リフレッシュホリデー
🌺登場人物🌺
《てるりん》
あたし。マオたそのイマジナリーフレンド。元ネタは太陽神らしいけどだるいからサブセットとして気楽にてるてる坊主してる。最近ゲリラ豪雨がストレス。
「マオたそ」
人間。陰キャ。13年くらいの付き合いかな?
そろそろリア友も作りなよ笑「それな。」
『魔王』
マオたそのイマジナリーフレンド。元ネタは歌曲らしいけどいろんな設定盛られて原型を留めていない。いっつもマオたそについてる。悪いやつじゃないけど....キモい。『酷くない!?』
てるりんの元気がない。
《なんかキラキラギャルのキャラしているの疲れちゃったみたい...。》
『去年の今頃の我らみたいになっているな。』
《いやいや、あそこまで重症じゃないよ笑
ただちょっといつもハイテンションでいるのが辛いんだ。やっぱさぁ、元引きこもりぢゃん?完全に陽キャになるのは厳しいんだよぉ😭あたしはもっと可愛くって元気よくなろうって頑張ってるのにぃ〜!!あーん😫》
「てるりんは今も昔もずっと可愛くて優しいサイコーな友達だよ。」
『そうだよ。酒浸りで死んだように寝ていた頃よりずっとずっと良くなっているよ!』
《ありがと...。ちょっと素の自分に戻ってリフレッシュしたいなぁ。》
「よしわかった!」
ということで、てるりんにリフレッシュしてもらおうホリデーを開催することに。
「ちょっと病んでる時は外に出られるうちに出て楽しむ!体を動かす!で、どこ行きたい?」
《おしゃれで静かで落ち着いた所。》
「うーん....横浜の元町とか?」
《いいよ、近いし。》
「ついでに今度の同窓会の服も探していい?」
『こりゃめちゃくちゃ歩くぞ...』
石川町で降りて商店街へ向かう。
10:30だってのにものすごく暑い。
そしてほとんどお店がまだ空いていないようだ。
『11時オープンじゃん。マックで涼む?』
「いやいやお茶代もったいないって。てか思ったよりお店の年齢層高くない?エレガントな巣鴨かな?」
『お前巣鴨行ったことないだろが。
どう?てるりん。初めての元町は。』
《可愛い建物が多いね。歩いているだけで楽しい。》
とりあえず、涼みも兼ねてすでに空いているピンクの可愛いおもちゃ屋へ行く。
『キャ〜❣️何このキュート空間!』
魔王はなぜか女児向けアクセサリーコーナーではしゃいでいる。
『目玉焼きのヘアピンとかどう!?職場へつけて行ったらウケるんじゃない?』
「いや、利用者にパーツ食べられるからダメ。」
《最近のヘアアクセってカラフルなのね。》
「クレアーズ思い出すよね。大好きだった。」
《あ!ParisKidsだ。パケ変わってる。》
「懐かしい!Kidsじゃなくなってもつけてた笑」
『てるりん、ドイツから来たてるてる坊主がいるよ。』
《え?うわ可愛い💕裾の中身青空なんだ!外国の同業者がいるなんてさすが横浜。....でもウチにはテルアキがいるから。また今度ね。》
『“そっかー、Tschüss!”』
その後も、水色イルカのぬいぐるみに見つめられたり、ロッカー型貯金箱兼ペン立てに心惹かれたり、最近の子供向け文房具の進化とおしゃれさに感心したりと楽しく見て回った。
《あ、ねぇマオたそ。これ欲しいなぁ。》
「何これ。ミニチュアチェキホルダー?」
《超可愛くない?HappyMemoryって書いてあるの。あたし達のMemory残していきたくて。》
「いいよ!Inspic使えばこのサイズの写真作れるでしょ。思い出作ってこう!」
《イエーイ✌️ありがと❣️》
お店を出てフラフラ歩く。
『そういえば同窓会の服どうする?』
「せっかくここまで来たし地元にないお店を見てみたいな。...ちょっと待って。あのワンピース素敵じゃない?!」
小さな洋品店の店先のセール品コーナーに、水色の花柄ワンピースが風にはためいている。
《キレイな柄だね。縫い目の柄合わせがすごい丁寧。》
『いやどうみてもおばちゃん向けのお店だぞここ。もうちょっとルミネとかで見てからにしない?』
「うーん、普段買う服の10倍の値段...。でも柄が本当に素敵。作りもいいし。うーん。」
そこへ店主がやってきてあれよあれよと勧められるまま試着室へ。
《いいね!お嬢様って感じ!》
『丈も大丈夫そうだけど、胸が貧弱だなぁ。』
「仕方がないでしょ無いんだもの。」
『姿勢を良くすれば多少盛れるかな。』
《お胸にケチつける男は許さない!お日様パーンチッ🤛》
『ウ”ゴッ.....事実を言っただけなのに...。』
気に入ったので買うことにした。
明るいご夫妻の素敵なお店だった。
実は商店街のミセス向けブティックでお買い物するのが密かな夢だったので、叶って嬉しい。
(そしてレジ棚の上に神宮大麻が祀ってあったので、てるりんのボスからのお導きなのかな...なんて思ってみたり。)
近くの公園とか行ってみようかと思ったけど、この猛暑の中歩くのは危険と判断しやめておいた。
海はまた今度眺めよう。
《涼しくなったらさ、山手のお屋敷とかえのき亭とか行きたいな。洋館見て回ろうよ。》
『秋バラの季節とかいいかもしれない。』
その後はせっかくなので桜木町やみなとみらいなどいろいろ寄り道しながら帰った。
翌日。
リフレッシュできたのか、いつものニッコニコなてるりんに戻っていた。
【おしまい】