おとながちゃんと死ぬ世界(忍たま乱太郎ドクタケ忍者隊最強の軍師 にわ感想)
遅ればせながら、忍たまの映画を観て参りました。
事前情報はなんか面白いらしいというのと、土井先生に似た軍師が出てくる(宣材のイラストからの情報)ということ。
キャラクターに関しては、オタクの教養として大学生の頃に図書館で原作を一気読みしたので忍術学園の生徒に関してはテストしたら75点くらいは取れると自負しています。登場のたびにあなたは〇〇委員会の〇〇先輩!と説明が入るので一気読みでもある程度定着した気がする。
もちろん小さい頃も見てました。当時は組以外は滝夜叉丸先輩くらいしかアニメにほぼでてなかった気がするけど。
昔見てたときと変わったな〜っておもったのは
かわいい!!!は組のこどもたちが!!!!
これはただ単に私が歳をとったなあという話ですが、こどものころ見ていたときはただのハチャメチャ愉快アニメだったのが、なんか小さい生き物が動いてるだけでかわいいという感想を持つようになってしまった。
当然なんだけどみんな服の柄違うのとか、たぶんなんか家業とかの意味があったりするんだろうな〜って思えるのも良かったですね。
スタッフロールにキャラクターごとの字を書く担当の方がいたのもびっくりしました。たしかに筆文字だし大変そうだ。
とにかくみんなぴょこぴょこしていっぱいいて、個性あってかわいい。
昔なんかこいつら頭が悪すぎてうぜえくらいおもっていたような気もするのに。
忍たまはたぶんキッズにわかりやすくするために誇張・擦りを多用するので、それが味だと理解しない中途半端大人びキッズには響きにくいのでしょうな。知らんけど。
そんな保護者目線バリバリの視聴だったため、きり丸のシーンのほとんどでダメージを受けました。こどもがかわいそうな目に遭うのつらい。
学園長先生、「内密にな」じゃないねん!!!アフターケアちゃんとしてくれや!!!この小さな背中に抱えられる秘密じゃないからそれ!!!!
一度失った子がまた失うの嫌すぎてビエーンとなっていたのですが、子供向けアニメゆえの約束されたハッピーエンドを想い、ギリギリ耐えました。
というかこの子たち何歳なんだろう。たぶん現代日本の一年生よりは大きいのだと思うけど。
にわかが映画をみた限りの印象ですが、そんなもんさんのバカにされっぷりから、彼は高卒一年目くらいのノリで、六年生は高専生くらいの位置づけなのかな、という感じ。
映画の冒頭、土井先生が超強いのかそんなもんさんが雑魚すぎるのか、どっちなんだ!?と混乱する程度には二人の実力差が描かれていたのですが、真相はどっちもですね、おそらく。
雑渡さんはストローでおかゆを食べていることしか印象になかったのですが、超強いようです。
年齢の話で言うと、この映画で私が印象に残ったのは、「六年生の怪我が治らないこと」です。
普段の忍たまアニメはどうなのかわからないですが、たいていアニメってシーン変われば怪我治りますよね。
土井先生も稗田八方斎にぶつかったときのたんこぶ治ってたし。普通に治っただけかあれは。
そのことから、「六年生は半分大人という扱いなんだ」、そして「このアニメは大人はちゃんと怪我をして、死ぬ世界なんだ」と思いました。
六年生に比べてなんか五年生が全体的にナメた雰囲気出してるなと感じたのですが、たぶんそれは彼らがこどもだからなのかな、とも。
(EDで先輩に深くお辞儀をしている六年生に対し、五年生は手を振っていたのでふつうにただただナメた性格の可能性もある)
そうおもってから、なんとなーくこどもが怪我をする展開は来ないのだろうと安心していたのですが、最後に乱きりしんを切らせる展開が来るとは。
稗田八方斎は頭を打ってこの世界のルールから外れてしまったのでしょう。
周りドン引きしてたし。
ドン引きといえば途中でドクタケのみなさんのダンスシーンが挟まったのはなんだったんだ。洗脳のメタファーだろうかと思ったけれどお子さんの飽き配慮なのかもしれないな。
別に私がドン引きしていたわけではなく土井先生の目が死にすぎてドン引きしてるように見えてウケたってだけです。
戦闘シーンについても話したい。
やっぱいいな〜と思ったのは空中戦ですね。忍者って感じでとてもかっこいい。
雑渡さんと利吉さん・卒業生の戦闘すごいかっこよかった。殺されるかもしれんという緊張感もあったし。
戦闘シーンの感想中余談ですみませんが利吉さんって土井先生のことお兄ちゃんて呼んでたの?ていうか山田先生と土井先生ってそこまで深い関係だったの?不勉強なのでめっちゃビビったわ。お兄ちゃんの情報依頼主に渡さないとか、卒業生が山田先生と戦って謝ってたのとか、土井先生死亡説に食満がめっちゃ怒ってるのとか、この人たちこんな仲間思いで、いつか来る戦いの中で非情になれるのだろうか。そのへんも、彼らがまだ若いという描写なのかな。山田先生はぜんぶ読み切って利吉さんに話していそう。
閑話休題。
六年生と土井先生の戦闘も良かったですね。六年生ともなればそれぞれ得意の武器があるってかっこいい。槍は持ち歩けないから作るものなのかな忍者は。忍たまは時代考証すごいと聞いてるので、おそらく敵を多く見せた作戦とかにも全て実際の術の元ネタがあるのでしょう。私は原作を一気読みしたので土井先生の授業パートは何も覚えていません。おしえたはずだーですな。覆面つけて戦闘モードになる感じも忍者特有でよい。
三節棍って実践で使うひとほんとうにいたのかな…。
土井先生の顔が見えた途端ホッとして警戒を解いてしまうのも若さが出ていた。冷静そうな立花先輩すらもふにゃってた。
回想ででたけど六年生も一年生のときはいま乱太郎たちが着てる柄のやつ着てたんですね。現代ジャパニーズ中学校とかでは学年色はそのまま持ち回るので忍術学園もそういう感じかと。資源も少なそうだし。
資源というと、は組が兵糧が偽物と気付いたシーンは「おいおいお手柄だぜ!はやく山田先生に報告して褒めてもらおうや!」とガッツポしていたところ、山田先生にはとっくにそんなことはお見通しだったのウケました。
実際のところ現代をのほほんと生きている自分はは組以下の知能でございます。
こどもに戦う方法を教えるって冷静にとんでもないなと思いながら見ていたのですが、街に飢えた人々がたくさんいる描写を見て、たぶん忍術学園に行けば少なくとも毎日ご飯が食べられて、安全で、手に職もつけられるというだけの理由で親御さんは彼らを学園に送るのかな、と思った。
どうこう言ってられる時代ではないのだろう。そう考えると、金持ちで食いしん坊のしんべヱって存在はちょっとグロテスクだなと感じた。これも小さい頃は考えなかったことだな。
でも炊き出しにしんべヱがよだれを垂らさないのは不自然極まりないから、グロさよりもらしさを優先している、キャラクターを大切にした作品作りだと思います。
と、だいたい思ったことは書き切れたでしょうか。
たぶんもっと色々ありますが、このへんで終わりにして、有識者の感想をはやく見たいという欲求に従おうと思います。
また映画やってほしいな〜。