「温かい空気と、明るい色」。2022.4.23.
薄曇り。
少しもわっとした、こもるような暖かさがある。
人通り
午前9時前に家を出る。
駅までの道路の人通りが、少し増えた気がする。
ジョッギングする人。
仕事へ行くような格好の人。
学生。
いろいろな人が、様々なスピードで歩いている。
デリバリーの人が、牛丼屋の前に止まっている。
急病人
駅のホームには、幼い兄妹と母親らしき女性が一緒にいて、母親はスーツケースを引いている。
他にも、20人くらい人がいる。
電車が来る予定の時刻になって、電車が来る気配がない。
ホームにアナウンスが流れる。
2つ向こうの駅で、急病人の救護をおこなっているため、現在、電車が止まっていることを告げる。それで、遅れるということだった。そんなことがあるんだという気持ちと、勝手だけど、やっぱり少し焦る。
出かける前には、電車が遅れる情報を検索したけど、当然だけど、こんな直前のことは分からない。
ホームには人が増えてくる。当然だけど、いつもよりも多い。
その間も、遅れるアナウンスは繰り返される。
結局、6分遅れで、到着する。
都会のリス
ホームには人が多くなって、いつもの1・5倍ほどの人数になっていて、電車の中も、結構人が多い。
一緒に乗り込んだ女性が、背中に、大きい楽器が入っているらしきピンクのケースを背負っている。自分が知っている範囲だとコントラバス、みたいな感じ。
こういう姿を「都会のリス」と名づけて、写真作品を展示していたアーティストがいたのを思い出す。
電車は進み、終点一個前の駅は、いつもよりも人が乗ってきて「密」の状態になる。
終点で降りる時に、また電車が遅れたことへの謝罪のアナウンスが流れる。
明るい色
いつもよりも一本遅い電車に乗り換えるために、少し走って、一人だけアルコール除菌のポンプを使って、階段を駆け降りて、駆け込むように乗り、そのまま、電車は目的の駅まで進む。
窓が開いていないのが気になる。
駅につき、ホームを歩いていたら、目の前にコートを着た中年男性が歩いている。
それが珍しく見えるほど、今日は、薄着の人が多かったことに気づく。
駅を出て、道路を歩いていると、山桜や、ハナミズキや、さつき。
いろいろな花が咲いて、様々な明るい色が目に入る。
その周りに、コンクリートが多いせいか、色がきれいに思え、花がない世界は、かなり沈んだものになると思ったら、ついこの前まで、冬の時は、ほぼ、そんな感じだったことを、もう思い出しにくくなっている。
ワクチン
さらに歩くと、向こうから、とても苦しそうな顔で走ってくる男性がいて、当然、マスクはしていないけれど、これだけ辛そうに走っている人は、久々に見た気がする。
公共の建物では、今日も三回目のワクチン接種の案内の男性が立っている。今日は、半袖のポロシャツだった。前を通りかかると会釈をしてくれたので、こちらもワクチン接種はしないけれど、頭を下げた。
前髪
午後4時過ぎ。
用事が終わって、外へ出たら、まだ温かい空気だった。
陽射しもあたたかい。
駅に着いたら、電車が来る。
車両に乗って、電車が進み、ドアの上の画面には、情報が流れていく。
ニット帽に映える前髪アレンジ。
そんなタイトルで、髪にワックスを塗って、整えていく順番が写っていく。
簡単なプロテクニックで、こなれ感を演出しよう。
その画面では、さらに、ラーメンのことや、電子マネーのことなど、明るい話題が流れ続ける。
次の駅に着いたら、ベビーカーとスーツケースの人が一気にドアから乗ってきた。
スポーツ新聞
電車を乗り換える。
空いているから、座ったら、すぐ隣に座ったほぼスキンヘッドの中年男性が、新聞を開いて読み始める。
夕刊紙でもあるスポーツ新聞のギャンブル欄を熱心に読んでいた。そうしたら、その男性の隣に座っている若い男性が、その新聞を急に手に取って、あ、知り合いなんだ、と思ったら、値段の話をし始めた。
今、160円なんだ。俺の学生時代は、120円だったけど。
次の駅でその二人が立ち上がって、一緒に降りていった。
もしかしたら、親子かも、という気配があった。
ピンク
少し遠いところのドアのそばには、若い夫婦と小さい女の子が立っている。
ピンクの上着と、ピンクのシューズと、ピンクのウサギのリュックを背中に背負い、元気に動いて、声も聞こえてくる。
楽しそうだった。
明るい色は、春の感じがする。
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