マネジメントで悩む私が、社外にも上司ができて良かった3つのこと
私は200名くらいのベンチャー企業でリーダーという役職にいる。
マネジメント経験者なら一度は通るのであろう悩みに、結構な頻度でぶつかってきている。
そんな私がここ1年で急激に気持ちが楽になり、自分らしいマネジメントスタイルを模索できるようになったのは、間違いなく社外上司のおかげだ。
社外上司ができたきっかけ
きっかけは、元々お仕事でご一緒していて知り合いだったのだが、その方の会社が募集していた組織開発のインターンプログラムをfacebookで知って私が応募したことだった。
プログラム自体は3ヶ月だったのだが、面白くてそのまま残り、組織開発やマネジメントに興味がある人向けコミュニティの立ち上げを今は一緒にやっている。
プログラムが始まる時に、その方から
「このプログラムが終わる頃僕からも何か提供できたらと思っているので考えておいてね」
と言われていて、私はそこでフィードバックが欲しいことを伝えた。
こうして私は、一緒にプロジェクトをやる上司から定期的にフィードバックをもらうという機会を社外でも得ることに成功した。
社外上司との定期的な1on1
社外上司には、私がして欲しいタイミングで1on1を依頼しており、頻度としては2〜3ヶ月に一度で、ちょうど自分の会社の3ヶ月面談と時期を被せるようにしている。
というのも、私自身が将来的になりたい姿、そのために今強化したり克服したい弱みというのは、社内だろうと社外だろうとあまり変わらない。
この3ヶ月で自分が本業でやったことと成長度合いを、普段の仕事っぷりは知らない社外上司にも説明することで、自分のやったことや成果を客観視して伝える訓練をしている。
一方で、会社の看板がない状態で、1個人としての私がプロジェクトにどう関わっているのかは、社外上司の方が良く知っている。
なので1on1では、私の話をひたすら客観的に聞いてもらう時間と、一緒にやっている組織開発のプロジェクトの私の様子の両面から話をしてもらっている。
「社内上司との違いはあるのか?」と考えてみた。
自分の会社でも上司とは週1で1on1があり、それ以外にも3ヶ月・半年に一度、期初に立てた目標に対するフィードバックの機会がある。
私の社内上司はすごく真面目で、一生懸命私たちメンバーに向き合い、自分の言葉でフィードバックをくれる。
そうゆう意味では、どっちが良いとか悪いとかはない。
ただ、社外と社内両方に上司がいるというのは、良いことが多い。
メリット1.自分を知る機会が増える
フィードバックは、相手から見えている自分の一部である。
相手には相手の歩んできた人生があり、それが少なからず影響する。
何より、上司も完璧ではないから、いつも的確な言葉でフィードバックができるとも限らない。
同じ出来事に対しても人によっては厳しい言葉を、人によっては優しい言葉をくれる。
どれも相手が私のことを思ってくれた言葉なので嬉しいが、私は自分を多面的に捉えるためにも、色々な角度から意見をもらいたい。
最終的にどう行動するかは自分の責任で決めることなので、意見は多くても困らない。
私自身は失敗してしまったと思った出来事に対しても、フィードバックが多いということは選択肢が増えていることなので、かなりお得だ。
そして社外上司が定期的な1on1で私にくれる問いを、今度は私が社内の悩んでいる人に投げかけることもできる。
そうすれば今度は、自分がメンバーに、新しい視点の気付きを与えられる。
メリット2.社内には言いにくい相談ができる
特に同じチーム内での悩みは言い方を気をつけなければ、自分はそのつもりがなくても陰口や告げ口に見えることがある。
私の意見とはいえ、それで相手のイメージが少しはついてしまうわけで、なんとなく責任を感じて言いにくい。
上司が気を利かせて相手に注意してくれたとしても、私の本当の感情がちゃんと伝わるとは限らない。
私は陰口がすごく嫌い(私の一番の地雷)なので、もちろん自分もそうゆうことがしたくない。
しかしそうなると、事実を述べる事はできるが、それに対して私がどう感じて実は悩んでいるのかは、かなり言いづらくなってしまう。
社内の他の部署の人に相談するのも、なんとなく私はしたくない。
これは上司のことを信頼してるしてないの問題ではなく、私の問題である。
悩みも時間が経って解決することが大半なのだが、まれに普段のパフォーマンスに影響するくらいしんどくなる時も出てくる。
この時社外上司なら、社内の人間関係に全く影響がないので、本当になんでも言えてしまう。
話すだけでスッキリできることもあるし、社外の事例も交えて私に新しい視点をくれるので、すごく腹落ちできる。
メリット3.社外の私とトータルで見たフィードバックがもらえる
社内にいると、
なんとなく会社の文化だったり大人の事情から、丸く治る方に話を持っていく
察してくれるだろう、という甘えから言葉が足りなくて認識齟齬が生まれる
なんてことは前職含めしょっちゅう目撃してきた。
この社内独特なフィードバックは、時に社外では通用しないのではないかという恐怖にもなる。
この会社では今回のコミュニケーションが正解だったけど、市場でみたらどうなんだ?
と結構私は不安になる。これからの時代は1社に勤め上げる事は少ないから、この会社で通用するだけではダメなのだ。
この点社外上司は、私が今持っている武器でプロジェクトに関わっているので、良くも悪くも私の行いやパフォーマンスに率直なフィードバックをくれる。
一方で、社内での私のミッションやこの3ヶ月の行動や感情も伝えているので、全部ひっくるめてアドバイスをくれる。
それに、給料やポジションを左右する評価にも関わっていないので、会社の中での私は取っ払って、純粋に将来なりたい私とのギャップを教えてくれる。
社外上司をお願いする時に意識したいこと
社外上司はコーチングのコーチに近い感覚が私にはある。
社外上司は同じ目的のプロジェクトを遂行している私、すなわち仕事モードな私も知っている。
仕事中の私の顔も知った上で導いてくれるので、かなり言葉に納得感がある。
だからこそ、お願いする相手の見極めと、どこまで相手の言葉を取り入れるのかを、自己責任で決めることも重要だと思う。
コーチの中には「私は悪くない、可哀想な目にあった」という被害者意識を育ててしまう人や、メンタリングやティーチングになっているケースも多い気がしている。
それはそれで意見としては良いのだけど、成長したいなら、自分に焦点を当ててなりたい自分とのギャップを見つめたいものだ。
他人のせいにするのは簡単なことで、でも他人を変えるのは難しい。
この事は、お願いする側として意識しておきたい。
私が社外上司のここがすごいといつも思うのが、私がどんな悩みをぶつけても、
まずはありのまま受け止めてくれる
自分がどうありたいか問いかけながら私の言葉で話させる
そのための選択肢として事例やオススメの思考法を教えてくれる
という点だ。
ここで、私が悩んでいる対象に関して評価や判断をされたら、私自身がどうやったら変われるのか分からずじまいだ。
まとめ
副業も当たり前になると、社外のプロジェクトに関わる人も増えてくると思う。
プロジェクトを通して、フィードバックをくれる人を見つけると1つのプロジェクトで2度も3度も美味しいので、オススメしたい。
その際社外上司をお願いするなら、
そのプロジェクトの中でPMポジションの人
成人発達段階が4以上、できれば5で導けるタイプの人
メンタリングやティーチングではなくコーチングができる人
すぐに評価/判断せず、事象の捉え方を教えてくれる人
こんな人にお願いすると、グッと成長できると思う。
上司も人だから、得意不得意がある。
上司に完璧を求めるのではなく、自分が変わるための努力をしていくことが大切だ。
これは絶対に忘れてはならない。自戒の意味も込めて。
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