために、多田等観に調査の命が下ります。 22才で日本を出てから33才で帰国するまでには色んなことが有ったわけですが、ダライ・ラマ13世の信任を得て、多くのチベット経典