テレビについて⑲甲本ヒロトの言葉
ずっといる。
それが当たり前になっていることに、受け手側が甘えてはいけないのではないか、といったことを、甲本ヒロトに関して、思う時がある。
タイムマシーン
テレビではなくてラジオでの発言で、それもいつなのか、どの局なのかも忘れているが、甲本ヒロトの言葉だけは覚えている。
それは、タイムマシーンについて、「どの時代に行ってみたいですか?」という、よくある質問についての答えだった。
どこにも行きたくない。
どの時代にも、その時代に生きている人がリアルだと思う。
今の時代は自分にとってリアルだから、他の時代には行きたくない。
それは質問自体をひっくり返すような答えだったけれど、声が流れてくるラジオのスピーカーを見上げてしまうような気持ちになった。
『まつもtoなかい~マッチングな夜~』
甲本ヒロトを、テレビで見る機会はほぼなくなっていた。
だから、久しぶりに見られるかと思うと、それはただ、テレビの前に座る、という消極的な行為でしかしないから、ちょっと後ろめたいのだけど、それでも、ちょっと楽しみだった。
コロナ禍での番組。松本人志と中居正広が「司会」をするから、出演を承諾したのかもしれない、とも思われた。(2020.11.21放送)。
甲本ヒロトは、以前よりも老けたように思えたのだけど、50代後半という年齢を考えたら当たり前のことで、それよりも、その言葉の数々は、相変わらずウソがないように思えた。
それまで敬意を持ってきたような人たちが、ベテランや大御所になって、嫌な言葉だけど、「晩節を汚す」ような言動を見ることが多くなった。それこそが老化だろうし、ずっと敬意を持てる人の方がまれだし、そんなに人に対して期待するのならば、自分がベストを尽くしていけばいい、などと思うようになっていた。
夢はひとつ
だけど、甲本ヒロトの言葉の数々は、そんな普段の気持ちを忘れるくらい、変わらない印象で、それがうれしかった。もちろんテレビでの表の言葉かもしれない。それでも、それはうれしいことだった。
中でも、夢についての話を覚えている。
それは、松本人志の質問に対しての答えだったかもしれない。
「オレにとっての夢は、バンドを組むこと。それが、かなっているし、かない続けているようなもの。だから、ずっと楽しい。
夢は、ひとつなんだよね。
誰かがさ、音楽やって、稼ぎたい。それが夢、みたいなことを言ってたけど、ふたつじゃん。それは、欲張りだよ」。
テレビを見た時の記憶で書いているので、詳細は違うかもしれず、その際は申し訳ないのだけど、そうした甲本ヒロトの言葉に、やっぱり、感心し、その変わらなさに安心もし、自分も頑張らないと、と少し思えた。
(他にも、いろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでいただけたら、うれしいです)。
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