ネロの81日間 ①
できることなら、ずっとずっとママのそばにいてあげたいって思う。
少しも離れることなくずーっとずっとね。
だけどそれがママのためにもならないし、ぼくのためにもならないことを
ママも気づいているよね、きっと。
ぼくが行かなければならないことも、わかってるいるよね?
今のぼくの状態はママにとっても辛いものだと思う。
ぼくとママは今、同じ状態を共有しているんだ。
これぐらいはっきりと(見た目や病状)しないと
その時が近づいていることを、はっきりと認めることができないから
今、ぼくはこういう状態なんだ。
たぶん、ママが思うほどぼくは辛くない。
今はママがぼくを一番にしてくれて、ずっとそばにいてくれるからね。
そのことがとてもぼくを癒やしてくれてるよ、ママ、ありがとう。
ママにとっては簡単なことではないのは知ってるけど
できる限りぼくと一緒に過ごしてくれたら嬉しいよ。
おばあちゃんや〇〇ちゃん(同居している姪っ子)は、ぼくにとっても大事な人だよ。
ママがとても大事に想っている人たちだからね。
だけどぼくにとって大事なのはやっぱりママなんだ。
特に今はママが一番大事なんだよ。
マルコ(弟分の猫)のことは心配しなくて大丈夫だよ。
ぼくのことをわかってくれてる。
今、ぼくがしたいことができるように協力してくれてるよ。
ほんの少しでいいなら食べることができるから
ママの手からごはんをちょうだい。
ママ、ずっとずっとぼくを愛してくれてありがとう。
ぼくにとってママは恋人みたいな存在なんだ。
ママのことがとても愛おしすぎて、なかなか離れられそうになかったけど
ぼくはやっぱり、どうしても行かなければならない。
そのことを許して欲しいし、わかってもらいたい。
ママを独りぼっちにするわけじゃない。
ぼくはずっとママのことを愛しているし、ママが幸せであることを願っているよ。
ぼくたちはどうしたって離れることのできない関係なんだから。
ママ、今のぼくの身体がどれくらい長持ちしてくれるのか、ぼくにもわからないけど
ぼくにたくさん触れて。ママの声もたくさん聴かせて。
ぼくの病気のことより、ぼくのことを見て、感じて。
ママ、ぼくの大好きなママ、いられるだけ一緒にいよう。
これは、アニマルコミュニケーターさんを通じてネロが私にくれたメッセージです。
今年の4月22日、ネロは大量の鼻血を出しました。
私は仕事に出てて、母親も鼻血を出してることに気付かず、気がついた時には布団は血の海、壁や階段、部屋中が血だらけでした。
帰宅した時鼻血は止まっていたため、壁や床や布団を掃除して後日病院へ行きました。
もともと鼻炎持ちだった為、くしゃみのし過ぎで血管が切れたのだろうと言うことでとりあえず抗生物質を注射してもらい帰ってきました。
そして何事もなく1週間経った時にまた大量に鼻血を出しました。
滝のように流れ出る血。
その日はかかりつけの病院も休みで、予約外でも診てもらえる病院を探して電話。
急遽診てもらえる事になりました。
ティッシュで流れる血を抑え、車で病院へ向かいました。
私も家族もまだこの時はネロが命に関わる病気だと言うことをこれっぽっちも思っていませんでした。
診察の結果は目の奥に腫瘍ができている可能性がある。
もしくは副鼻腔炎。
しかし、出血の量からして腫瘍であろうと…
癌かどうかを調べるためには目にファイバースコープを当て大きさを見る。
鼻から管を通して組織を採って調べる。
目の裏に針を刺して組織を調べる。
いずれにしても相当なリスクとストレスのかかる検査になります。
年齢的なこともあり、麻酔のリスクもあるとの事で検査はせずに、抗生剤とステロイド、その場その場で対処して行きましょうと言うことになりました。
この時はまだ私は一理の望みを捨てておらず、きっと副鼻腔炎だから抗生剤で治ると思っていました。
鼻血も止まり、目の瞬膜も落ち着いて可愛らしい顔に戻っていたからです。
絶対癌ではない…
そう思っていたのですが、あれよあれよという間にネロの目からは膿が出始め、鼻からも血の混じった鼻水が出て私のお気楽な思いはどんどんと辛い現実へと変わっていきました。
コミュニケーターさんとのセッションでネロが言っていた、
『これぐらいはっきりと(見た目や病状)しないとその時が近づいていることを、はっきりと認めることができないから
今、ぼくはこういう状態なんだ』
と言うのは、頭ではいつかくるとわかっていても、はっきりとそうだとわかるものでなければ
決心がつかないというのか、私にとってもネロにとってもそうであるため、激しい病状となったとの事でした。
実際、どんどん変わっていくネロの顔を見て、私は覚悟を決めて現実と向かい合うことが出来たのです。
病状は進み続け6月の13日には右目はもう閉じたままになっていました。
その頃からご飯は食べられなくなり、急遽18日に脱水緩和の輸液と抗生剤とステロイドの点滴をしてもらいました。
もしかしたら右目の眼球は潰れているのかもしれないと言われ、担当医さんが固まった膿を蒸しタオルで綺麗に取ってくれました。
幸い目は潰れておらず、何日かぶりに可愛らしいお目目が出てきました。
体重は3キロあるかないか、4キロ以上あった大きな体は小さく細くなっていました。
病院に行ったのはその日が最後で、このあとネロは残された日々を計画的にお家で過ごすことになるのです。
#猫 #アニマルコミュニケーション #黒猫 #闘病
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