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『継続は力なり』は本当だよ!

経理になった当初は自社の決算書だけでなく、同業他社の決算書を読んでみて自分なりに『財務指標』を計算して見比べたりしていた。

『財務指標』は、収益性や安全性、成長性、生産性を表す指標で、例えば、売上高営業利益率や流動比率、自己資本比率、売上債権回転率、売上高伸び率、などなどという感じで山ほどある(笑)

たくさんの数字や比率を並べても最初のうちは混乱するなぁなんて思っていたので、ある程度指標を絞って並べていた。

【収益性の指標】
・売上高総利益率(売上総利益÷売上高)
・売上高営業利益率(営業利益÷売上高)
・売上高経常利益率(経常利益÷売上高)
・売上高当期利益率(当期利益÷売上高)

【安全性の指標】
・流動比率(流動資産÷流動負債)
・固定比率(固定資産÷自己資本)
・長期固定適合率(固定資産÷(固定負債+自己資本))
・自己資本比率(自己資本÷総資産)

【成長性の指標】
・売上高伸び率((当期売上高-前期売上高)÷前期売上高)

【生産性の指標】
・労働生産性(付加価値÷従業員数)

だいたいこれくらいの指標を自分で計算(といってもエクセルがやってくれるけど)して四半期毎に比較していた。

実務経験がなく引きの知識だけで経理になっていたので、少しでも早く成長したいとか、色々なことを吸収したいって思いでやり始めたと思うんだけど、正直、最初の頃は、とりあえず指標がつくれればそれで満足していて指標が何を表しているかなんてよくわかっていなかった(笑)

最初はやっぱりPL(損益計算書)に目が行っちゃうんだよね(笑)いくら売れているのか、儲かっているのかがどうしても気になる(笑)上場している会社であれば、直近3年分くらいの決算短信とか有価証券報告書をネットから拾ってくればいくらでも楽しい指標作成ができる。

自社が上場していないって時は、仲の良い経理担当者から資料をもらえばできる。まあ経理担当者はいくらでも見られるだろうけど。

あの当時は、何もわかってなかったけど、今考えるとやってって良かったって思ってる。自社だけでなく同業他社もやったのがより良かったかなって感じ。自社の指標を見るだけでも自社のビジネスモデルや季節的な特徴なんかを理解できるようになるし、もし同業他社も同時に比較出来れば、自社の強みや弱みってのがだんだんわかってくる。

例えば、自社は売上総利益率が80%で営業利益率が5%、同業他社は売上総利益率が70%で営業利益率が5%だとする。営業利益率がおなじ5%なので売上高が一緒なら営業利益額もおなじってことになる。でも、売上総利益率で見ると10%自社のが高い。

これってどういうことか?
自社の方が商品やサービスをより低いコストで作れる、もしくは、売値を高くできる競争力がある。一方で、10%分多くの販売管理費を使っているって感じ。おそらく人件費が他社より高いのかも。

人件費が高いってことは働いている社員の方々にとっては良い会社って思えて嬉しいことだよね。経営者的な視点で見るともしかしたらもっと売れるだろうとか、人が多すぎるとか思うかもしれない。もし仮にだけど、販売管理費を5%でも下げることができれば営業利益率は10%にできるし、人員削減せずに他社の人件費率と同程度の売上高が取れればもっと営業利益率を高められることになる。

PLをベースとした、たった2つの指標を比べるだけでもこれだけのことが見えてくる。こういう『指標をみる』っていうのは、即効性はないかもしれないけど毎月とか毎四半期とか毎年なんて感じで積み上げていくと本当に色々なことが見えてくるので、経理初心者の方々には本当におススメです!

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