言葉を考える⑬「低気圧」のイメージについて。
雨が降りそうになる前に、ヒザが痛む。腰がうずく。
そんな言葉は、ずっと昔から聞いていたのだけど、そのうち、その言い方が、微妙に変わってきたように思う。例えば、こんな言葉↓になった気がする。
低気圧が近づくと、その前に、体の調子が悪くなってくるので、分かる。
「気象病」
電車に乗っていた時に、ドアの上の小さな画面でニュースや広告など映像が流れ続けている。その中で、「気象病」という言葉がすでに一般的になっているのを恥ずかしながら初めて知った。
一般的なクリニックのサイトにもすでに載っているようだ。
電車の中で見た映像でも、気圧の変化によって、体調を崩す、といったことが伝えられているけれど、その時のイメージ映像も、どんよりとした灰色をした空が映っていた。
低気圧と高気圧
低気圧で雨が降るのは、私が理解している範囲では、上昇気流が起こっているから、雲ができやすく、だから、それが雨につながる、ということになる。だから、「低」気圧であって、そんなにはっきりとは分からないのかもしれないけれど、体に感じる気圧は、高気圧に比べて、軽くなるはずだと思う。
高気圧は、基本的には、上空から地面に向かっての空気の流れができているから、そのために雲ができにくく、晴れになりやすい。だから、人間が、体に感じる圧力は、低気圧の時よりも重くなっているから、プレッシャーとしては強くなっているはずだった。
勝手なイメージとしては、プッシャーが強くなった方が、体調によくないような気がするのだけど、圧力が急に軽くなる、という変化がよくない、ということなのだろうか。
言葉とイメージ
私自身は、「気象病」でないから、実感として気圧の変化は分からないけれど、低気圧と高気圧の数値的な違いでいうと、低気圧はどんよりとした「重い」印象だけど、かかっているプレッシャーは「低い」。
だから、昔聞いたように、天候が悪くなったり、湿度が上がったりといった、そういう「心地よくない方向」への変化が、気持ち的にもネガティブな影響を及ぼすことによって、体調を崩すことにつながっているのだろうか。
だから、低気圧が、実は、気圧は低くなって、体に感じるプレッシャーは少なくなる、というようなことを改めて理解すると、気象病によっての不調の程度を、少しでも減らすことが出来ないだろうか、と思った。
低気圧、という言葉と、灰色の空というような「重さ」のイメージが結びつきすぎていて、そのことによって、より心身の不調に、つながっていないだろうか。
もしかしたら、こうしたことは、気圧の変化に鈍感な人間の勘違いかもしれず、そんな知識を知ったとしても、体調が不調になることに影響がないかもしれないが、そんなことを思った。
(他にも、いろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでいただければ、うれしいです)。