読書感想 『正欲』 朝井リョウ 「とてもフラットな視点の強さ」
この作家は、自分の生きていく速度に合わせて、時代のドキュメンタリーを書き続けているようにも感じる。
ただ、そんなことを断言できるほど、全部を読んでいないので、本来ならば語る資格もないのだけど、「何者」「スター」そして「正欲」と読むと、自分の年齢に合わせたものを記録するように書いているのではないか、と思えてくる。
「桐島、部活辞めるってよ」は映画を見た。もう高校生がはるか遠くになってしまった世代にも、そこに「スクールカースト」が、どうしようもなく存在することまで感じさせ