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『「日常」に戻りたい意志が、充満している気がした土曜日』。2020.10.24.

 毎週土曜日。ほぼ同じ時刻に出かける。

久しぶりの好天気

 先週(リンクあり)も雨だったし、久しぶりに晴れていて、温度も高めで気持ちがいい。

 家のそばのコンビニの前の駐車場には、小さい子供を乗せたベビーカーと一緒の若い母親らしき人がいて、なんとなくゆっくりとしている。
 
 歩いていると、少し前を白と黒の猫が、道を横切ろうとして、途中からスピードをあげて、視界から消えていく。

 駅前の1000円カットの店の前には誰もいない。ここ何ヶ月かでも初めてだった。近くの中華料理屋は、すでに店の前のテーブルを出して、販売を開始しようとしている。

 午前9時少し前、駅に着き、改札に入ったら、ジャケットに半ズボンの「正装」の小さい男の子の前に、母親らしき女性がしゃがんで、男の子の姿を整えている。他にほぼ人はいない。その動きを見ていたら、ホームに人が増えてきて、あっという間に20人くらいになっていた。

 マスクをしていない人は若い男性一人だけだった。

 初老の男性があごマスクのまま、来た電車に乗り込み、電車が発車し、しばらくたってから、マスクをつけた。

 窓は、ここ何ヶ月かでは、一番大きく開いている。

 吹き込んでくる風は、そんなに冷たくなくて、10月って、確かこんな天候だったことを、少し思い出すような気温だった。

いろいろな服装

 車内の人たちは、いろいろな服装だった。

 半袖の人。
 長袖の人。
 長袖の上に、さらに上着を着ている人。
 その上着の上に、コートまで着てる人。

 そんな違う格好をした人たちが、ほぼ同じような場所にいる。

 マスクの色は徐々に増えてきたような印象が強くなる。
 近くを見るだけでも、白、青、ピンク、ベージュ、黒、グレー。
 
 色はもっと増えそうで、ネクタイみたいになるのだろうかと思う。

いろいろなマスク

 電車を降りる。
 目の前にスーツを着て、裸足に見える足元の若い男性。
 片手で、ポカリスエットのペットボトルだけを持って、歩いていく。
 かっこいいのか、かっこ悪いかどうかは分からない。

 改札を出て、次の改札に入って、ホームに降りる。

 電車が来て、電車に乗る。

 座席に男性が7人並んでいる。マスクの色がいろいろだった。

 白、薄い青、黒、黒、薄い青、黒、白。

 明らかに「黒のマスク」の3人が若かった。

 やっぱり、マスクの種類が増えてきていると思う。
 色も、どこまで増えるのか。
 モテマスクとか、コーディネイトとか、このスーツに合うマスクとか。

 もうハイブランドのマスクもあるのかもしれない。
 個人的に欲しいと思ったマスクは、村上隆弓指寛治のマスク(リンクあり)だった。

 男性が並んでいる座席と違う場所には、葬儀に出ると思われる女性が座っている。黒い服に真珠をつけ、マスクは白い。たぶん、葬儀に色がついたマスクはマナー違反などと、「マナー講師」といわれる人が、すでに言っているような気がする。

「日常」に戻りたい意志

 私は、喉がちょっと調子が悪くなり、少し咳払いをしたら、前に立っていた若く背の高い男性が、こちらを見てから、さらに遠くへ行く。警戒している感じだけど、これだけ気をつけている人に、久しぶりに会ったように思う。この何ヶ月か、電車内で、マスク以外に、コロナ感染に関して気にする人を見た記憶がなかった。

 少し遠くに座っている、手作りらしき緑のチェックのマスクをした中年女性が、スマホの画面を連打している。電車は進んで、駅に近づくけれど、その連打は止まらない。

 ドアの上の小さい画面では、旅行を誘う映像が続いている。
 そのあとは、Tokyo2020に乗り遅れないための。という文字と共に、ゴルフ競技の説明をしている。もうこの2020年の東京オリンピックは存在しないのに、いつまで、この映像が流れているのだろうか。乗り遅れないために、という表現は、すでに不思議なものになっているのに。

 駅に着いて電車から降りて、歩いていると、駅の構内にも太陽の光が差し込んでいて、その明るさは、やっぱり気持ちがよく、駅の外には待ち合わせの人たちもいる。

 公共施設のトイレに入って、手を洗っていたら、いくつかおいた場所で、すごく丁寧に石けんを使って、水を流して、本当に丁寧に時間をかけて、手を洗っている年配の男性。これだけ、念入りに洗っている人は、本当に久しぶりと思ってしまったのは、この光景を見ることが、稀になってきたのだと思う。その人は、さらに何度もうがいをしていた。


 夕方に用事が終わって、午後4時過ぎにまた電車に乗る。
 みんながマスクをしていて、それは以前と違っている光景だけど、それも含めて、すでに日常になってしまっているように思う。

 電車のドアの上の小さい画面にニュースが流れている。

 政府 四ヶ月連続で「景気持ち直し」
 伊勢谷友介被告 12月初公判
 GoToイート 予約 約1092万
 巨大銃器倒れ、住宅倒壊

 このコロナ禍の状況で、景気持ち直しの文字に、ちょっと驚くが、強引にでも、もう「日常」と主張したい意志が、形になっていると思った。

 ずっと天気がよく、今日は折り畳みカサさえ持っていくのを忘れていた。

 東京都は24日、新型コロナウイルスの感染者が新たに203人報告されたと発表した。都内の累計の患者数は2万9909人で、このうち現在入院している重症患者は25人となった。



(他にも、いろいろと書いています↓。クリックして読んでいただければ、うれしいです)。

テレビについて③「頭がいい人の気持ちよさ オードリー ・タン氏の思考の姿勢」

「外部の視点」の必要性

「コロナ禍日記 ー 身のまわりの気持ち」① 2020年3月 (無料マガジンです)。

「コロナ禍日記 ー 身のまわりの気持ち」② 2020年4月 (有料マガジンです)。

コロナ禍日記 ー 身のまわりの気持ち」③ 2020年5月 (有料マガジンです)。


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おちまこと
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