一周回った夢。
時々、昔の夢を見る。
仕事関連のときは、人と会う約束をしていると、そこに向かう交通機関が遅れたり、乗る路線を間違えたり、急に別の場所に行ってしまったりして、いつも、スムーズに実現できずに、焦りとともに目が覚める。
少しの間、どうしてうまくいかなかったのだろう、などと考えても意味のないことを思ったりするのは、まだ寝ぼけているだけなのかもしれない。
就職した頃の夢
最近、大学を卒業し、スポーツ新聞社に入社し、2年目になって、最初はゴルフ担当で海外出張まで行ったのだけど、芸能担当にうつり、それがきっかけではないのだけど、会社を辞めようと思っていた頃の夢を見た。
なんだか、機嫌が良く、会社には一応、最初出社して、そのあとは、取材に行ってきます、という一言で社外へ出ていく。
そこから、あちこちへ行く。
といっても、取材というよりは、知り合いに会ったり、明らかに娯楽をしていたり、かなり楽しい時間だったのだけど、だんだん、そういえば、会社に一度も連絡をとっていないことに気がつく。
まだ、携帯電話も普及していない頃だった。
どこかで、電話を入れないといけない、と思いながらも、なんだか楽しくて、ただ時間が経って、そのうちに夜になって、これだけ何も連絡をしないときはないから、(確か何もなければ、何時間かに一回は連絡しろと言われていた気がする)それでも、ポケベルを持たされていた記憶もあって、カバンの奥に入れて鳴ったのに気がつかず、連絡をしないで怒られたこともあった。
何しろ、連絡しなくちゃ、と思いながらも、なんだか楽しく1日を過ごしていた。
なぜか、一度、近くまで来たという理由で、その時に一緒にいた人に待ってもらって、社内にこわごわ入って行ったら、中には誰もいなくて、じゃあしょうがないかと思って、また会社を出て、そこからまた行きたいところへ、行った。
ずっと、怒られると思って、だけど、なんだか行きたいところへ行きたくて、まだ回った。
電話しなくちゃ、と思いながら、目が覚めた。
一周回った気持ち
だから、起きても電話----という気持ちがあったけれど、夢だから、そんな必要はないし、迷惑じゃないと、自分に言い聞かせないと、ちょっと気持ちが迷うくらい、やけにはっきりとした夢だった。
2023年は阪神タイガースが、38年ぶりに日本一になった。
1985年の優勝のころも覚えている。
自分が、芸能記者を一か月だけ勤めて、そして、会社をやめてからも、かなりの年月が経って、そして、就職した頃の夢を見て、もちろん、連絡もしないで好き勝手にあちこち遊び回るようなことは一度もしなかったし、できなかったけれど、こんなふうにしたかったのかもしれない、と思った。
ただ、その時期の夢を見たことがなく、だから、もう若い時は戻ってこないのに、なんだか一周回った気持ちになり、これから先に発展はない。ぐるぐる同じところを回るような先しかないのだろうか。いいことはないのだろうか。
そんな暗い気持ちになって、そのことを妻に話をしたら、ちょっと引かれた。
「闇のひきが強すぎる。
そんなふうに考えるんだ」。
なんだか変な感心の仕方をされて、妻は、全くそういうふうに思わなかったらしく、ただ、変な夢を見たね、というような感想だったので、かえって、気持ちが楽になった。
いつも比較的、安定して、穏やかに明るい妻では、考えもつかないことだったらしい。と同時に、私はいつも、そんなようなことばかりを考えているので、あまりにも自然な(闇の)思考だったらしいことに、自分で、ちょっと不安にはなった。
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