弱小ギルドが大きくなるまで【第三話】
第一話では設立の話、第二話では設立から少し大きくなるまでの話、今回は前回お話した女性サブマス達との生活をお話していきます。
前回までの話をまとめると
【男性ユーザー】
自身で攻略法を検索したりして成長速度が軒並み早く、ギルドでの大事な戦力になる。コミュニケーションを取ることを好まない人も多いため、連絡は雑談を省き必要なことだけ簡潔にまとめ伝えるのが良し。サブマスなどの役職に就くとやる気を出すタイプと負担に感じやる気がなくなるタイプが居るのでじっくり話してから決めるべき。(私は最初は前者で過度な期待をされすぎると後者になる)
【女性ユーザー】
フレンド、ギルドメンバーなどとコミュニケーションを取りながらゲームを進めていく傾向にある。成長速度は人によってムラがあるためギルドの即戦力になるかは見定める必要がある。情報集め、ギルドメンバー募集などをSNSを使用することが多く発信力、影響力が強いのでサブマスなどに据えるとギルドが急速に成長する可能性有。
あくまで私がゲーム内で生活してきた界隈の話なので、参考程度に留めておいてほしい。
ではなぜ偶然にもサブマス達が女性だけになったのかをお話します。
以前サブマスの方からこういう質問を受けた
「サブマスを選考してる基準って何ですか」
これには絶対的な信念があった。
「何かに尖ってる人ではなく、全てのことを平均的にこなせる人が好き」
広い視野で見ていたら色んなタイプのユーザーが居る。
PvPに特化しているが他のことはやらない、ギルドのために貢献してくれるがイベントはやらない。例を出すと色々あるが私が選んだサブマス達は有難いことにすべてのことを平均、あるいはそれ以上にやってくれる。だから選んだのだ。
ゲームだから好きなコンテンツだけしてたらいいじゃん!って思うだろう。その通りだ。ただギルドを維持するのもゲーム内の通貨が毎日掛かる。要は会社みたいな組織なのだ。
偶然なのかはわからないが先に挙げた平均的にこなしてくるユーザーは圧倒的に女性ユーザーが多い。そういう選考をしていたら偶然というよりも必然的に女性をサブマスに選ぶことになったのだろう。
では女性サブマス達とのゲームライフの話をしよう。
第二話の一件の後はしばらく問題もなく平和に過ごしていた。ギルドも確実に強くなっていき、新規で入ったユーザーも腐ることなく強くなっていく。ギルドが上手く稼働している、そう確信していた。
女性にしか出せない母性というのか優しさというのか、メンバーからのサブマスに対する信頼も厚く私はただただ感謝という言葉しかない。
サブマスから不定期でこういう報告を受けることがある
「〇〇さんが△△してる。違反じゃないの?注意して」
ゲーム規約違反、ギルド内のルール(暴言、卑猥なことを言うなど)に違反した場合はギルドを追放するようにしていた。ただ私の目で確認できた場合なので今までに数件しか例はないが、サブマス達からこういった報告を受けることも。
「わかりました。確認してみます」
報告があったことは周りには伏せて調査していた。調べると違反には該当しないがそれ以上やると違反だよというケースだったので、本人にはやんわりアドバイスをした。
わかりました。と返事を頂いたがしばらくするとギルドを抜けていった。やはり違反をしていたのだろうか。
それからもサブマス達から報告を受けては調べて、該当したら注意など実施してきたが段々と調べても違反のいの字すら出てこないケースが増えてきた。
火のないところに煙は立たない
という言葉は私も信じていたので、調べても違反が確認できない場合はその本人に連絡して確認してみることにした。
「実は他の方から○○をしてるって報告があったけど、やってる?もしやってたら違反だから気をつけましょうね」
第三者からというのは伝えたくないが何度調べても証拠が無いので仕方なくこういう聞き方で確認をすると
「はい?そんなことしていませんよ」
?
サブマスに改めて確認すると私は見た。の一点張り。次からはスクリーンショットで撮って証拠として残しておいてくださいとお願いしてこの件は証拠不十分で保留ということに。
それからすぐに先ほど違反した疑いがあった方がギルドを抜けた。どうやら本当に違反をしていたようだった。
サブマス達に多少気を使いながらではあるが、そういう生活をしていたら違反をしている方が抜けて、新しい方が入っての繰り返しで更にギルドは大きく成長することに。
そんなある日、随分と前にギルドを抜けたターミネーターから一通の連絡が入った。
「話がある」
と。
次回はターミネーターから入った1本の連絡でギルドが大きく変わったお話をしていきます。
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