忍耐って美しいのか?
先日、ある人に言われました。
人間はやっぱり「忍耐力」が大切だよ!
「忍耐力」が足りないんだよ!最近の若いやつは!
たしかにそんな言葉は他でもよく耳にします。
ストアカで模擬面接をしていても
「忍耐力には自信があります」
なんて胸張って言う人が結構います。
忍耐力
そんなに大事か?
って僕は思うんです。
忍耐力って、平たく言うと「がまんする力」ってことですよね。
日本人特有の美意識として、「耐え、忍ぶ心」は美しい。
ストイックなイメージ、古き時代の夫や家を支える強き女性のイメージ
ま、ドラマになりやすい印象は確かにあります。
でもね。
「我慢強い」と思える人と僕はたくさん接してきましたが、そういう方は総じて、ストレスを多く抱えているんです。
こうした人たちの特徴は、欲をだすことに罪悪感のような感覚を持っている気がしてなりません。
大切なことは、簡単に物事を諦めず、粘り強く継続する努力ができること…
これは必要な力だと思うんです。
ところが、そのことを
イヤなことでも我慢して続けなくてはならない…
このことと混同しているような気がしてならないんです。
「継続力」と「忍耐力」は、必ずしもイコールではないはずです。
僕はブログを2年近く毎日書き続けてきましたがよく言われます。
「大変だね」「よく頑張ってるね」
いやいや、大変じゃないし。頑張ってるわけじゃないし。我慢してないし。
苦痛を伴ってもないし。
社会の中では、「きっちりしてる人」が評価されます。
なので、「〇〇でなければならない」「〇〇すべき」に縛られている人たち…
その観念は、他人にも求めてしまいがちになります。
私がこんなにがんばっているんだから、あなたたちもこれぐらいしなさいよ!
だって、私はこんなにがんばっているんだから!
すると、「ねばならない」「すべき」にとらわれず、自由な発想で生きている人たちのことを「わがままな人」「自己中な人」「空気を読まない人」「協調性がない人」として、評価してしまうんです。
イヤなことでも我慢してがんばる人がエラい人
そう思うことで、自分を正当化する…
これ、妬みですよね。
心の底では、自由に生きている人を羨ましがってるんです。
要するに、
忍耐力=妬みの正当化
なのかなって。
忍耐力って、不健康ですよ。
忍耐力=ストレス
でしょ。
がまんしちゃだめです。
仕事休んだら迷惑かけるから…
しんどいなんて言っちゃカッコ悪い
泣き言いったら、弱い人だと思われちゃう
犠牲になることがカッコいい
他の誰よりも自分が一番ガマンしている。それがカッコいい。
そんなことを思いこみを持ち続けて、うつ病になりました。
今の僕は、そんな考え方をしていた自分がダサすぎ!って思えます。
しんどいことから逃げる!
なーんもカッコ悪くない。
むしろ、勇気ある行動です。
我慢が美しい…
幻想です。思い込みでしかない…
したがって
人生は忍耐力
人間にとって大切な力は忍耐力だ!
には賛同できません。
むしろ、それを言うなら、
人間にとって最も大切な力は、自分に正直になろうとする力
だと思います。