読書感想 『新写真論 スマホと顔』 大山顕 「〝生命体〟になったかもしれない写真」
「写真論」という題名がついているが、ここでは、どうすれば「いい写真が撮れるか?」とか「どのような写真が優れた写真なのか」といった話は、ほとんどされていないと思う。ただ、厳密にいえば、それに近いことが書かれていたりする部分もあるのだけど、この著者は、「写真に一番近いところに居続ける存在」という意味での「写真家」で、その見せてくれる世界は、たぶん未知のものではない。見ているはずなのに、見えなかった視点を、示してくれているだけなのかもしれない。
カメラの変化の歴史
空気のよう