読書感想 『ホロコーストからガザへ パレスチナの政治経済学』 サラ・ロイ 「なにも知らない恥ずかしさと怖さ」
もう、そういう時代ではないのでは、などと、国内の残酷さが増えていくばかりの現状を生きていながら、国際的には突然の一方的な戦争などは起こらないのでは、と無知でぼんやりした楽観性を持っていた自分の愚かさを、2022年に知った。
そのことにあまりにも無力で、だから、どこかで考えたくないような思いになっていたら、2023年になって、今度はイスラエルとガザとの間で戦争が起こってしまった。それまで、歴史的なことについて書かれたものなどで、触れているはずのガザという名称について、初め