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普段の自分と仕事の人格は分けよう。上司に詰められたときは「心の持ちよう」が大事

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第76回は「上司から詰められたときにどうするか」です。

サマリー
上司に詰められたとき、言い訳につながる「NGワード」を用意しておく
仕事上の人格とありのままの自分は切り離して考えると良い
諦めも肝心、変わらないことにとらわれず、前向きに努力しよう


それでは、本編の内容をお届けします。


詰められてるときのNGワード

柳澤:今回の40's Biz Talkのテーマは、「上司から詰められたときにどうするか?」です。

杉本:ありますね。どうしてますか?

柳澤:よくやりがちなのは「いや、違うんです」とか言い訳をしちゃうことだと思います。ただ詰められてる時って、上司の感情もヒートアップしていると思うので、上司がすべて吐き出すまで一回傾聴しますね。

杉本:大事ですね。私はめっちゃ言い訳しがちなので、NGワードを設定すると良い、と教えてもらいました。「でも」「こう思ってました」「実は」とか、いくつか言い訳につながるワードがあるじゃないですか。あれを全部書き出してNGワードにするんです。ちなみに私最近もやりましたよ。

柳澤:え、それってどういうことですか。事前に詰められるってわかっているときに、そういう心づもりでいるってことですか?

杉本:詰められるというか、常日頃そういうふうに思っておくっていうことですね。

柳澤:普段からそんな準備をしてるんですか?

杉本:いや、普段からではないですけど。詰められる時に限らず、言い訳ってすべてにおいて良くないことじゃないですか。40歳以上はたぶん言い訳しちゃいけないんですよね。私は言い訳しちゃう方なんですけど。

言い訳に繋がりやすいNGワードを書き出すっていうのは、詰められるときでも、他のビジネスシーンでお客さんに対応するときでも、言わないようにしておくのが大事っていうことですね。

柳澤:じゃあ、折を見て定期的にそんなNGワードを心に刻んでるってことですか?

杉本:そう、心に刻んでます。私はそれでも言葉に出てくるんですよ。でも出てきたらまた、「いや今のはいかん」、「でも実はこう思ってました」と言いそうになるのを「やめよう、やめよう」って、常に意識しています。

柳澤:杉本さんが話せる範囲でいいんですけど、お互いに1エピソードずつ、上司に詰められた話とその時の感じ、話しませんか?

理不尽でも言い訳はしない

杉本:上司に詰められた時の感じ。そうですね、単純に売り上げが上がらない時、結果が出ない時の話ですね。

柳澤:ああ、営業成績の話ですかね。

杉本:
いまは仕込み中だから出ないとか、いま改善しているタイミングだから出ないとか、「それはすぐには結果出ないでしょ」みたいなことがあるじゃないですか。

上司から「メールを返すのが遅かったんじゃないか」って言われるとか、でもそれは僕からすると、内容的にすぐ返しちゃいけないやつだったりするわけですよ。私は意図的にあえて返してなかったのを、上司は「いや、これはすぐ返すべき」と思っている。たぶん意識がずれていて、すぐ返すべきか返さないかで詰められるんですけど、言ってもしょうがないんですよね。

柳澤:僕が最後詰められたのは、起業する前にいた某ニュースアプリの会社の時なんですけど。

当時、営業企画をやっていて、営業会議でけっこう大きめな方針を出したんですよ。それは僕の上司だった創業者であり当時のCOOに合意を得ていた方針だったんですが、売上が大きいお客さんに関することだったのもあって、そのときの営業部門のディレクターの方の逆鱗に触れてしまったんです。

創業者であるCOOの合意も得てるし、COOもそうしてくれって言うから僕は話したんですが、営業部門のその方も僕の間接的な上司だったので、その時はもうじっと聞くしかなかったですね。「何々さんに聞いたらOKでしたよ」と言ったとしても、その営業の方は怒りのぶつけようがなくなるわけじゃないですか。

結局、2〜3週間後に改善報告をしてこいと言われて、僕からすると理不尽だなとは思ったんですけど、もうその人に何を言ってもしょうがないと思ったので特に言い訳はしなかったんです。もうすいませんっていう形で。まあ、その人が嫌で辞めたんですけどね。

杉本:あはは、なるほどね。

詰められたときに大事な「心の持ちよう」

杉本:詰められた時にどうアクションするか、「耐える」とか「言い訳しない」とかに加えて、あともう一つ大事なのが、「心の持ちようをどうするか」だと思うんですよね。

柳澤:うんうん。

杉本:誰しも詰められるじゃないですか。例えば社長でも株主に詰められるとかあるし、その上の人やステークホルダーに詰められたりする。あらゆる人が詰められるので、その時のメンタリティがすごく大事だと思うんです。

詰められると大抵は凹むじゃないですか。ただ、どこかで思っておかないといけないのは、「叱られているのは、私じゃなくて、私の脳なんです」みたいなこと。言ってることわかります?

柳澤:みんなジャガイモみたいに思えって感じのやつ?

杉本:私の人格に怒っているんじゃないんだと。芸人さんだったと思うんですけど、全然怒られても堪えない人がいるんですよ。その人はそういうふうに考えてるらしくて。

「俺に言ったってしょうがないじゃないか! それを言ってるのは俺の脳なんだから!」みたいに逆ギレするらしいんです。「お前がバカだって言うけれども、バカなのは俺の脳で、俺じゃない」とか言うんだって。

この考え方めちゃめちゃ大事だなと思っていて、働いている人格と自分の人格を分けた方がいいと思うんです。詰められてる内容をそのまま「俺を否定されてる」って捉えると、本当に凹んだまま回復できなくなっちゃう。

でも、「あ、攻められてるのは、会社人格の俺なんだな」と思った瞬間に、いわば切り離されるんですよ。メタ認知っていうんですかね。パッと離れて凹んでる自分を客観視できるだけで、守られる。それをやりつつ終わった後は、なるべく早く寝ることですね。私は寝ると忘れるんですよ。

柳澤:そうね。僕もそうだ。

杉本:なるべく距離を置いて、すぐ回復に努めることだと思います。本当に若い人にも教えたいんですけど、マジで人格を分けろって思います。

さらに言うとですよ。さっき柳澤さんが言ったその嫌な上司、「マジで関係ない、俺の人生に」って思ってしまった方がいいと思うんですよね。実際、関係なくないですか。

柳澤:まあそうね。僕はその時にどうやって折り合いつけたかな。自分の能力に自分自身が疑いを持つ時ってすごい落ち込むじゃないですか。

杉本:あーわかるわかる。

柳澤:俺ってこんなにできてなかったんだ、と。COOはOKと言ったものの、もっと配慮をすべきだったのかなとか、そこを読めない自分の能力のなさにがっかりして。ただね、まあ30代後半になって今さらそれを直せるわけもないんですよ。

杉本:あー大事大事、今の考え方めっちゃ大事ですよ。

柳澤:だからその時は結局、僕もさっさと寝ましたね。人って日にちが経つと忘れるじゃないですか。なので僕はもうお酒を飲んで、スパッと寝るんですよ。

で、最終的には自分の中で「間違ってない部分もある」と思うけど、その人にいくら言ってもダメだろうという判断なんです。だから「根本的に相性が合わない人なんだな」っていう着地にしました。僕の中の整理で。

落ち込むよりは、上手に諦めて前向きに

杉本:確かにね。でもどうなんでしょうね、私自身も同じような着地になること多いですけど、諦めになっちゃうんですかね?

前の上司に言われたんですけど、人って25歳以上になると変われないんですって。「私も変わらないし、あなたも変わらないから、しょうがないじゃん。」っていう考え方に影響を受けたんです。人ってピッタリ折り合うことはないし、大体すれ違うし、平行線のまま。人はそれぞれの宇宙だと思うようにしているんですよ、本来遠い存在で接点がない。

そこに対して、「合うはずだったかもしれない、合わせることができたかもしれないのにできなかった俺って、なんて情けない。」と思ってしまうから落ち込んでしまう。でも「そもそも人と人は合わないんだ」っていう前提だと、期待がないから落ち込まないんですよね。

柳澤:あーそうね。

杉本:「本来そんなもんだよ」っていうベースに立っていると、諦めのようでいて、でも実はその方が前向きに努力できるんじゃないかなと思うんですよね。

落ち込んでパフォーマンスが出ないぐらいなら、落ち込まないようにむしろ諦めた上で、その上でとにかく前に進む。諦めの上に進むポジティブさみたいなものが、実はいま我々ビジネスパーソンに求められているんじゃないかと。

柳澤:そうですよね。落ち込んでいても状況変わらないから、その落ち込んだ状態を受け入れて、粛々と目の前のことをやるっていうのは大事ですよね。

杉本:
そうだと思うんですよね。これが生き抜いていく上で必要なんじゃないかな。40代で、生き抜いているのか、半分ゾンビなのかわからないですけど。実は矢が刺さっているのに、気がついてないだけかもしれないですが。

柳澤:でも20代の時に比べると、同じことで仮に怒られても、鈍感力が強くなってるかもしれないですね。

杉本:そうなんですよ。ちょっと矢が刺さっても大丈夫。20代の頃は刺さったらもう「うわー死ぬー」「やばい、この矢傷から毒がまわってるー!」とか思ってたんですけど。いまや何本か刺さっていても、そのまま動ける。

柳澤:歩いてたら外れるんじゃないか、みたいに思っていますね。

杉本:「まあ今動けてるしな、もう1本ぐらい矢が刺さったところで」みたいな感じですね。これはいいことなのかな?リビングデッドじゃないかって感じだね。


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