僕のルーツ(祭りから学んだこと)
皆さんには好きな場所はありますか?
僕は神社がそれにあたるかなぁと思っていて、なぜかと言うと妙に落ち着く空間だからです。
今朝も、早起きしたので近くの神社に行ってきました。
別に熱心な神道信者でも、何か別の宗教家でもない僕がそんな思考パターンを持つようになったのかというと育った環境にあるのかなぁと思っています。
神社が個人的に特別な場所になったわけ。
僕の地元は兵庫県ですが、南西部には祭りに熱い地域がありそこで生まれ育ちました。どれくらい熱いかというと、毎年10月の1ヵ月間でエリアにあるどこかの神社で必ず祭りが行われているほどです。
1tを超えるような屋台(神輿の大きいver.神様を載せないもの)を担いで練り歩いたり、ぶつけたり、たまに走ったりもします。(※神社によって違いがあります。)
全国区で知られているものといえば、姫路市白浜町にある松原八幡神社の『灘のけんか祭り』でしょうか。日本三大けんか祭りの1つに数えられているけっこう激しい祭りです。
松原八幡神社のリンクを上記に貼り付けましたが、ちょっと注目してほしいのが、祭りまであと〇〇日というように小さいですが、カウントダウンの記載がありますよね。これは祭りが終わるとすぐ更新され、あと365日からちゃんとカウントされていきます。それだけこの地域の人間は祭りを心待ちにしていることが分かってもらえると思います。
僕はこの地域で生まれた割に、大人しい性格に育ちましたが祭りだけは別です。竹下通りの人混みは、初めて通った時にもう2度と経験したくないと思うほど、疲れたし嫌になりましたが、祭りの人混みは許せます笑
僕が祭りのことをどれほど好きなのか
祭りは小さい頃おじいちゃんに教育され、スキを通り越して、もはや日常になりました。地元のテレビ局では規模の大きな祭りをピックアップしてシリーズを組んでおり10月中旬から11月上旬にかけて、ゴールデン帯で放送します。
それを録画したものを、当時VHSが擦り切れるほど見ていて各地区の祭りの特徴や、地区名、屋台の特徴(誰が作った彫刻とか、どこまで聞こえるような太鼓だとか、飾り金具などの装飾品まで)暗記していました。
それから祖父と自転車の後ろに乗って定期的に神社を訪れたり、屋台が収納されている倉庫がどこにあるか祭りのシーズンでもない時期に巡ったりしてたくらいです。
4歳くらいの小さい子が、あまりに祭りについてこと細かく暗記しているので、当時祖父宅に月に1度来ていた住職に『この子は将来、東大間違いなしや!』と言われたことを今でも覚えています。※結局、東大には行けませんでしたが笑
祭りから得たこと
そんな祭りを通じて学べたことがあります。
それは、人間関係やコミュニケーション能力
高校に進学したとき、クラスには中学の友達は1人いただけで、0から友達作りをする必要がありましたが、同じように祭りが好きな子が2、3人いました。相手はやんちゃな性格の子で、普通なら話しかけられないタイプでしたが、祭りが共通項だったので仲良くなるまで時間はかかりませんでした。
ただ、祭りは地域のコミュニティですから、あえてデメリットを言うと、閉鎖的な空間ではあると思います。だいたい参加者は皆んな知り合いで、他所者は受け付けられない雰囲気もある気がします。
僕は両親の都合で小学生になるタイミングで、その地域から引越した身分でした。でも祭りが忘れられず、屋台を担げるようになる高校生になったとき、他所者でありながらそのコミュニティに飛び込んだのです。
祖父は変わらずそこの住民ですから、縁が全くないわけではなかったのですが、知り合いが0でした。幼稚園の頃の同級生が1人いたものの、時が流れすぎて何を話していいか分からずに、1人で行動していました。
ガヤガヤする祭りのなかで、1人で行動するっていうのはやっぱり寂しいものでした。高校の友達も、別の氏子でそれぞれ役割が与えられており、じっくり話している時間もない。
でも大学生になった頃、1人で休憩していると、見かけない顔ってことで、話しかけてくれた人が現れました。事情を話していると、気に入ってくれたのか、仲間に紹介してくれて、高校の友達以外の知り合いが一気に増えたのです。それはとても嬉しかった。
それからはその方々とは世代が違うので、祭りというコミュニティに限らず、別の日に食事に行ったりして、いろんなことを教わりました。
今後の向き合い方
こうして内気な性格の自分に、人間関係や視野を広げるきっかけを与えてくれた祭りがさらに好きになったわけです。
今も仕事柄、地元には帰れてはいません。祭りの時に有給を取得して帰ったりしています。
高齢化社会や、地域の中でのコミュニケーションが減っている現代においては、祭りも例外でなく時代の流れとともに衰退してしまっている地域もあると聞きます。
地元は当分そんな心配も要らなさそうですが、いづれは困難に直面することも出てくると思います。そんな時に何ができるか分かりませんが、地元を離れていても、地域への思いを忘れることなく、何か貢献できる日がくればと思っている今日この頃です!