「使いみちのない風景」
私は地図を眺めるのが、大好きです。行ってみたい国は、たくさんあります。だいたいは、本を読んでいる中で、そこにある景色を想像しながら、行ってみたいなぁと思うのです。世界地図を眺めていると、可愛らしい名前な国や素敵だなぁと思うネームにひかれます。例えばクリスマス島、村上春樹さんの小説からは、クレタ島、イッカクがいると思われるバフィン湾、火星と同じ環境だろうと言われる北極。それぞれに物語があるのだなぁ、と思うと、わくわくします。どこに、行きたいかというより、行ったことのない、自分の知らない国ならどこへでも、行ってみたいと思うのです。
村上春樹さんの作品に「使いみちのない風景」という本があります。旅をするなかで、たくさんの景色が自分のなかに、積もっていきます。その時の感情も。
それは本を読んで、なにかが残るのと、同じように。
ある時、ふと、旅での風景を思い出すことがあります。そんな時、その「使いみちのない風景」を使うのです。それが「使いみちのある風景」に変わります。
「地図をずっと眺めること、そこにいる自分を想像してみること、旅行というのはそこから始めるものだと思うのです」村上春樹
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